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【Invicta FC22】強豪ヘナタ・ソウザ戦決定前の浜崎朱加<02> 「この状況だからこそ、負けたくない」

Ayaka Hamasaki【写真】強豪リヴィア・ヘナタ・ソウザ戦が取材後に決まった浜崎。やると決めたなら、勝つしかない。そこに至るまでの心情をインタビューで語った (C)MMAPLANET

北米メジャーMMAイベントにおける、唯一の日本人世界王者。それが浜崎朱加インタビュー後編。

彼女の2017年はInvicta FC世界アトム級王者から、ストロー級と2階級制覇を成し遂げ、UFCへという青写真を描いていた。しかし、次戦でのストロー級世界王座挑戦はなくなり、一転してアトム級王座防衛という話も挙がったなかでのインタビューで、心の悩みを包み隠さず話してくれた。

それでも目標到達にどのような状況でも、試合になると勝つことに集中する。この状況で、サポートを受ける環境を得たからこそ、負けられないという気持ちに満ちている。取材後に次戦が決まった浜崎、それ以前の心中とその決意のほどが感じとられる言葉が続いた。

<浜崎朱加インタビューPart.01はコチラから>


──アトム級とストロー級の体重差は……。

「4.5キロほどです」

──それって浜崎選手からすると10パーセントの増量になるわけですよね。

「もともとストローだったけど、国内でやっている時は自分の小ささは気にしていなかったです。でも、インヴィクタでやるとなると、相手がフライ級から落としてくるようなケースもあるし。

アトム級で戦ってきたので、それなりにサイズダウンはしているし。ウェイトをやって、たくさん食べてもなかなか体を大きくならないのが現状です。

でも、UFCで勝負するなら小さいままでも苦にならない、気にしないつもりでやってきました。ハム・ソヒ選手も昔はもっと大きかったのに、下のクラスでしっかりとやると絞れて小さくなりましたからね」

──う~ん、悩める世界チャンピオンですが、現時点では次の階級はどちらにしたいという気持ちが大きいですか。

「ストロー級がタイトル戦でないなら、アトム級の防衛で良いのかなって思いつつも、ストロー級にチャレンジする段階が来たのではないかと。アトム級で防衛しても評価されない状況ですしね。ストロー級がワンマッチになっても対戦相手、勝って評価される相手ならな……って思います」

──インヴィクタがUFCへのステップという風に考えていなければ、もう少し気を楽にして考えることができたかもしれないですね。

「それはあるかと思います。インヴィクタも立派な大会ですから。私の場合はUFC、UFCって考えすぎてきたので。でも、UFC以外を考えるということは、UFCが難しいからというチョイスなので。聞くところよるとUFCの内部もかなり変わっていくようだし……どうなるのか、ですね」

──オクタゴンの外の事情はさておき、オクタゴンの中でも女子MMAの進化は著しいです。

「少し前とは、レベルが全く違いますよね。それもUFCで女子が始まったからだと思うんで。特にこのところの進化は急激です。

ただ、自分の基本的な練習方法は変っていなくて。この間の変化では、試合を想定したトレーニングが増えたということぐらいでした。それ以前は漠然と練習をこなしていたものが、グラップリングのスパーの時でも、自分のなかの意識としてグラップリングのためのグラップリングではなく、パウンドが打てるなとか意識してやるようになりました。

やはりレベルが上がり、より厳しい状況に自分の身が置かれているという風に感じています。挑戦される側で、毎回がタイトルマッチだったので弱い人と当たることがないので」

──インヴィクタで戦うまでは、そこまで考えなくても勝ててきたということですよね。

「米国で試合をするようになってから、意識は変りました。UFCに出ている人ってファイトマネーも多いし、格闘技の練習に専念できているじゃないですか。そういう人達に仕事をしながら勝つのは、かなり難しいと思うんです。私の場合は今、務め先のさいとうクリニックのサポートがあって練習に集中できています。

ホントにここで勝負をかけるために、去年の11月から休業しようと思っていたんです。そうしたら、斉藤(直人)先生の計らいで週一の勤務でお給料を頂き、練習中心の生活を送ることが今はできています。なので、ここでしっかりと勝ってUFCに行きたいっていう気持ちが強かったんです」

──具体的に練習環境など、どのように変わりましたか。

「練習場所や内容よりも、以前と違うのは睡眠時間が取れるということです。なので回復できる部分が大きい。仕事をしている時は朝早くに起きて通勤し、戻って来てから練習して就寝するのは1時過ぎ。睡眠時間が少なくて、常に疲労感がありました。

仕事がない日は昼間にウェイトをやって二部練も可能になりました。夜のAACCは藤野(恵実)さん、V(V.mei)さん、浅倉カンナちゃんなんか、女子選手が集まってくれますし、ロンドン五輪の女子柔道に出場している緒方朱香里って子も練習に来てくれて。80キロぐらいあるんですけどね……」

──そんな状況でストロー級の世界戦がなくなった。今の気持ちで試合に向かうことはできるのですか。

「そこは大丈夫です。UFCを諦めることもなく、絶対に勝ちたい気持ちはあって当然なので。この状況だからこそ、負けたくない。だから、試合が決まればしっかりと勝って、次につなげたいと思っています」

インタビュー後、浜崎はストロー級で戦う方針を固め──そして8日(水)にSNS上で3月25日(土・現地時間)にインヴィクタFC22でブラジルのリヴィア・ヘナタ・ソウザと戦うことが決まったと発信。

ヘナタ・ソウザは元インヴィクタ世界女子ストロー級王者でキャリア9勝1敗、インヴィクタ出場以前の6試合でPredador FC、Costa Combat MMA、XFMMA、そしてTalent MMAの4イベントで女子ストロー級のチャンピオンになっている──ベルト・コレクターだ。打撃への警戒に加えて、柔術ではATOS所属で、サブミッション・ファイター系の浜崎の寝技に対して、上でも下からも攻めることができ、ハーフからの仕掛けなど要注意が必要な難敵といえるだろう。

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