【RFC35】チャ・ジョンファンに挑戦、RYO<02>「ホームでもアウェイでもない。ゲンの良い会場」
【写真】在日韓国人3世として、韓国で戦う心境を語ってくれたRYO (C)MMAPLANET
10日(土)に韓国ソウルのチャンチュン体育館で行われるROAD FC 35でミドル級王者チャ・ジョンファンに挑むRYOインタビュー第2弾。
ミドル級選手権試合に挑む現在の練習環境、そして在日韓国人3世──崔領、チェ・ヨンとして戦うソウルという場は彼にとってホームなのかアウェイなのか。
Sprit MCでキャリアをスタートさせたRYOにという存在は、日本MMA界のみならず韓国MMA界でも異彩は放つ。
<RYOインタビューPart.01はコチラから>
──RYO選手の打撃に関して、本当に5月のユン・ドンシク戦でその精度の高さを確認させてもらうような形になったのですが、あれから7カ月近くが過ぎさらに完成度は上がっていますか。
「またちょっと……言葉にするのは難しいですけど、相手との間合い、距離を意識して練習してきたので、距離の測り方は5月よりもっと上手くなっている。自分のなかでそういう手応えはあります」
──この試合に向けて、練習場所としてはどこで汗を流しているのですか。
「練習はここプラマーズデンとパラエストラ東大阪に行かせてもらっています。パラエストラ東大阪のプロ練習はストラッサー(起一)選手や岸本(泰昭)選手も常連ですから、良い練習ができています」
──ストラッサー選手との壁レスで、その圧を返すことはできれば組みへの自信は深まるかと。その辺りは実際に練習されていてどうなのでしょうか。
「いやぁプレッシャーは強いですね。もちろん彼も調子の良い日と悪い日があったり、体の温まり具合というのも関係してくるのですが、調子の良い時はよく抑え込まれていますね。逆にしのげる日もありますし。
ストラッサー選手は関東の方へ行って技術を磨き、それを大阪に持ち返ってくれる本当に有り難い存在です。なかなか関西だとミドル級は少ないのですが、ウェルター級やライト級までの選手とよく練習させてもらっています」
──在日韓国人のRYO選手ですが、王者はソウル在住のチャ・ジョンファン。何となく在日韓国人に対して、韓国に住む韓国人の方は朝鮮半島に住む同胞とは違う想いを抱いているように感じることがあります。ズバリ、この試合はアウェイという感覚でおられますか。
「僕らもベラベラ韓国語を喋りますけど、やはり発音は日本語訛りというのはあるんです。だから韓国の人は日本人のように見ている部分はあります。
ただし、僕は向こうでリアリティTVショーに出ていた時のことを覚えてくれている人が意外と多いので、日本人でも在日でもなく韓国語が上手は外国人タレントに近い感じで見られていると思います(笑)」
──自分たちがケイン・コスギなどを見るような形なのでしょうか。
「そうそう、そういう感じに近いと思います。だから敵地になるとかそういう感覚はありません」
──なるほど。正直、キョッポという呼び方に差別、あるいは区別する意識があるのかと思ったことがあったもので。
「キョッポは差別用語ではないです。華僑とかと同じで、その華僑の僑に同胞の胞で、僑胞(キョッポ)を読む形です。アメリカにいる韓国人はアメリカキョッポ、日本に住む在日は日本キョッポという読み方になるんです」
──米国と日本で彼らが違いを持つということはないのですか。
「う~ん、昔はあったかもしれないです。日本に渡った在日の人間が財を成した場合、まだ韓国が豊かになる以前は嫉妬のような感覚はあったかと思います」
──私自身25年以上前に初めて韓国へ行った時、言葉は丁寧でも『あの戦争は過去のもの。これから仲良く手を取り合っていきましょう』と、ホントに街を歩いていると何人にも声を掛けられたんです。逆にそこまで意識をしているんだと思ったのですが、ロードFCの取材で韓国へ行くようになり、日本選手にそのような国民感情をぶつけるような空気は全くないです。
「確かにそうですね。僕の場合はソウル、チャンチュン体育館の方が後楽園ホールより戦いやすいです。後楽園ホールでは勝てていないんですよねぇ(苦笑)」
──ハハハハ。東京はアウェイだと。
「東京というか……それが僕の実力だったんですけど、力のない時に出ていた場所なので勝利に結びついていない会場なんです。HERO’S韓国大会にしてもロードFCにしても韓国で戦った大事な試合は勝っているんです。
HERO’Sで生まれて初めてKO勝ちしたのもチャンチュン体育館ですし。ホームかアウェイというよりもチャンチュン体育館はゲンの良い会場なんですよ」
■ROAD FC35対戦カード
<ウェルター級チャリティーマッチ/5分2R>
キム・ボソン(韓国)
武士正(日本)
<ROAD FCライト級選手権試合/5分3R>
[王者] クォン・アソル(韓国)
[挑戦者] 佐々木信治(日本)
<ROAD FC無差別級選手権試合/5分3R>
[王者] マイティー・モー(米国)
[挑戦者] カルロス・トヨタ(ブラジル)
<ROAD FCミドル級選手権試合/5分3R>
[王者] チャ・ジョンファン(韓国)
[挑戦者] RYO(日本)
<バンタム級/5分3R>
キム・スーチョル(韓国)
清水俊一(日本)
<ライト級/5分3R>
イ・スンヨン(韓国)
ブルーノ・ミランダ(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
パク・ウォンシク(韓国)
ムングオスズ・ナンディンエルデン
<ウェルター級/5分3R>
イ・ウンス
クエルバンジアン・トゥロシバク
■ Young Guns31対戦カード
<フェザー級/5分2R>
パク・ヒョングン(韓国)
キム・ヒョンス(韓国)
<ライト級/5分2R>
キム・ギョンピョ(韓国)
パク・デソン(韓国)
<フェザー級/5分2R>
キム・セヨン(韓国)
イ・チャンジュ(韓国)
<フェザー級/5分2R>
イ・ジョンヨン(韓国)
キム・ホジュン(韓国)
<フライ級/5分2R>
カン・ヨンス(韓国)
ワン・デユ(中国)
<ライト級/5分2R>
玉木壽成(日本)
キム・ギュヒョン(韓国)
<フライ級/5分2R>
キム・ウジェ(韓国)
コ・ドンヒョク(韓国)