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【Pancrase279】ブルッキンズとの防衛戦に臨む石渡伸太郎<01>「一生寝技は出来ないと思っていた」

Shintaro Ishiwatari【写真】らしい殺気に満ちた表情の石渡。前髪が垂れている時の、意外な可愛らしさは絶対に写真に収めさせてはもらえない (C)MMAPLANET

24日(日)、東京都江東区のディファ有明で開催されるPancrase 279。同大会で石渡伸太郎が、KOPバンタム級王座4度目の王座防衛戦をジョナサン・ブルッキンズを相手に行う。


2014年の11月にノンタイトル戦で戦い、判定でブルッキンズに敗れている石渡。以来、大塚隆史戦を経て大きな手術も経験し長期欠場へ。昨年12月には1年振りのファイトでビクター・ヘンリーとの激闘を制し、復帰戦を飾った彼がさらなるステップアップを目指し、清算しておかないといけない相手との再戦に臨む。

ブルッキンズ戦を前に石渡に話を聞いたところ、これまで強気一辺倒できた彼が、その言葉の裏で味わってきた苦悩を語ってくれた。

Brookins vs Ishiwatari──ジョナサン・ブルッキンズ相手の防衛戦が迫ってきました。因縁といえば因縁の相手ですが、改めて前回の試合を振り返ってもらえますか。

「前の試合は作戦通りに試合をして、作戦も成功して──負けました(苦笑)。ちょっと意味が分からない試合でしたね。

別に何もダメージは受けていないし、打撃をチョット当てて。よく見ればダウンもあるんですけど、レフェリーが多分見ていなかったんでしょうね。だから、ラウンドの裁定を聞いて『エッ』ってなったことは確かです。まぁ、後になって映像を見れば負けているんですけどね(笑)」

──実際に試合を見た印象は打撃戦に持ち込む前に組まれてドライブされ、ケージに押し込まれてからテイクダウンを取られたというイメージが残っています。

「とにかく戦いにくかったです。組み技の地力は感じました。強い選手でした。その一方で、僕はゲームをやろうとし過ぎていた。海外で戦うには、ゲームに強くならないといけないと勘違いしていたんです」

──いわゆるポイントアウト、ポイントゲームですね。

「で、そこで勝負にならなかった。でも、よくよく考えたら強い選手っていうのは1秒、1秒の殺し合いを積み重ねてゲームになっているんですよね」

──そう思った結果が大塚隆史戦やビクター・ヘンリー戦の試合内容につながったのでしょうか。

「う~ん、ビクター戦は不甲斐ないという一言に尽きます。大塚戦は上手くハマった感じですけど、ビクターとあんな風になってからはまた一から、基礎から作り直してきました。

正直に言うと、人間を倒せるパンチがなかったんですよ……パンチ力が落ちてしまっていて」

─それは昨年1月に行った左上腕三頭筋腱断裂の手術の影響ですか。それともゲームをしようしていた時の影響ですか。

「いえ、それだけでなくずっとケガをしていて、ここ何年も組み技でもちゃんと調整できたことがなかったんです。だから、石渡は落ちてきたって──見る人が見れば分かるし、そう思われてきたはずです。自分でも正直、全盛期は過ぎたって思っていました」

──えぇ、そうなのですか。私など大塚戦の一発で決める力、それにゲームをしていた時もウェルラウンダーになり、完成度が上がってきたと感じていました。

「いえいえ、もう落ちていましたね。完成度が上がったといわれても、どの試合も殴られていますからね」

──その分、組みが強くなったというのは?

「最初から最後までやり通せていなかったですし、正直言って寝技はもう一生できないのかなって思っていたぐらいです」

──……。何と……。

「何より殴られちゃいけない程度の選手に殴られていた。何をやっているんだろう……恥ずかしいっていうレベルだったんです。もう、ギロチン(齊藤曜)もヤマニハ(アラン・ヨシヒロ)戦も……」

──大塚戦など凄い殺気で、結果も残せていますが……。

「アレはただ別に……やっつけただです。3回テイクダウンされていますし」

──やっつけただけ(苦笑)。では石渡選手が考える、全盛期はいつ頃だったのですか。

「宇野(薫)さんとやった頃、ですかね。27歳の時、パンクラスでベルトを取ってちょっとずつ完成度が上がっていって、それがパチっとハマったのが宇野さんと戦った時でした」

──2012年9月ですね。う~ん、何だか防衛戦に向けて不安が残る言葉が多いのですが……。

「それがですねぇ(微笑)──ここ4カ月ほどですかね、一生寝技ができないって思っていたぐらい痛かったヒジが治ったんですよ。手術をしても痛くて、まともな練習ができていなかったのが、ここに来て(笑)。

で、ここ4カ月……いや4カ月は盛っていますね(笑)。3カ月ぐらいは痛みがない。そうしたら、寝技もできるし、パンチでも倒せる。もう、ブルッキンズ戦だって前回のような試合とは違いますよ。今までで一番練習できています(笑)」

──前回の試合とは違う石渡選手が見られる?

「見ている人が分かるかどうか、それは分からないですけど、ヤツは倒れると思いますよ」

<この項、続く>

■Pancrase279対戦カード

<バンタム級/3分3R>
清水悠生(日本)
平岡将英(日本)

<バンタム級/3分3R>
井関遼(日本)
宮川峻(日本)

<フライ級/3分3R>
川原玲郁(日本)
島袋力(日本)

<バンタム級K.O.P.T./5分5R>
[王者] 石渡伸太郎(日本)
[挑戦者] ジョナサン・ブルッキンズ(米国)

<フライ級王者決定戦/5分5R>
安永有希(日本)
神酒龍一(日本)

<ウェルター級/5分3R>
鈴木槙吾(日本)
岡見勇信(日本)

<バンタム級/5分3R>
上田将勝(日本)
ハファエル・シウバ(日本)

<フライ級/5分3R>
中井りん(日本)
ライカ(日本)

<フライ級/3分3R>
コンボイ升水(日本)
獅庵(日本)

<ライト級/5分3R>
アキラ(日本)
長岡弘樹(日本)

<ストロー級/5分3R>
朱里(日本)
ニコーレ・カレアーリ(ブラジル)

<ウェルター級/3分3R>
有己空(日本)
高鍋明大(日本)

<ウェルター級/3分3R>
高木健太(日本)
手塚裕之(日本)

<ライト級/3分3R>
冨樫健一郎(日本)
ジョン・バチスタ・ヨシムラ(ブラジル)

<フェザー級/3分3R>
ガイ・デルモ(米国)
稲葉聡(日本)

<バンタム級/3分3R>
ハルク大城(日本)
佐久間健太(日本)

<フライ級/3分3R>
井島裕彰(日本)
上嶋佑紀(日本)

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