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【REAL04】Sライト級T準決勝、金子優太戦前のホベルト・サトシ<01>「打撃は五分五分、それが面白い」

Roberto Satoshi Souza【写真】父アジウソン・ジ・ソウザのポートレイトの前で(C)MMAPLANET

12日(土)に東京都文京区のTDCホールで開催されるREAL04。スーパーライト級トーナメント準決勝で金子優太と対戦するホベルト・サトシ・ソウザを磐田市のアカデミア・ボンサイ・イワタに訪ねた。

12月の上山龍紀戦後にブラジルに戻っていた彼は心機一転、視力回復手術を済ませトーナメント準決勝に挑む。キャリア4戦目、ワールド・プロBJJ優勝2回という実績でグラウンドの強さは疑いようのないサトシだけに、MMAで勝つためにキックボクシングに力を入れてきた。

──いよいよREAL04スーパーライト級トーナメント準決勝が近づいてきました。今の体調はいかがですか。

「調子は凄く良いよ。今回は100パーセントの体調で試合に臨むことができる。1月にブラジルに戻って、ファミリーと一緒にリラックスした時を過ごしてきたんだ。まぁ、例え100パーセントでなくてもベストを尽くすことは絶対だけどね」

──どれぐらい里帰りしていたのですか。

「2カ月。ずっとメガネが掛けていたけど、それが嫌でね(笑)。レーシック手術をしたから1カ月間はトレーニングを控えなければならなかった。そういう部分もあり、12月の上山龍紀戦は100パーセントのコンディションじゃなかったんだ」

──目の方はもう大丈夫ですか。

「ドクターからOKも貰ったし、もう目の方も問題ない。実際に日本に2週間前に戻って来て、生徒にもう殴られているからね(笑)。何も心配していないよ」

──約3カ月半のインターバルの間で1カ月も練習できなくて、試合の1カ月前から練習再開というのは不安にならないでしょうか。

「大丈夫だよ。ブラジルでもフィジカル・トレーニングは続けていたし、たった1カ月の休息で柔術が僕の体から離れることはない。キックボクシングも練習再開から2週間、もうしっかりと感覚を思い出している。

最初の2試合は僕と同じようにMMAのキャリアがそれほどない選手との試合だった。その点、上山は経験豊富な選手だったけど、万全といえない状況でベストを尽くせば勝てた。

これからはさらに対戦相手のレベルが上がってくる。でも、そういう相手に勝ってトーナメントで優勝して、ずっとベルトを巻き続けたいんだ。そのためにも僕に必要なのはハードな試合。上山戦は一本勝ちできたけど、十分じゃなかった。もっと練習が必要だと思ったよ」

──金子選手の印象を聞かせてください。

「1RKO勝ちが6試合もある、ハードパンチャーだよ。しっかりと準備をしているけど、危険な相手でハードファイトになることは間違いない。MMA、打撃って勝つ負けるか──五分五分だと思うんだ。彼のパンチが僕に当たるかもしれないし、僕にパンチが当たることもある。で、それが楽しいんだよ(笑)」

──そのような心境で戦っているのですね。前回より、その打撃に進化はありますか。

「最初のMMAはホントに打撃が怖かった。2度目はましになった。前回の試合ではリラックスして戦えたよ。ARESで国内最強のトレーニングパートナー(鈴木博昭)と練習しているから、必要以上にナーバスになることはなかった。でも、次の試合はもっと厳しい一戦になるだろうね。金子のパンチは危険だ。だからこそ、皆を驚かせることができるんじゃないかな」

──では寝技はどうですか。柔術が100点だとすると、MMAでの寝技は何点になっていますか。

「MMAはまだ始めたばかりだし、40点ぐらいかな」

──40点ですかッ!!

「テイクダウンとグラウンドパウンドのトレーニングにキックボクシングと同じく力を入れている。ガードをとってもスイープできる自信はあるけど、そういうものではなく、それだけでは十分じゃない。それがMMAだと思っている。いつの日が柔術のように100点の寝技が見せられるように努力したい」

──MMAファイターが柔術を練習するのはエスケープのため。そして試合では立つことが必要とされています。

「だからこそ、僕はキックボクシングのトレーニングが重要だと思っているんだ。打撃の強い相手をテイクダウンし、グラウンドに持ち込まないといけないから。キックとレスリングが大切なことは絶対だよ。ただ、打撃が超一流でなくても柔術を使ってMMAで勝てる、デミアン・マイアのようにね。

デミアン・マイアが勝った試合では必ずテイクダウンに成功している。逆にできないと勝てない。だからこそ、スタンドでの打撃の耐久力をつけなければならない。僕はMMAで戦うと決めて、すぐにキックボクシングを始めた。戦い始めてからじゃない。MMAは3試合しか経験していないけど、打撃の練習は3年以上続けているんだ。柔術家がMMAで勝つにはキックボクシングが一番必要で、その次がテイクダウンだよ」

<この項、続く>

■REAL04対戦カード

<スーパーライト級T1準決勝/5分2R>
ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
金子優太(日本)

<スーパーライト級T1準決勝/5分2R>
星野大介(日本)
ZUZU(北マリアナ諸島)

<ヘビー級T準決勝/5分2R>
アミル・アリアックバリ(イラン)
ペペ・セネガル(セネガル)

<ヘビー級T準決勝/5分2R>
桜木裕司(日本)
ルイス・サントス・アバター(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
上山龍紀(日本)
クリス・ヒルガー(米国)

<スーパーヘビー級/5分2R>
畠山祐介(日本)
NORI(日本)

<フェザー級T準々決勝/5分2R>
小金翔(日本)
ヌルベルゲン・シャリポフ(カザフスタン)

<フェザー級T準々決勝/5分2R>
芦田崇宏(日本)
モウサ・シセ(セネガル)

<フェザー級T準々決勝/5分2R>
中村ジュニア(日本)
サイード・ノーリ・マッサル(イラン)

<フェザー級T準々決勝/5分2R>
アイアンホース田中(日本)
ウラディスラフ・パルブチェンコ(ウクライナ)

■プレマッチ対戦カード

<バンタム級/5分2R>
樋口武大(日本)
大和(日本)

<ミドル級/5分2R>
佐々木亮(日本)
新井真一郎(日本)

<ヘビー級/5分2R>
山田史博(日本)
小笠原篤(日本)

<フライ級/5分2R>
宮國要(日本)
大武正賢(日本)

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