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【REAL03】ベアナックル王者と対戦桜木裕司 <02>「戦いを通して生き様を見てほしい」

Yuji Sakuragi【写真】ファイト同様に言葉も熱かった桜木、この熱さを横浜文体でも見せつけてほしい(C)RYO HASEGAWA

12月5日(土)に横浜市中区横浜文化体育館で開催されるREAL03。同大会の優勝賞金200万が掛けられたヘビー級(120.7キロ)トーナメントに出場する桜木裕司インタビュー後編。

AFCベアナックルMMA無差別級王者ユン・ガンチョルと一回戦へ向け、現在の練習環境、そして戦う生き様を語ってくれた。
Text by Ryo Hasegawa
<桜木裕司インタビューPart.01はコチラから>

――強い者、力のあるものに対し、戦わない、向かっていかないことは桜木選手の生き方に反することであると。

「スポーツととらえてMMAをやっているというのは全くないので、水抜きをしてとも思いませんし、僕の中では格闘技をやっているからって“スポーツ選手”っていう感覚はないんです。

佐山先生から学んできたものというのは、やっぱり豪傑でいろ、試合前にあれしちゃいけないこれしちゃいけないって細かいことを気にするような小っちゃい男になるなっていうことで、それは最初に入門した時から叩き込まれています」 

――他の選手たちとは目指すもの、考え方が大きく異なるようですが、桜木選手にとってMMAでの戦いはベルトやチャンピオンを目指してやるものではないのでしょうか。

「もうそれは過ぎました。今はチャンピオンがいっぱいいますし、戦っていくうちに付いてくるものだったらいいですけど、別にそのために、ボクシングみたいに一本の道がある訳じゃないので、何本も道がある中で、あれもこれもっていうのは特にはありません」

──MMAの練習は現在どのようにされているのですか。

「基本はここに集まってくれるタカ・クノウ選手、長谷川秀彦、あと名前は出せないですけど組み技系のチャンピオンの人たちとグラップリングをして、あとはボクシングの練習だったり、高橋義生さんに練習を見てもらったりしています。高橋さんのところにはこの前も近藤有己さんが練習に来たりしていました」

――高橋さんとはどのような練習を?

「高橋さんとは打撃が中心です。高橋さんはテクニックって言うんでしょうけど、ある意味根性練習ですよね(笑)。今さら高橋さんのところへ行って何か新しいことを覚えるっていうのはないんです。では、何で近藤さんに川村(亮)くん、そして僕が高橋さんのところへ行くかって言ったら怒られに行くんです。怒ってくれる人、追い込んでくれる人がいないので」

――以前話を聞いた近藤選手も全く同じことを言っていました(笑)。

「今さら佐山先生も『もう分かるだろ』って怒ってくれないですし、なのでもう一息っていう時、そこを超えられない時は高橋さんのところへ行って、もうボロカスに怒られます(苦笑)。

この年になってそこそこ来て、ここまで怒られるかっていう(苦笑)。でも、それが逆に心地よかったりもするんですよね。だからこれが戦いもそうですし、そういった練習も含めて、僕が求めていた世界なのかなって(苦笑)。今の10代、20代の子たちとは原動力が違うし、そこに武者震いが起きて、そういうところじゃないと生きられなくなっています(苦笑)」

――そんな中でREALではヘビー級トーナメント1回戦でAFCベアナックルMMA無差別級王者と、桜木選手と似た経歴を持つ韓国のユン・ガンチョルと対戦が決まりました。

「韓国の特殊部隊出身っていうのは聞いていて、体を見る限り馬力と地力はあるだろうなと思います。あとハップキドーの世界王者とかも書いてあって、どこまでどうなのか分からないですけど、プロレスもやっているみたいなので、もしかしたら通じるものがあるかもしれないです。

ただ、今さら相手がどうというより僕自身を高めていけなければどんな相手にも負けてしまうし、自分さえ高められればどんな相手でも引っくり返せる自信はまだあるので、持って行き方だと思います」

――桜木選手は対戦相手の研究はあまりしないタイプなのですか。

「チラッとは見ますけど、研究まではしないです。映像は見る機会があれば見ますけど、全く映像がアテにならない場合もあるので。そういうものに対してアタフタするのではなく、自分のやり方さえすれば。結局どんな相手が来たって気にするなっていう、佐山先生の教えで来ています」

――今は佐山先生が指導をすることはあまりないのでしょうか。

「佐山先生は今の格闘技、スポーツとしての格闘技にはもう全く興味がなくて、新しい武道『すまひ』の完成に動かれているので、ちょこちょこっとアドバイスぐらいです。それも技術的っていうより最後のキュッと締める精神的な、細かいところっていうんですかね、そこぐらいです」

――最初の話に戻るのですが、桜木選手は今後も自身の思いが尽きるまで戦いを続けると。

「やっぱり佐山サトルの下にずっと、もう15年ですか。たぶん僕が今までの人たちの中で一番長いと思うので、残った人間が先生の思いを一番通していきたいです。世間の人が10年先を行っている、何をやってるのか分からないという状況の中で、その答え合わせはやっぱり僕がやっていきたいし、本当ならそれをもっと早い段階でやれればよかったんでしょうけど、まだ答えは簡単には出ないのかなと思います」

――今回は1試合ずつのトーナメント戦となりますが、これに対してはどのように思われますか。

「他のトーナメント枠も分かっていないですし、とりあえず勝たないことには次もないので、その都度その都度、1 DAYトーナメントではないしワンマッチだと思って戦います」

――まずはそんなトーナメント初戦、12月の試合へ向けて意気込みをお願いします。

「REALはまだいくらでも変わりようがあって可能性を秘めている、それは自分にも共通していて、よくも悪くも変われるし、変わったら爆発する、そう思っています。

ここ3試合はキックも含めて結果を出せずにいて、応援してくれる人に物凄く失礼だなと思いますし、ただやっぱり僕自身はまだ諦めていません。こういう形は何回も引っくり返してきているので、桜木は終わりだろと思っている人たちに対しても引っくり返して、戦いを通して僕の生き様を見せられればと思います」

■REAL03対戦決定カードと出場選手

<REALウェルター級選手権試合>
マルキーニョス・ソウザ(ブラジル)
藤井章太(日本)

<フェザー級>
飯嶋貴幸(日本)
アムリジリガラ(中国)

<スーパーライト級T1回戦>
ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
上山龍紀(日本)

<スーパーライト級T1回戦>
マーチン・ピオンケ(ポーランド)
星野大介(日本)

<スーパーライト級T1回戦>
金子優太(日本)
ZUZU(北マリアナ諸島)

<スーパーライト級T1回戦>
カルロ・ペデルソリ(イタリア)
岡野裕城(日本)

<ヘビー級T1回戦>
桜木裕司(日本)
ユン・ガンチョル(韓国)

(組み合わせ調整中)
アミル・アリアックバリ(イラン)
クリスチャン・コロンボ(デンマーク)
ラドゥ・スピンゲル(米国)
トム・ササキ(ブラジル)
川口雄介(日本)
ジャック・ゴジラ・チェジェンスキー(ポーランド)

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