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【ONE32】ローを耐えきったブライアンを蹴り続けたデェダムロンが判定勝ち

<52.9キロ契約/5分5R>
デェダムロン・ソー・アミュアイシルチョーク(タイ)
Def.3-0
ヤゴ・ブライアン(ブラジル)

挑戦者ブライアンの計量ミスでノンタイトル戦となった一戦。修斗南米ストロー級王者のブライアンが左ジャブ、デェダムロンのローに素早いワンツーを振るっていく。アイポークがあったとアピールするブライアンに対し、再開後にデェダムロンが右エルボーを打ちこむ。ローを蹴って離れるデェダムロンだが、ブライアンは右ストレートを打ち込む。

残り3分で流血したデェダムロンにドクターチャックが入ったが、試合は再開。直後にデェダムロンが右ストレート、ヒザ蹴り、そしてエルボーを打ち込む。ブライアンも離れ際にパンチを放つも、デェダムロンが左ミドルを蹴っていく。ブライアンも左ジャブから果敢にワンツー、そしてスリーまで伸ばす。さらにワンツーで左フックをヒットさせるなど、打撃でデェダムロンとやりあう。

デェダムロンも左ハイを放ち、左ローから左ジャブを綺麗に入れていく。デェダムロンの縦ヒジに組みついたブライアンだったが、デェダムロンがボディに連続でヒザを入れる。動きが止まりかけたブライアンは、デェダムロンがスリップで背中をマットにつけると、サッカーボールキックを狙っていく。

2R、左ジャブから前蹴りを見せたデェダムロン。さらに強烈な右ローを放つ。ブライアンはそれでも下がらず前に出るも、手数は少なくなってきた。ブロックの上から左ハイを蹴り込んだデェダムロンが、左ローを入れて離れる。左インサイド―も鋭いデェダムロンは、左ジャブは左ミドルハイでブライアンの前進を止め、右ローをアウトサイドから蹴り込んでいく。空振りが増えたブライアン。デェダムロンがテンカオを入れる。

デェダムロンがハイ&ローでいよいよブライアンを翻弄し始める。左ローでついに体が流れたようにも見えたブライアンは、ローを受けハイはブロックという展開で完全に封じ込まれる。ようやく残り15秒で右フックを届かせたブライアンだったが、ラウンド終了後は足を引きずる様に自陣に戻った。

3R、左でなく右ミドルを入れたデェダムロンだが、左から右を被弾して姿勢を乱すと、続く右ミドルで尻餅を着く。すぐに立ち上がったデェダムロンに対し、なぜかブライアンは組みに行っても、ケージに押しこむだけでテイクダウンを狙わない。これは打撃勝負という意志を持つ表われか。しかし、その後は手数が少なくなりブライアンに注意が与えられる。デェダムロンは右ローを2連続で入れる。フックを振り回すブライアン、足への防御は捨てたかのような試合展開だ。終盤、ブライアンが左右のフックをヒットさせ、このラウンドは持ち返した。

4R、飛び込んで右ミドルを蹴り込んだデェダムロン。ローを受けるも、ハイをキャッチしてシングルレッグを狙ったブライアンだが、デェダムロンが離れる。これでもかというほどローを左足に被弾するブライアンは、ハイとミドルをブロックするが、動きがついに固まってきた。飛びヒザなどリズムを変えようとブライアンも試みると、右フックをヒットさせる。残り15秒で強烈な左ミドルをヒットさせたデェダムロンだが、ブライアンはすぐにガードを上げた。

最終回、スイッチを織り交ぜて蹴りを見せるデェダムロンに対し、ブライアンが距離を詰めるも有効打はない。蹴りをブロックして前に出るブライアン。それでもパンチは届かない。デェダムロンの蹴りのスピードは衰えることを知らず、切れのあるミドル、ハイを見せる。両差しからヒザを連続で突き上げるデェダムロンに投げを打ったブライアンだが、テイクダウンには至らない。

残り1分、足を使うデェダムロンが左ミドルをヒット。一瞬組んで、迫力満点のヒザを突き上げる。最後は距離を取って、大きな蹴りをデェダムロンが見せたところでタイムアップに。なぜか、ブライアンはケージに駆け上がって勝利をアピールする。ジャッジの裁定は3‐0でデェダムロンに。ブライアンも納得したような顔を見せていた。「ブライアンのパンチは強かったけど、アゴには当たらなかった。だから勝てた」とデェダムロンは語った。

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