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【ALL JAPAN JJC】ライト級を制したベテラン小野瀬 「信頼できる先生がいるということ」

Tasutya Onose【写真】不惑の年を目前とし、現役に復帰し全日本を制した小野瀬。That is Jiu-Jitsu Lifeだ (C)HIROYUKI KATO

19日(日)、東京都新宿区のコスミックスポーツセンターにて開催された第16回全日本ブラジリアン柔術選手権。39歳のベテラン柔術家が、全日本選手権で復活を果たした。5名参加の黒帯ライト級を制したのは、かつてスパイダーガードの名手と言われた小野瀬龍也(リバーサルジム川口リディプス)だった。
Text by Hiroyuki Kato

昨年世界を制した佐々幸範、湯浅麗歌子の師弟に感銘を受け、約1年前から2人から教えを倣っていた小野瀬。ウェイトトレーニングしながらも身体を15キロ絞り込み、戦える身体に仕上げて全日本へ。

決勝戦の相手は優勝候補本命の細川顕。引き込んだ小野瀬に対し、細川が爆発的なパスガードを仕掛け、小野瀬がすぐに戻すというハーフガードの攻防がメインになる。

「奇しくも決勝戦の大半を占めたハーフガードの攻防は、佐々さんとの試合前最後の練習と同じ展開でした。佐々さんに習ったこと、言われたことだけをやると決めていたので、最後まで教えを守り切れたことが優勝に繋がったと思います」

小野瀬は二重絡みなど巧みな足捌きで細川にパスガードは許さない。ただし、細川が上から攻めている印象を残し、ポイント上でもアドバンテージ5-1でリードしていた。しかし、アドバンとは裏腹に、試合終盤に細川が3度目のルーチ警告を受け、小野瀬が逆転に成功する。

「本当は自分が動いて攻め続けたかったのですが、細川選手のプレッシャーが強くて動けませんでした。中盤で相手に2度目のルーチが入ったので、潔く戦術を切り替えました。細川選手がハーフガードの攻防で私の上半身を強く固定してきたから、自分が下半身のディフェンスをしっかりすれば3回目のルーチが入るのではないか……と。思った通りの結末で正直自分でも驚きました。ただ細川選手に勝って日本一になったという実感はありません。たまたま今回は私の作戦が成功しただけです」

かつて国内大会を総なめにしていた小野瀬だが、全日本選手権は初制覇。日本一になった事で次の試合に期待も掛かるが、来年自身の新しい支部も立ち上げることもあり、今後の選手の活動としては未定だという。

「思い返せば10〜15年前に私がそこそこ活躍出来たのは吉岡大先生を信じていたからです。その後の私の柔術は不安定なものでしたが、今回佐々さんと湯浅さんに出会い2人を信じてみようと思いました。今の時代はDVDやセミナーで技を知ることも出来ますが、それは補助的なものに過ぎません。身近に信頼できる先生がいるということは競技者として最高の環境ですし、練習へのモチベーションも高めてくれます。私も来年40歳。挑戦するには時が遅すぎたと何度も妥協しかけましたが、なんとか今回は初志貫徹することが出来ました。2人には本当に感謝しています」

■黒帯ライト級結果

【優勝】小野瀬龍也(リバーサルジム川口リディプス)
【準優勝】細川顕(CARPE DIEM HOPE)

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