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【REAL&ZONE02】藤原あらし「小林さんに言われればやるしかない」×小林聡「キックのPRIDEに」

Kobayashi & Arashi【写真】まだゲンガー・ポー・ペッコー戦の傷跡も生々しい、あらしと小林聡ZONE代表(C)RYO HASEGAWA

5月2日(土)、神奈川県横浜市横浜文化体育館で行われるキックボクシング「ZONE」第2回大会は同じく昨年旗揚げした「REAL」とのジャンルをまたいだ2部興行で行われる。

「ZONE」のメインを務めるのは長く日本軽量級のトップを走り、36歳となった今もムエタイ王座への挑戦を続ける藤原あらし。今大会ではカルロ・パウパッダと対戦する──あらしと、「ZONE」小林聡代表が語る“興行としてのキックボクシング”とともに、あらしが一貫して行ってきた強さの追求とこだわり、そして大会について聞いた。

――ZONE第2回大会、そのカードが全8試合で出揃いました。

小林 2回目というより体制を変えて生まれ変わる、旗揚げ戦のつもりでやります。あらしにはZONEの軸になってもらって頑張ってほしいし、ZONEをやろうと思った時、一番最初に声を掛けたのも彼だったんです。キックボクシングをやっている人間が世に出るようなイベントを作るのが自分の使命だと思うし、藤原あらしの残りの現役生活を輝かせたい――そんな思いもあって、生まれ変わった第1弾を彼に締めてもらおうと思いました。

あらし 本当にありがたい限りで、僕らの憧れで、全日本キックでお世話になった小林さんにこんなことを言ってもらったんだからやるしかないです。

――最近はルンピニーの頂点を目指し、ムエタイルールで強豪タイ人との戦いが続いているあらし選手ですが、ZONEにおいてはどのような戦いを見せたいですか。

あらし そこは僕は昔から終始変わらなくて、タイ人のトップレベルでも全然対応できるし、“日本人を舐めるなよ”と思っていつもやっています。それをアピールできるところであればどこでも出ていきますし、そのことを今回はZONEという場でしっかり見せられたらと思っています。

小林 あらしは何の曇りもなく、自分が“これ”っていうもの、強さや価値観を一貫して追い求めていて、そこを自分はすごく認めているところです。

――そんなあらし選手が追い求める究極の試合が、先日のルンピニースタジアム・スーパーフライ級タイトルマッチ、王者ゲンガー・ポー・ペッコーとの一戦だったと思います(※4月5日「蹴拳25」東京・ディファ有明、判定負け)。振り返っていかがですか。

あらし いやぁ、楽しかったですね。

――いまもヒジでの傷が残る激闘でしたが、それでも“楽しかった”?

あらし いや、楽しいです。今まで自分の中でこだわっていた“最強”っていうもの、それに実際に自分をぶつけて、どのぐらい底が見えるのか、どのぐらい先が見えるのかと思っていて、それが分かったので。実は1発ヒジをもらってから(※3R)楽しくて。

血が出ているのは分かっていたんですけど、それも忘れるぐらい、“ヒジで打ち当ってもいいかな”と思ったり。“向こうの得意な武器でこっちも勝負できたら面白れぇな”とか思って、もうずっと面白かったです。

――なんでしょう、“最強”と今まさに自分が戦っている面白さ、充実感というか。

あらし そうですね。去年の10月(14年10月12日、ルンピニー・スーパーバンタム級王者ナッタポン・ナーチュアウイッタヤコムに挑戦するも判定負け)、今回と2回タイトルマッチをやっているんです。10月の時は僕が前に出たら相手が下がるっていう戦い方で、全く底が見えなかった。でも、今回は思いっきりガチンと当たってくれたので、どんなレベルなのかっていうのがハッキリ分かりましたし、自分がやるべきこともしっかり見えてきました。今まで自分がやってきたことは間違ってなかったと思ったし、これからそれをもっと細かく追求していけばいいと思います。

――小林代表はそういった最近の試合についてはもちろん、あらし選手の試合についてはどのように見られていますか。

小林 映像でチェックはしています。あらしは魅せるキックボクシング、銭の獲れる試合ができる男っていうか、僕が打ち出したいのはキックボクシング、“興行としてのキックボクシング”なんです。そういった中で彼には託すものがあります。

いろんな修羅場をくぐって酸いも甘いも噛み分けてきた男だから、ヘタに持ち上げたり何か言う気はありません。そういうのはもう超越したキャリアを持つ男だと思っています。だから、これから迎える選手生活最後の部分を俺に預けてくれ、みたいな気持ちはあります。

――ZONE第1回大会の際もやはり“興行としてのキックボクシング”という言葉を使われていましたが、代表が言われる“興行としての”というのはどのようなものを指すのでしょうか。

小林 理想はやっぱりPRIDEです。ああやって観に行きたくなるもの、あれが理想のイベントです。

――では、観客の立場からして“観に行きたくなる”もの、興行を目指すと。

小林 そうですね、チケットを買ってでも行きたくなる。まぁ1回も買ったことはないけど(笑)。観ている人が飽きないような、“大会”ではなく“興行”。それで選手たちが上がりたくなるようなリングになればいいと思います。

【写真】キックボクシング興行について熱く語る、小林聡代表(C)RYO HASEGAWA

【写真】キックボクシング興行について熱く語る、小林聡代表(C)RYO HASEGAWA

――代表にとってPRIDEはどういうところが魅力だったのでしょうか。

小林 もうオープニングから全部がセットでというか、誰かの試合を観に行きたいとかじゃなく、“この興行を観に行きたい”っていうのがありました。あんまりカードが魅力的じゃない時もあったけど、“興行”として見たかったっていう時もありましたし。

――では、ZONEはキックボクシング版のPRIDEを目指すというか。

小林 たぶん山田(重孝=REAL代表)さんもそう思ってやっているんじゃないかな。そう思っている人だから一緒にやろうと思ったんです。

<この項、続く>

■ ZONE02 対戦カード

<54キロ契約/3分5R>
藤原あらし(日本)
カルロ・パウパッダ(イタリア)

<68キロ契約/3分5R>
ジョイシー・イングラムジム(ブラジル)
メリケン雄人(日本)

<59キロ契約/3分5R>
森井洋介(日本)
マキ・ピンサヤーム(タイ)

<52.2キロ契約/3分5R>
貴・センチャイ(日本)
薩摩サザ波(日本)

<フェザー級/3分5R>
邦博(日本)
TARO(日本)

<68.5キロ契約/3分5R>
虎(日本)
森本一陽(日本)

<63.5キロ契約/3分3R>
吉田敢(日本)
夢・センチャイジム(日本)

<63.5キロ契約/3分3R>
錦和道(日本)
加藤純平(日本)

■ REAL02 対戦カード

<ライト級/5分2R>
ホドリゴ・カポラル(ブラジル)
國奥麒樹真(日本)

<フェザー級/5分2R>
マラッド・エナセリ(フランス)
芦田宗宏(日本)

<ミドル級/5分2R>
ノシュワン・カンザダ(パキスタン)
坂下裕介(日本)

<フェザー級/5分2R>
ライカ(日本)
沙弥子(日本)

<へビー級/5分2R>
カルロス・トヨタ(ブラジル)
矢野啓太(日本)

<ウェルター級/5分2R>
草・MAX(日本)
エリック・マイケル・フォート(米国)

<ライト級/5分2R>
間宮晃仁(日本)
ルイス・オカモト(ブラジル)

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