【GRANDSLAM02】残り1分38秒の惨劇――上田将勝、ヘンリーのヒザ十字に敗れる
【写真】ポイント的には優勢に試合を進めていた上田だが、眼窩底と鼻に骨折の疑いがあり、身体的にはかなり消耗していた。そこにヘンリーのヒザ十字が極まった(C)TAKUMI NAKAMURA
<バンタム級/5分3R>
ビクター・ヘンリー(米国)
Def.3R3分22秒by ヒザ十字
上田将勝(日本)
ステップを踏むヘンリーにミドルハイを見せた上田。左ローを入れ、プレッシャーをかける。上田は左ストレートを伸ばし、左ロー。ヘンリーも勢いのある右ローを返し、右ハイを繰り出す。パンチをかわして組んだ上田はボディロックからテイクダウンに成功する。クローズドガードのヘンリー、ラバーを見せつつケージ際まで移動する。三角を潰して立ち上がった上田がローから、再び抑え込みへ。ギロチンからトップを取ったヘンリーはバックに。上田はいったん上を向いて胸を合わせるという得意のムーブを見せてトップを奪取、1Rを戦い終えた。
2R、ローの応酬のなかでパンチを見せるヘンリー。続く右ストレートに上田はテイクダウンを合わせてバックへ。首をコントロールしながらスクランブル、スタンドに戻った上田が大量の鼻血を見せている。左ボディから右フックを入れた上田だが、組みを崩される展開が増える。さらに右を被弾した上田は、組んでボディロック。離れた上田は左ミドルを決める。ヘンリーは右ミドルを連続で返し、ケージ際で組みあうと離れ際に右エルボーを放つ。右ハイを空振りし、バランスを崩したヘンリー。すぐに立ち上がるも、右フックから上田が左ミドルを入れる。残り20秒でテイクダウンからバック、ガードを取ったヘンリーにパウンドをまとめた。
最終回、打ち合いのなかで上田は右フック、ヘンリーもパンチを被弾しつつ前に出てくる。ここで上田がテイクダウン。3R序盤のポイントメイクは大きい。抑えて細かいパンチを見せる上田、ヘンリーのヒップスローを潰す。立ち上がったヘンリーのバックに回った上田だが、ヘンリーが前転から右足をキャッチ。アンクルロックから、ヒザ十字の形に入ると――上田がタップ!! 最後の詰めで敗れた上田、ヘンリーは逆に最後まで勝負を諦めず一本勝ちに結びつけた。