【UFN158】ファイト・オブ・ザ・ナイト間違いなし=ドナルド・セラーニ✖ジャスティン・ゲイジー
【写真】殴り合い上等を超えた、壮絶な打撃戦が展開されるかカウボーイ✖ゲイジー(C)Zuffa LLC/Getty Images
14日(土・現地時間)、カナダはバンクーバーのロジャー・アリーナでUFN on ESPN+16:UFN158「Cowboy vs Gaethje」が開催される。
メインは大会タイトルにある通り、ドナルド・セラーニ✖ジャスティ・ゲイジー──壮絶な打撃戦が必至のライト級5回戦だ。
セラーニ✖ゲイジー、ジェネラルからコアファンまで楽しめる壮絶な殴り合いが展開されることが予想される今大会のメイン。UFC最多の23勝を挙げ、16試合でのフィニッシュもオクタゴン記録、さらにボーナス獲得回数は18度とまさにピープルズ・チャンピオンといえるのがセラーニだ。
ウェルター級から再びライト級に戻り、2連勝後に6月にはトニー・ファーガソンにTKOで敗れたセラーニだが、ファーガソンのラウンド終了後のパンチで鼻が折れたことが原因で(鼻血を出そうと息を吹き出した際に目が空気が入り、大きく腫れあがって試合続行不可能になった)際にも、「こんな風に試合が終わって申し訳ない」と潔さを見せ、敗れなお男をあげている。
一方のゲイジーは壮絶な殴り合いで連勝街道を突き進み、WSOF世界ライト級王座を5度防衛すると2017年7月にUFCへ。2戦目のエディ・アルバレス、3戦目のダスティン・ポイエー戦で敗れ、その殴り合いスタイルがUFCでは通じないかと思われた。元はノースコロラド大学時代にカレッジレスリングでD-1オールアメリカンに輝いているゲイジー、いざとなったテイクダウン&コントロールができるファイターだけに連敗を喫したことで、スタイルチェンジが図られるかと見られた。
しかしゲイジーは、ものの見事にそのような予想を裏切り、そして期待以上のブロウラーとなってジェイムス・ヴィック、続いてエジソン・バルボーサを初回KOしてみせた。ゲイジーはUFCで戦った5試合の全てでボーナスを獲得している。5試合連続ボーナスは、セラーニですら成し遂げていないUFC26年の歴史で唯一の記録だ。
誰が、どこから見ても激闘になるに違いないセラーニとゲイジーのマッチアップだが、本来セラーニは蹴りから崩してストレート、そしてテイクダウンやボトムゲームもアベレージ以上に強いウェルラウンダーだ。技術に基づいたフィニシャーのセラーニに対し、ゲイジーは上記にあるようにテイクダウン&コントロールができるうえでのブロウラー。いや、ここ2戦のゲイジーは無暗に相手の打撃を受けることなく、自らのパンチを放り込んおり、ストライカーと表することができる戦いを見ている。
バルボーサにローを入れることができるのは、中間距離でのプレッシャーが圧倒的に強いからに他ならない。対して、セラーニはゲイジーの中間距離をローやジャブで詰将棋のように崩すことができる。この中間距離での打撃戦が、両者の試合を激闘に導くに違いない。何より2人揃って、自分の戦いができない状況において、躊躇くなく相手の土俵で戦う度胸の良さを持っている。これこそが殴り合い上等でなく、緻密なMMAを望むコアファンをもシャッポを脱ぎ、魅了することになるセラーニとゲイジーの魅力といえる。
物真似厳禁のKO必至の喧嘩ファイト、ボーナス獲得間違いない土曜日のメインイベントだ。
■ UFN158対戦カード
<ライト級/5分5R>
ドナルド・セラーニ(米国)
ジャスティン・ゲイジー(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
グローバー・テイシェイラ(ブラジル)
ニキータ・クリロフ(ウクライナ)
<ヘビー級/5分3R>
トッド・ダフィー(米国)
ジェフ・ヒューズ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ミシェウ・ペレイラ(ブラジル)
トリスタン・コネリー(カナダ)
<ミドル級/5分3R>
アントイ・カルロス・ジュニオール(ブラジル)
ユライア・ホール(ジャマイカ)
<ライトヘビー級/5分3R>
ミシャ・サークノフ(カナダ)
ジミー・クルート(豪州)
<ヘビー級/5分3R>
アウグスト・サカイ(ブラジル)
マルチン・ティブラ(ポーランド)
<バンタム級/5分3R>
コール・スミス(カナダ)
マイルズ・ジョンズ(米国)
<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
ハンター・アジャー(米国)
<フェザー級/5分3R>
チャス・スケリー(米国)
ジョーダン・グリフィン(米国)
<バンタム級/5分3R>
ルイス・スモルカ(米国)
ライアン・マクドナルド(米国)
<ライト級/5分3R>
カイル・プレボレック(カナダ)
オースチン・ハバート(米国)