【ACA97】ルイス・ノゲイラに文句なしの判定勝ちも、内容が物足りなかったライソフ
<ライト級/5分3R>
ユーソフ・ライソフ(ロシア)
Def. Unanimous
ジョアオ・ルイス・ノゲイラ(ブラジル)
様子見の打撃戦のなかで、ライソフが右ローを蹴り前に出て左ジャブから右ストレートを当てる。ジャブから右という流れのなかで左リードフックを当てたライソフが、右ボディストレートを打ちこむなど序盤からプレッシャーを掛ける。後ろ回し蹴りをかわしたノゲイラだが、ほとんど手が出ていない。意を決したようにワンツーを見せたノゲイラに対し、ダブルレッグをライソフが仕掛ける。
左腕を差して切ったノゲイラがバックを伺う。ノゲイラの組みの動きは打撃よりずっとシャープだ。倒されることなく向き合って離れたノゲイラの顔面をライソフのスピニングバックキックが襲う。初回は打の圧力でライソフのラウンドとなった。
2R、スナップのきいたジャブを伸ばすライソフは、右ストレートに続きスピニングバックフィストを放つ。ノゲイラのローが急所に当たり、一旦試合が中断。再開後にライソフはさらに圧力を掛けて右ミドル、右ロー、左フックを放つ。スピニングバックキックの距離が近すぎてバランスを失ったライソフだが、ノゲイラは寝技に持つこむことができずシングルレッグで立たれる。左ジャブ、ワンツー、左フック、右ストレートと面白いように攻撃を当てるライソフは、ノゲイラの飛びヒザも余裕を持ってかわす。ノゲイラも大振りのワンツーでライソフをまっすぐ下がらせ、直後にダブルレッグを仕掛ける。
ギロチンに捕えて一旦座ったライソフがすぐに立ち上がり、重い右ローでノゲイラのバランスを崩させる。その後もジャブ、右前蹴りでノゲイラを突き放したライソフが試合を支配した。
最終回、ライソフの右ローに大振りのフックを合わせようとしたノゲイラ。間合いを外したライソフがシングルレッグを仕掛けるも、ノゲイラがこれを切る。組みも防御に徹した感のあるノゲイラに対し、ライソフ左ジャブで距離を支配するという同じリズムに試合を戻す。しかし左フックを当て前蹴りを見せるライソフだったが、ノゲイラの大振りの左フックを被弾する場面も出てくる。と同時にノゲイラが前に出る分だけ、ライソフのパンチが入る展開になる。
ダブルレッグをノゲイラは切って、左フックから右ハイを放ち最終版で打撃でもやり合う展開に。こうなるとライソフのダブルレッグを決まるかと思いきや、ノゲイラはギロチンからスイープを決めてトップを奪取する。ハーフで抑えたノゲイラが細かいパンチを落とし、ライソフもパンチを返すという形で試合を終えた。
判定は問題なくライソフで間違いないが、ウィナーコールを受けた時にブーイングが起こったように期待の高さにそぐわない試合内容だった。