【Bellator223】NYの翌週はロンドンで!! メインはムサシ✖ロバトJrの世界ミドル級タイトル戦
【写真】ロバトJrの打撃への耐久力も問われる試合となるだろう (C) BELLATOR
22日(土・現地時間)、英国ロンドンのSSEアリーナでBellator223「Mousasi vs Lovato Jr」が開催される。先週のニューヨーク・MSG大会に続き、2週連続で大西洋を越えての世界を代表する大都市のイベント。今大会のメインはベラトール世界ミドル級王者ゲガール・ムサシにラファエル・ロバトJrが挑む一戦が用意されている。
もともと両者は1月に対戦予定だったが、ムサシの負傷欠場で試合が延期された経緯がある。この間、ロバトは英国のノーポイント・サブオンリー大会=Polaris09に出場し、ジェイク・シールズに判定勝ちを収めている。2007年のムンジアル、ウルトラヘビー級を制し米国国籍だけを持つ柔術家としてはBJ・ペンに次ぎ2人目の黒帯ブラジリアン柔術世界王者となっている。
典型的な競技柔術家で、ポイントで勝つ印象があったロバトだが、2014年にMMAに転じると現在まで9連勝、8試合で一本勝ちというレコードを持っている。かといってボクシングを武器に加えたウェルラウンダーというわけではなく、遠い距離でテイクダウンに入るための蹴りを多用する組むための打撃を工夫して使う形だ。その一方で、近距離では倒せるヒザ蹴りを有している。
とはいえ、ロバトが世界チャンピオンを目指して勝負を掛けるのはグラウンドだろう。下になることに対して、今も厳しい評価の北米MMAにあって本来は上を取って戦いたいところだが、ムサシのキックボクシングをかいくぐり、テイクダウン・ディフェンスを突き破るのは決して簡単なことではない。5Rという長丁場を考えると、テイクダウンを狙うことでスタミナを疲弊することは避けたい。
あるいは思い切って下になり、足関節からのスイープでトップ奪取。同様に上半身を崩すスイープや腕十字のような関節技の仕掛けで、反応したムサシをスクランブルに持ち込んでバック奪取という試合の組み立て方もロバトにはあるはずだ。バック奪取は何もテイクダウンからパス狙いの局面で起きるものではない。より効率的なバック奪取は現代競技柔術の軸にある。だからといってベリンボロを使うということではない。その思考をMMAに取り込むことで、ロバトのバック奪取&タイトル奪取の確立が上がるということだ。
ムサシとしては前述したようジャブでロバトを突き離し、引き込みだろうが組ませないファイトが理想的だ。ただし25分という戦いでは、2度や3度はロバトの形で組まれて然り。これを如何に切っていくのか。それとは逆に2度、3度と組みにムサシが対応すればするほど、ロバトは肉体的にも精神的にも追い込まれている。
5分✖5Rという戦いで、どこを攻めのピークとしてロバトが仕掛けるつもりでいるのか。また寝技に全て掛けるチャレンジャーの流れになった時に、ムサシもどれだけ強い気持ちで一点突破攻撃を凌ぐことができるのか。
ロバトが勝つとすれば汗を掻く前の序盤、もしくは長丁場でムサシの体力と気力が途切れるタイミングを衝くという2つのパターンが考えられる。いずれにせよ、ロバトは初回でフィニッシュできなければねちっこい展開でムサシを削りにいき、自らのスタミナがチャンピオンを上回る状態を維持する必要がある。チャンピオンとしては、組みに来るところでジャブを当てて突き放す。あるはローで前足を削る。そうすることでロバトの前進をとめることで、ジャブ一本で勝てる展開に持ち込むこともあり得るだろう。
■ Bellator223対戦カード
<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ゲガール・ムサシ(オランダ)
[挑戦者]ラファエル・ロバトJr(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ポール・デイリー(英国)
エリッキ・シウバ(ブラジル)
<140ポンド契約/5分3R>
ジェイムス・ギャラガー(アイルランド)
ジェレマイア・ラビアーノ(米国)
<ミドル級/5分3R>
マイク・シップマン(英国)
コステリョ・ファン・スティーニス(オランダ)
<ライトビー級/5分3R>
メルヴィン・マヌーフ(オランダ)
ケント・カウピネン(英国)
<ミドル級/5分3R>
ファビアン・エドワーズ(英国)
ジョナサン・ブスク(フランス)
<ミドル級/5分3R>
チャーリー・ワード(アイルランド)
ジャスティ・ムーア(英国)
<160ポンド契約/5分3R>
アーロン・チャルマース(英国)
フレッド・フリーマン(米国)
<ライト級/5分3R>
クリス・バンガード(英国)
チャーリー・レアリー(英国)
<バンタム級/5分3R>
ネイサン・グレイゾン(英国)
フランス・ムランボ(南アフリカ)
<女子フライ級/5分3R>
ケイト・ジャクソン(英国)
レナ・オブシニコヴァ(ウクライナ)
<フェザー級/5分3R>
ネイサン・ローズ(英国)
ルーク・アード(英国)
<ウェルター級/5分3R>
ウォルター・ガハージャ(英国)
オリヴァー・ユンカンプ(スウェーデン)
<ウェルター級/5分3R>
ジャスティン・バーリンソン(英国)
ウェンデル・ルイス(英国)
<女子フライ級/5分3R>
デニス・キルホンツ(オランダ)
ブライオニー・タイレル(英国)
<ウェルター級/5分3R>
アルフィー・デイヴィス(英国)
ジョルジ・カネーラ(ブラジル)
<160ポンド契約/5分3R>
テリー・ブレイジャー(英国)
アレッサンドロ・ボッチ(イタリア)
<ミドル級/5分3R>
ケヴィン・フライヤー(英国)
ジョン・レッドモンド(アイルランド)
<ウェルター級/5分3R>
ガロー・ボーファンド(英国)
キース・マッケーブ(アイルランド)