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【Gladiator009】岸本泰昭の代役マックス・ザ・ボディーと対戦、ウエタユウ「誰の真似か当ててください」

Yu Ueta【写真】キャリア12年のベテランがグラジエイターで2度目のケージに挑む (C)GLADIATOR

14日(日)に大阪市城東区の城東区民センター=KADO-YAがよもんホールで開催されるGLADIATOR 009で、ウエタ・ユウがマックス・ザ・ボディーと対戦する。

当初の予定では岸本泰昭と戦う予定だったウエタは、これがグラジエイター初陣となる。京都をベースに修斗で戦ってきたウエタは、ここ数年の試合数が極端に少ない。なぜ、試合を受けないのか、今回はなぜ出場に至ったのか──をウエタに尋ねると、その人柄が伝わってくる独特の感性と格闘技愛の持ち主であることが理解できた。

Going my way──ウエタのMMAファイター人生とは。


──ウエタ選手、お久しぶりです。ゴング格闘技で2009年に柴博選手、佐藤拓也選手、エダ塾長こうすけ選手と4人で取材をさせていただいて以来になります。

2009「あぁ、ピュアブレッド京都時代ですよね。ジムが閉鎖されMIBUROになってから、柴選手と拓也は仕事もあり引退という形になりました。塾長は去年の修斗沖縄大会や闘裸男で試合をして……消防局に勤めながら練習もずっと続けています」

──いやぁ、本当に懐かしいです。ウエタ選手自身も2010年ごろからは試合数が少なくなり、2013年に2試合、2016年、今年の1月という7年で4試合とブランクが多いキャリアになっています。

「結果的に勝ったり負けたりで、負けるともう辞めるってなるんです。今年の1月までジムだけでなく、他に仕事もしていて忙しくて試合に出られないというのもありましたが、負けるのが嫌になって……でも、勝っても試合に出たくなくて。

格闘技は大好きなんです。毎日のように格闘技の動画も視ていますし、それしか趣味の無い人間で。それでもオファーをもらっても試合に出たくない期間が長いんです」

──今年の1月にBORDERで長田拓也選手に判定負けをし、今回は3カ月のインターバルでの試合となります。

「これはもう櫻井代表がずっと声を掛けてくださったからです。2年前に高松のFORCEでBLOWSの泉(彰洋)選手に勝った時に櫻井さんも会場に来ていて、その直後から岸本(泰昭)選手と戦ってほしいと言われ、何度断っても折れてくれなくて(笑)。

2年間ずっとオファーを続けてくれて、1月にBORDERで負けたにも関わらず、まだ声を掛けてくださって。それも1度は断ったのですが、修斗では暫らく良いチャンスはないだろうし、岸本選手と戦うことでやりがいもありますし受けさせてもらいました。

僕ももう35歳で、体が弱いので長くMMAはできないと思い今回はやろうと気持ちが変わりました。それと今、自分のジムでも選手が育ってきているので、ここで自分がグラジエイターで戦うことで、彼らにもチャンスを与えてもらえればという気持ちも正直あります」

──体が弱い……。ただ岸本選手が負傷欠場となりました。

「正直、モチベーションは下がりました。でも、櫻井さんも困っているし、出ないわけにはいかないです。ずっと声を掛けてくれて、その期待に応えたい。そうなると相手は誰でも良くなってきました」

──そしてマックス・ザ・ボディー選手との対戦が決まりました。カメルーン人でBrave所属の選手です。どのような印象を持っていますか。

「全く知らなかったので、動画とか見て調べました。マッチョで振りまわしてくるファイターで、岸本選手とは全然違います。昔の僕なら断っていただろうけど、今はどれだけ強い相手でも受けようという風に変わりました。本当はメッチャ嫌で、やりたくないですが(苦笑)」

──……(苦笑)。いつからそんなに試合に出るのが嫌になったのでしょうか。

「児山(佳宏)さんに負けた(※2010年1月)時に『これは差がありすぎる』と思い、そもそも練習もしっかりとできていないのに……という気持ちになり試合を受けなくなりました」

──これまではほぼ修斗でキャリアを積んで来て、グラジエイターにはどのような印象を持っていましたか。

「櫻井さんがやるようになってケージにもなったし、土肥潤が出た時に会場にも行かせてもらったんですが、雰囲気も良かったですし良い感じの大会だと思いました。僕なんかが試合をさせてもらうのは申し訳ない感じです」

─どこまでなのですか(笑)。関西でも修斗のBORDERとサステイン興行、DEEP、そしてパンクラスが定期的に大会を開く中でグラジエイターに出場することはどのような意味があるのでしょうか。

「ぶっちゃけ、皆強いです。今さら、どこが強いとかないですし。グラジエイターでも強い人はいっぱいいます。あとケージはケージフォース以来なので、金網で戦いたいというのもありました」

2007──ウエタ選手のケージフォース出場は、鳥取大会だから12年前!! 干支が一回りしたことになります。

「だからケージに憧れと言うか(苦笑)、出たいというのはありました。修斗もヒジ有りになりましたが、僕は1回も使っていないので、ヒジを打ってみたいです」

──世界標準で戦いたいという気持ちがあったと。

「世界で戦いたいとか言えないですが、やっぱり好きなんでケージでヒジ打ち有りという試合はやってみたかったです」

──勝ち・負け、勝ち・負けときて次は勝つ番ということは意識していますか。

「していないです(笑)。たまたまなので。次も負けることはあり得ます」

──岸本戦が流れたこともあり、今後もグラジエイターで戦おうという気でいますか。

「次の試合の内容次第だと思います。クソみたいな試合だったらそんなこともできなくなるので、良い試合をして続けられればと思います」

──良い内容とはウエタ選手にとってはどのような試合になるのでしょうか。

「自分がやってきたことを出せるのか、自分をどう通せるのかだと思います。やられる場面があっても、練習してきたことが通用するようにしたいです。僕って毎回、ファイトスタイルが違うんです。その時、自分が好きなUFCファイターの真似ばかりをしていて(笑)」

──それも自分を貫くということなのですね(笑)。ちなみにこれまではどのような選手の動きを真似てきたのですか。

「この前はTJ・ディラショーとデメトリウス・ジョンソンを合体させたスタイルで、技も真似をして。そこに自分がやってきた柔道なんかを組み合わせる。そうすることで試合前の練習も楽しくなるんです(笑)。合わないと負けるので、それは滅茶苦茶反省しているのですが……」

──そして毎日、動画をチェックしていると。

「ハイ、もう阿呆みたいに視ています(笑)。MMAから柔術、K-1やムエタイ、レスリングもチェックしています」

──それは凄い。

「とにかく格闘技が大好きなんです」

──そんなウエタ選手が14日の試合で、誰の動きを真似ているのか興味深いです。

「『全然違うやないか!』と言われてしまいそうですが、誰なのか見ている人も分かるような試合にしたいです。前の試合とは全然違う、同じにはならないです。誰の真似をしたのか、当ててみてください」

──ハイ、楽しみしています。

「ありがとうございます。頑張ります!!」

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