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【UFC234】見えない攻撃を仕掛けるのは、どっちだ!!  ウィティカー✖ガステラムのUFC世界ミドル級戦

UFN234【写真】ウィティカー✖ガステラム。どのような駆け引きが見られるか。非常に楽しみなUFC世界ミドル級選手権試合だ (C)MMAPLANET

10日(日・現地時間)、UFC234「Whittaker vs Gastelum」が豪州メルボルンのロッドラバー・アリーナで開催される。メインは大会名にある通りTUF28のコーチ対決でもあるロバート・ウィティカーにケルヴィン・ガステラムが挑戦するUFC世界ミドル級選手権試合だ。


2012年、英国✖豪州で行われたTUF Smashesのウェルター級ウィナーからUFC入りを果たした王者ウィティカーは、そのウェルター級時代は3勝2敗と特筆すべき結果は残せなかった。しかし、2014年11月にミドル級転向を果たすと打撃の切れ&パワーのみならず、その多様性が飛躍的に向上し7連勝でUFC暫定世界ミドル級王者に輝く。

その後、GSPの王座剥奪で正規王者となったウィティカーが、この間勝利した相手にはベルトを賭けて戦ったヨエル・ロメロを始め、ホナウド・ジャカレ、デレッグ・ブルンゾン、ユライア・ホール、ブラッド・タヴァレスなど錚々たる顔ぶれだ。

対して挑戦者のガステラムは2013年のTUF17で末席セレクションから、あれよあれよと優勝を果たし視聴者を驚かせた。その後はウェルター級に転向し順調に戦績を伸ばすが、2度に渡り計量を失敗し、ミドル級へ。それでもたった1試合を経験しただけでウェルター級での挑戦を諦められず、再転向を果たすも2試合目で対戦相手ジョニー・ヘンドリックスの計量ミスによりキャッチウェイト戦を戦い、この試合をきっかけにミドル級に専念するようになった。

ヴィトー・ベウフォートをブラジルでKOするもマリファナの使用が発覚し、ノーコンテストとなり対戦が決まっていたアンデウソン・シウバ戦もキャンセルを余儀なくされ、ブラジリアン・レジェンド・キラー路線を失ってしまう。禁止処分明けにクリス・ワイドマンには敗れたガステラムは、マイケル・ビスピンとジャカレに連勝しTUFコーチ役から今回のウィティカーへの挑戦権を手にした。

山あり谷ありのUFCファイター人生を送ってきたガステラムは、上背がなく分厚い胸板を誇る骨太フィジカルの持ち主で、サウスポーの構えから意外なほどに切れのあるストレートを武器にスタンド戦を掌握できる力を持っている。

一方の王者ウィティカーはスイッチヒッターで、左右の両方の構えから上・中・下と的確に攻撃を散らすことができ、テイクダウン防御も非常に頑強だ。ガステラムとしては、やはり頼るべき武器は左ストレートになるだろう。彼のKOパンチの特徴は、左の前に繰り出される右の攻撃にある。

ガステラムは右ジャブ、右リードフック、そしてストレートが揃ってスピードと勢いがある。彼の対戦相手はこの右の攻撃に反応し、対処した直後に見えないところから伸びて来る左ストレートを被弾し、倒されてきた。この間、大きく動きているように見えるガステラムの上半身は実際のところ一切のブレが見られず、相手の動きをしっかりと目で確認できている。それ故に続いて繰り出される左ストレートは、パワーは勿論のことを抜群の精度で打ち抜かれるというわけだ。

そんなガステラムにない蹴りという武器を持っているのが王者ウィティカーの強味といえるだろう。特にオーソからの右ハイは厄介だ。関節蹴りや前蹴りで相手を捌き、一気に左足を前に踏み込み、近距離で柔軟性に溢れた右ハイを放つことができる。この蹴りも、ガステラムの左ストレートと同様に、それ以前の拳の攻撃や散らした蹴りで相手を惑わせ、虚を突いて一気に蹴り込まれる攻撃だ。

ウィティカーの右ハイは、その前段階で相手を翻弄しているので、サウスポーの相手にも有効だろう。今回の世界ミドル級戦、王者・挑戦者とも相手に見えない攻撃をどれだけ創り、また相手の攻撃を見続けることが──自らの攻撃中に可能になるのか。短期決着か長丁場になるのか予想は難しいが、非常に高度な打撃戦が見られることは間違いないだろう。

■ UFC234対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ロバート・ウィティカー(ニュージーランド)
[挑戦者]ケルヴィン・ガステラム(米国)

<ミドル級/5分3R>
アンデウソン・シウバ(ブラジル)
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)

<バンタム級/5分3R>
ハニ・ヤヒーラ(ブラジル)
リッキー・シモン(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ナディア・カッセム(豪州)
モンタナ・デラロサ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジム・クルート(豪州)
サム・アルヴィー(米国)

<ライト級/5分3R>
マ・ドンヒョン(韓国)
デヴォンテ・スミス(米国)

<フェザー級/5分3R>
オースチン・アーネット(米国)
ショーン・ヤング(ニュージーランド)

<フライ級/5分3R>
カイ・カラフランス(ニュージーランド)
ハウリアン・パイヴァ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
石原夜叉坊(日本)
カン・ギョンホ(韓国)

<ヘビー級/5分3R>
ランド・バンナータ(米国)
マルコ・ホサ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジェイリン・ターナー(米国)
カラン・ポッター(豪州)

<バンタム級/5分3R>
ウリジブレン(中国)
ジョナサン・マルチネス(米国)

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