【UFC ABC09】計量終了 デリダーがウィティカーとメインで戦う大会でONE離脱のブシェシャがUFC初陣!!
【写真】ブシェシャのオクタゴン初陣の相手ブダイはUFCで6勝1敗。通算戦績は15勝2敗で6つのKO勝ちと3つの一本勝ちを誇る(C)Zuffa/UFC
26日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるUFC on ABC09「Whittaker vs Ridder」。メインはイベントタイトル名にある通り、ミドル級5回戦=ロバート・ウィティカー×ライニア・デリダーの一戦だ。
Text by Manabu Takashima
3週間後にシカゴで王者ドリキュス・デュプレッシーにカムザット・チマエフが挑むUFCミドル級戦線。そのチマエフは昨年10月にウィティカーから初回で一本勝ちを収めタイトル挑戦権を獲得した。
つまりデリダーも、ここでウィティカーを相手にフィニッシュするなりインパクトを残す勝ち方ができればベルトに相当に近づくことになるだろう。
そのデリダー、ONEではミドル級&ライトヘビー級の頂点に立つも、ヘビー級王者アナトリー・マレキンに2階級ともベルトを奪われ東南アジアを離れる。中東UAEWで戦ったのが去年の7月で、11月にUFCデビューを果たした。デリダーは初陣でジェラルト・マーシャート、2戦目でケビン・ホランドをそれぞれ三角絞め&RNCで下し、この5月にはあのボー・ニコルをボディへのヒザ蹴りで破り。ウィティカー戦に臨むこととなった。
このデリダーのUFCでの活躍を、契約時に一体誰が予想できただろうか。キック王国で最高のストライカーを相手に練習することで、レンジコントロールや防御面で耐久性ができたデリダーは立ちレスでは柔道に首相撲を加え、得意の寝技に至るまでの局面が大いに強化されていた。
ところでそのデリダーは今大会のメディアデーで、ロシア人記者から「あなたが活躍しているように、マレキンもUFCで活躍できるのではないか」というやや礼を欠いた質問に対し「彼は現状、UFCでは戦えない」という発言をしている。
アジアから世界の最高峰で成功を収めようとしているデリダーに続いて――というわけではないが、今大会の第1試合でマーカス・ブシェシャ・アルメイダがONE離脱後、初めての実戦でマルティン・ブダイと戦う。
ムンジアル13冠、ADCCを2度制したブシェシャは2021年にONEでMMAデビューを飾る。引き続きグラップリング、そしてMMAでの成功を夢見たブシェシャは2022年8月まで2年弱で4試合と順調に新しいキャリアを積んでいった。
しかし、続くオマル・ログログ戦まで1年のブランクがあり初黒星を喫すると、アミール・アリアックバリ戦までは13カ月ものロングレイオフを経験する。「戦えるのに試合が組まれない」状況に不満を持つようになったブシェシャは、6試合契約満了とともにONEを離れる意向を固めた。
ここからマッチング期間で8カ月、MMAはおろかグラップリングの試合も出場ができない状態だったことに関して、UFCとサインしてからもブシェシャは不信感をメディアに包み隠すことなく話している。
そんなブシェシャのUFC初参戦大会のメインが、同じONE離脱組のデリダーというのも運命じみたモノが感じられる。ブシェシャはデリダーに続き、オクタゴンでサクセスストーリーを現実のものとできるのか――超注目だ。
■視聴方法(予定)
7月27日(日・日本時間)
午前1時00分~UFC FIGHT PASS
午前0時45分~U-NEXT
■UFC ABC09対戦カード
<ミドル級/5分5R>
ロバート・ウィティカー: 185.5ポンド(84.14キロ)
ライニエ・デリダー: 186ポンド(84.37キロ)
<バンタム級/5分3R>
ピョートル・ヤン: 135.5ポンド(61.46キロ)
マーカス・マギー: 136ポンド(61.69キロ)
<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ: 186ポンド(84.37キロ)
マフクアンドレ・バリユー: 185ポンド(83.91キロ)
<フライ級/5分3R>
アズ・アルマバエフ: 126ポンド(57.15キロ)
ホセ・オチョア: 125.5ポンド(56.92キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
ニキータ・クリロフ: 205ポンド(92.99キロ)
ボグダン・グスコフ: 205ポンド(92.99キロ)
<バンタム級/5分3R>
ブライス・ミッチェル: 136ポンド(61.69キロ)
サイド・ヌルマゴメドフ: 136ポンド(61.69キロ)
<ウェルター級/5分3R>
ムスリム・サリコフ: 170.5ポンド(77.34キロ)
カルロス・レアル: 170ポンド(77.11キロ)
<バンタム級/5分3R>
デモン・ブラックシアー: 136ポンド(61.69キロ)
デイヴィ・グラント: 136ポンド(61.69キロ)
<女子ストロー級/5分3R>
アマンダ・ヒーバス: 116ポンド(52.62キロ)
タバタ・ヒッチ: 115ポンド(52.16キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
イボ・アスラン: 204ポンド(92.53キロ)
ビリー・アレカナ: 204.5ポンド(92.76キロ)
<フェザー級/5分3R>
モハメド・ヤヒア: 146ポンド(66.22キロ)
スティーブン・グウェン: 145.5ポンド(66.0キロ)
<ヘビー級/5分3R>
マルティン・ブダイ: 266ポンド(120.65キロ)
マーカス・ブシェシャ: 254ポンド(115.21キロ)