この星の格闘技を追いかける

【UFC ABC09】ヒザに右を合わされダウンのデリダー。徹底したヒザ&クリンチで消耗戦をスプリット勝利

<ミドル級/5分5R>
ライニエ・デリダー(オランダ)
Def.2-1:48-47.48-47.47-48
ロバート・ウィティカー(豪州)

ローや前蹴り使うデリダーに対し、ウィティカーはパンチで前に出る。デリダーのシングルレッグにパンチを当てて足を抜いたウィティカーがクリンチへ。ツーオーワンのデリダーがヒザを腹に突き上げる。ウィティカーは離れてジャブを伸ばす。さらにワンツーで前に出ると、右を見せて組んできたデリダーを切る。ウィティカーがジャブをかわし左ジャブ。そしてワンツーを伸ばす。続いて右を被弾したデリダーは、左ジャブからワンツーを打たれダブルレッグをまたも切られる。

ヒザ蹴りからクリンチに持ち込んだデリダーがヒザを腹に入れるが、ウィティカーが離れて左ジャブを伸ばす。ステップインから右を伸ばすウィティカーに対し、テンカオを見せたデリダーだが続く左は空振りに。残り10秒で右をヒットしたウィティカーが初回をリードした。

2R、ジャブでステップインしたウィティカーが、デリダーの左にスリップ。すぐに態勢を整えると、まっすぐ飛び込んできたデリダーのダブルレッグを切る。ウィティカーは圧を掛け、ジャブを伸ばす。デリダーも左オーバーハンド、右ジャブを繰り出し、ダブルレッグのフェイクから左フックと手は出していく。それでもなかなか組めないデリダーがテンカオを腹に入れる。ウィティカーはジャブを被弾するようになり、今度はヒザを胸に受けて引き込むように倒れる。

デリダーは寝技に持ち込むと、細かいパンチから左足を抜きハーフに。足を戻してくると殴るデリダーに対し、ウィティカーがクローズドガードを取った。腰を上げてパスを狙うデリダーは、クローズドのなかでエルボーを落とす。再び起き上ってヒジを見せたデリダーが、ラウンドを取り返した。

3R、デリダーがシングルレッグ。切ったウィティカーに対し、ヒザ蹴りとパンチのコンビネーションで攻め込む。ウィティカーはそのヒザに後退しながら、ヒザ蹴りに右オーバーハンドを合わせてダウンを奪う。勢いのあるパウンドから、狙いすましたパウンドに移行したウィティカー。デリダーは横回転からスタンドに戻る。ウィティカーは息を整えている手数は少なく、右をカウンターで当てる。デリダーはダブルレッグを仕掛けると、ウィティカーは粘ることができずあっさりと背中をキャンバスにつける。

左足を抜いたデリダーは、パスを決めてサイドで抑える。ウィティカーは足を一本戻るが、再びマウント狙いのフェイクからパスを許す。ここもハーフ戻したウィティカーに対し、デリダーはダースを仕掛ける。背中をつけて対応したウィティカーをトップで支配するデリダーがまたもパスを決める。起き上がってパンチを落としたデリダー――ダウンがあったラウンド、ジャッジの判断は?

4R、ヒザ蹴りから組んだデリダーがボディロック&小外でテイクダウンを狙う。ケージを使った耐えたウィティカーは左に回って離れる。すぐにデリダーはヒザ蹴りで距離を詰めてクリンチへ。ウィティカーが離れても、デリダーはダブルレッグからクリンチに持ち込む。強引なテイクダウン狙いで、下になったデリダーがバックを譲るがウィティカーはキープせずに立ち上がる。

組みに力を使えないウィティカーに対し、デリダーは徹底してクリンチを仕掛ける。ここも離れたウィティカーは左ハイを狙われ、ジャブを被弾する。逆にジャブを返したウィティカーがテイクダウン狙いを切って、右フックを振るう。ヒザ蹴りを入れたデリダーが、そのヒザのタイミングで左オーバーハンドを決める。このままスタンドの膠着状態で4Rが終わった。

最終回、ダブルジャブで前に出るウィティカー。ヒザ狙いもジャブを止め、シングルレッグを切る。デリダーは組んでケージに押し込むと、細かいボディを続ける。ウィティカーは間合いを取り直しても、ヒザ蹴りからのダブルでクリンチを許す。何度離れても、執拗に組み続けるデリダーはシングルレッグから足を振ってクリンチへ。

ここも離れたウィティカーは、どうしても組まれてケージに押し込まれる。デリダーのヒザと、ウィティカーのオーバーハンドが交錯する消耗戦。結果、クリンチという展開にブーイングが起こる。残り20秒を切りワンツーで前に出たウィティカーは、クリンチに捕らえられ試合はタイムアップに。

結果、スプリットで勝利を手にしたデリダーはUFC戦績を4勝0敗とした。


PR
PR

関連記事

Movie