【Bellator207】体格差をレスリング力で跳ね返し、ミトリオンに完勝のベイダーがヒョードル戦を熱望
<ヘビー級ワールドGP準決勝/5分3R>
ライアン・ベイダー(米国)
Def.3-0:30-24.30-25.30-25
マット・ミトリオン(米国)
サウスポーのミトリオンに対し、11キロ軽いベイダーがワンツーからダブルレッグを仕掛けて早々にテイクダウンに成功する。ウィザードで立ち上がったミトリオンだが、ボディロックでテイクダウンを奪われると、バックコントロールからパンチを被弾する。立ち上がったミトリオンを再びボディロックで崩したベイダー、サイドからバックコントロールを続ける。立ち上がることができないミトリオンは、重い右を受けて動きが止まると連打を打たれる。
体が伸びた状態で、左手を背中越しと取られたミトリオンは完全に体を制されており、パンチを被弾し続ける。クラッチを外してなお、背中を預けた状態で後方からミトリオンを殴り続けたベイダー、最後にリリースし立ち上がったところでパンチを集中させた。
2R、パンチを振り回すミトリオンはシングルレッグを防ぎ切れず、ここもテイクダウンを許してしまう。ハーフで殴るベイダーが、キムラへ。ベイダーは足を抜きつつ、ボディにパンチを打ちつける。立ち上がろうとするとパンチを打たれるミトリオンは、背中を見せて頭を抱えてしまう。ミトリオンは懸命に状態を起こすと、そこでキムラに捉えられそうになる。腕を抜き、巻きこもうとしたミトリオンだったが、ベイダーは隙間を作った絶妙の抑え方をしており、崩されることがない。
ミトリオンは前転からの足関節も防がれ、バックコントロールから背中をつかされる。最後の10秒で立ち上がったミトリオンだが、反撃の時間はなかった。
最終回、開始直後にダブルレッグを決めたベイダーに観客がブーイングを送る。クローズドガードのミトリオンに、ボディを落とすベイダーが全く隙の無い試合を続ける。後方からのパンチを受け続け、打つ手がないミトリオンは立ちかけると崩されるというスパイラルから抜け出せない。ミトリオンはケージを背中にしたが、ここから寝かされて体が伸びる。亀になってロックがない状態でも殴られ続けたミトリオン。
逆に殴り続けたベイダーは、試合終了の合図が鳴っても目をギラつかせてアドレナリンを放出しまくっていた。結果は当然、ベイダーの判定勝ち。翌日開催のBellator208で組まれているヒョードル×ソネンの勝者と戦う権利を手にし、「215ポンドの連中と戦っているから、とにかく殴り続けた。ヒョードルとソネン? 2人も違うサイズだけど、僕はこのスポーツのファンなんだ。だからヒョードルと戦いたい」と皇帝との対戦を熱望した。