【Strikeforce】石田を地元に迎え撃つメレンデス
15日(土・現地時間)にサンノゼhpパビリオンで開かれるストライクフォース『Carano vs Cyborg』。アフリクションの消滅や人気者ニック・ディアズの不出場など、直前にきて対戦カードの変更はあったが、北米ビッグプロモーションとして初の女子ファイトがメインとなる大会がいよいよ迫ってきている
【写真】対戦相手が急遽、石田光洋に変更されたものの1年8カ月振りのリベンジ戦に意気上がるギルバート・メレンデス (C) Strikeforce
当初の予定では、世界ヘビー級選手権試合が行われる予定だったが、アリスター・オーフレイムが負傷欠場。そこにアフリクションから移行してきたヘナート・ババル×ゲガール・ムサシ戦が世界ライトヘビー級選手権試合として追加された。
また、ドタバタ劇の開始を告げた世界ライト級選手権試合は、王者ジョシュ・トムソンと暫定王者ギルバート・メレンデスとの間で統一戦が行われるはずだったが、トムソンの負傷が長引き、暫定世界戦としてメレンデスに日本の石田洋光が挑戦することとなった。
さらには世界ウェルター級王座決定戦として組み込まれたニック・ディアズ×ジョー・リッグス戦は、リッグスの負傷により、グレードアップしディアズ×ジェイ・ヒエロン戦が代替カードとして実現――の予定が、ディアズがライセンス交付のためのメディカルチェックに現われず、出場停止となり、ヒエロンはTUFシーズン7に出演し、DREAMでユ・ドンシクに勝利したジェシー・テイラーと戦うこととなった。
色取り取りのカードが並んではいるが、ヒョードル獲得などビッグニュースが発せられたために、どこか小粒に感じられるようになってしまったことは否めない。これらのカードが急遽決定した顔合わせでなく、元々組まれていれば、期待感を煽るに値するカードだが、大会直前まで続くドタドタはファンの心理にも影響を及ばす。
女子戦がメインということで、一般層の獲得を狙ったことは明白だが、格闘技ファンにとっては、やはり実力勝負。アンダーカードは重要になってくる。
【写真】厳しい敵地でのメレンデス戦に勝利すれば、ジョシュ・トムソンとの統一世界戦も現実のものとなる石田 (C) Strikeforce
日本のファンにとって、気になるのはやはりメレンデスの暫定王座に挑むこととなった石田の戦いぶりだろう。プロ修斗5月大会で現・戦極ライト級王者となった廣田端人に敗れた石田にとって、簡単ではない異国での復帰戦となる。
この勝負を前に暫定王者メレンデスは、「2カ月半、ジョシュ・トムソンと戦うために練習してきた。そして、対戦相手は背が低く、サウスポーのレスラーであるイシダに変わった。ずっとレスリングの練習をしてきたから構わないけど、やっぱりもう少し時間が欲しかった。でも、イシダと再び戦えて嬉しい。このリマッチでは必ず勝つ。イシダはスピーディで、タフなレスラーだ。ただし、あまり殴ったり、蹴ってきたり、痛みを伴う攻撃はない。前の試合より良い動きを見せたい。リングに上がれば場所なんて関係ないんだけど、実際は長旅や色んな要素が影響している。地元のファンの前で、イシダと戦いたかった」と語っている。
地元サンフランシスコにエルニーノ・トレーニングセンターという自らのジムをオープンさせたギルバート・エルニーノ・メレンデスは、石田との再戦=リベンジに胸を躍らせているようだ。
また、ストライクフォースからは、13日(木・同)にフィル・バローニをリリースしたという発表があった。旧アフリクション勢だけでなく、デニス・ホールマン、ウラジミール・マティシェンコ、マーカス・アウレリオとTUFシーズン4ばりのオールドネームとの再契約を進めるUFCが、バローニとも接触したことを受けて、自ら手放したという印象を残そうというものか、これまでに例のないリリースの発表だ。
「今後のフィルの成功と、キャリアの再興を望んでいる。そして、それが可能なら、また我々のところに戻ってきて戦ってきてほしいものだ」と、スコット・コーカーのコメント付きでプレスリリース、全方位外交ストライクフォースも皇帝エメリヤーエンコ・ヒョードルの獲得を機に本格的に、UFCとの対決姿勢を打ち出すようだ。
■8月15日Strikeforece Carano vs Cyborg対戦予定カード
<ストライクフォース世界女子フェザー級王座決定戦/5分5R>
ジナ・カラーノ(米国)
クリスチャン・サイボーグ(ブラジル)
<ストライクフォース暫定世界ライト級選手権試合/5分5R>
[暫定王者]ギルバート・メレンデス(米国)
[挑戦者]石田光洋(日本)
<ストライクフォース世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]ヘナート・ババル(ブラジル)
[挑戦者]ゲガール・ムサシ(オランダ)
<ウェルター級/5分3R>
ジェイ・ヒエロン(米国)
ジェシー・テイラー(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ファブリシオ・ベルドゥム(ブラジル)
マイク・カイル(米国)