【Gladiator vs Demolition】NavE×上嶋など対抗戦追加カード発表&乾DXFC実行委員長の意気込み
【写真】1月に突然、対抗戦を持ちかけられケージ内で戸惑いながらも了承した乾代表 (C)MMAPLANET
28日(土)、GLADIATORが6月3日(日)に大阪市東成区の東成区民センターで開催されるGladiator x Demolition対抗戦で、追加カードを発表した。
メインでデモリッション・ウェルター級王者グッドマン田中に前グラジエイター・ミドル級チャンピオンの中村勇太が挑戦する一戦、さらに中澤伸悟×じゅんのバンタム級王座決定戦、さらにグラジエイター×ZSTのライト級王者対決=岸本泰昭×平信一戦が決まっていた同大会にさらに対抗戦6試合と非対抗戦2試合のカードが明らかとなった。
今回、発表された対抗戦はNavE×上嶋佑紀のフライ級挑戦者決定戦、バンタム級戦が瀧口脩生×前川大輔、吉野光×上野暢彦と四至本ジョリー竜馬×井口翔太の3試合、フライ級で横溝和也×藤田健吾、フェザー級からは北崎拓実×中川皓貴となっている(※全て前者がGladiator、後者Demolitionとなっている)。
加マーク納への挑戦権を賭けて上嶋と対戦するNavEは昨年8月に王座決定戦で惜敗、1月のグラジエイターでは一本勝ちを収めたが、2月にTOP FCに遠征しキム・ギュソンにTKO負けを喫している。キム・ギュソンはかつてHEATで加マーク納に一本勝ちしており、アウェイの地で勝利しチャレンジャーに名乗りを挙げたいところであったが、上嶋とその権利を争うこととなった。
今ではBrave所属でパンクラスを主戦場にしている上嶋は、元は慧舟會兵庫支部の所属で関西DEMOLITIONの旗揚げメンバーだった。凱旋試合が今回の挑戦者決定戦となる。
3試合が組まれたバンタム級で要注目は瀧口×前川か。瀧口は8日のDEEPで昨年12月のDEEP×Pancrase対抗戦、1月のグラジエイターで豪快KO勝ちをしてきたで白川Dark陸斗をKOで下しており、前川も3月のプロ修斗公式戦= BORDERでダイキ ライトイヤーを相手にドロー。この試合に勝って、関西MMAのバンタム級でさらに存在感を増したい両者だ。
元グラジエイター武士道フライ級王者の横溝は、8日のDEEP大阪大会で安谷屋智弘にRNCで敗れ、藤田戦で再起を図る。その藤田はデモリッションのオープニングファイトからキャリアをスタートさせ、アマ修斗からプロに昇格。横溝と同様に先日のDEEP大阪大会に出場しており、山下龍に判定勝ちし、通算プロ戦績を5戦3勝1敗に伸ばしている。そんな対抗戦に挑むデモリッションより、以下のような乾真治DXFC実行委員長の意気込みが届いた。
乾真治
「新生になってから僅か2年で、グラジエイターが関西での地位を確立されたのは恐るべき功績です。そして、この短期間に信用を勝ち取った理由はマッチメイクにあると思います。信用のあるジムと信頼関係を築き、プロで名前が通っている選手を起用し、プロを名乗る限りはオファーを出す選手の線引きをしてきたことなど、数多の地方プロモーションとはマッチメイクに対する考え方が違います。
このスタンスについては私も大きく共感を覚える所であり、デモリッションにおいても実践してきたことです。そのグラジエイターから、対抗戦の相手としてデモリッションが評価されたのであれば身に余る光栄です。関西を盛り上げようとする共通認識、共通理解、選抜選手の厳選にハズレがないだろうと感じます。
これまでの新生グラジエイターでは、私の方から毎大会4、5人の選手を送り出し、拮抗した相手を用意していただきました。そのような業況で『それなら上から下まで全部やってしまえば面白いのでは?』、『○○や××など、上の選手をもっと使って欲しい』と、私は1月大会前に櫻井代表に雑談の中で伝えました。
その切り返しを、あのような舞台で投げられたのは意外でしたが(苦笑)、櫻井代表としても同じ主催者ということもあり、司会者でもある私の反応を見越して、緊張感あるやりとりをファンに見せたかったのでしょう。
どうせやるならば、互いにリスクを背負ってトップ選手を出し合い、近年の関西MMAイベントの中で、一番の話題性がなければいけないのではないか──そういう結論に私も至りました。
デモリッションから選抜する選手はグッドマン田中、じゅん、角田成健、上嶋佑紀、堂垣善文ら、過去にデモリッションでセミやメインを張った選手をエントリーさせてもらいました。途中、角田選手が現役引退の決意をしてタイトル返上となりましたが、王座決定戦は互いのバンタム級トップ同士がベルトを争うことになり、興行的には申し分はありません。
それでもアンダーカードにも投入できなかった選手もいますし、私としては近い内に第2弾をやらなければいけないという所存です。ただし、大会開催が当初の予定より1週間ずれたことにより、同日に行なわれるMAキックボクシング興行にて、HIGHSPEEDの3選手がランキング戦及び王者決定トーナメントと世界戦、それぞれ大事な試合が既に決まっていたので、良くてイベント途中から、もしかすると会場へ足を運べない可能性もあります。
会場との問題でもあり、やむを得ないリスケジュールではありますが、デモリッション関係者に対しては申し訳が立たず、個人的には憂慮すべき問題です。その一方で、対抗戦は本当に面白いマッチメイクが仕上がりました。MMAPLANETで書かれていたようにガチ路線は望むところです。
逆にどちらが勝つか分からないカードを揃えなければ、対抗戦の意義が問われてしまいます。グッドマン選手はDXFCのベルトを懸けます。デモリッションとしてはリスクしかありませんが、レッツ豪太選手の欠場を受けて今大会を盛り上げるためにも他団体のケージでタイトル戦を行うことは刺激的な材料です。グッドマンはベテランならではの安定した試合運びと、その身体から繰り出す圧倒的なパワーで存在感を示してくれるでしょう。
じゅん選手は過去にDXFCタイトル戦を2度行い、これがタイトルへ向けて3度目の正直です。角田選手の返上した穴を埋められるのは彼しかいません。デモリッションの歴史はハッキリ言って、グッドマンとじゅん──この両者が創ってきたようなものです。彼ら2人がデモリッションです。
せっかくガチで頂いた招待状──関西マットでは今シーズン、一番の話題をさらう興行になりそうです。団体として勝ちに行くだけならば、もっと安パイなカードにしたかったのが本音ですが、全カード揃って勝敗予想が片方に偏るようなことはありないです。そんな互角の勝負を見守りたいと思います」
また今回の追加カードの発表では対抗戦とは別にライト級で別府敬祐と、WARDOGライト級チャンピオン野副忠佑とのマッチアップも発表されている。