【Gladiator004】大道翔貴と対戦する岩田啓輔―01―「離れた人を見返したいという気持ちから」
【写真】ちび侍とは岩田が指導しているキッズ・レスリングのチーム名だそうだ (C)MMAPLANET
13日(日)に和歌山市の和歌山ビッグウェーブで開催されるGladiator004。同大会で岩田啓輔が大道翔貴と対戦する。
旧グラジエイターの忘れ形見というべきグラジエイター武士道フェザー級チャンピオンの大道に対する岩田は、7月16日のパンクラス大阪大会で、中村晃司を56秒でKOしたばかり。
プロ、アマ、地下格、その境界線も曖昧な地方都市でキャリアをスタートさせ、底辺からインディMMAで独特の存在感を示すグラジエイター参戦が決まった岩田。7月30日に名古屋のstArt JAPANで行われた嶋田裕太、そして長谷川賢のセミナーに参加した岩田に、同セミナー終了後にこれまでの格闘技歴、そして大道戦について尋ねた。
――7月16日のパンクラス大阪大会で、中村晃司選手に52秒KO勝ち。一気に存在感が増した岩田選手が、新生グラジエイターに初出場となります。
「ハイ。中村選手に勝ったあと櫻井(裕一郎)代表がチーム侍の(桑原)清会長と話し合って、出させていただけることになりました。
グラジエイターは旧体制の時にずっと経験を積ませてもらい、自分が育った場所です。そのグラジエイターが櫻井代表の手でより大きな大会になったので、出てみたいと以前から思っていました。それが現実となってとても嬉しいです」
――先の中村戦で5連勝、一躍注目度が上がった岩田選手のこれまでの格闘技キャリアを教えてください。
「もともと柔道をやってきてレスリングに転向し、高校3年の時にグレコで全国5位になったのが最高位で、レスリングで中京学院大学に進学しました」
――当時MMAへの興味は?
「凄くありました。山本KID徳郁選手や須藤元気さんがレスリング出身だったので」
――レスリングで進学していると、MMAの練習をするわけにはいかないですね。
「それが……大学という自由な空間で遊びたいという気持ちが大きくなり、何もかも中途半端になってしまったんです。結局、大学を辞めて道を外し、ノラリクラリした時期がありました。
その頃に岐阜で地下格が始まって、遊び半分……面白半分で柔道とレスリングの経験だけで勝てると思って出たんです。そうしたらソルジャーボーイ一樹君という地下格で有名な子に秒殺されました。それで5年ほど格闘技からは離れていたのですが、3年ぐらい前に清会長から『最近、何しとんねん?』と連絡をもらって」
――桑原選手とはもともと知り合いだったのですか。
「少し面識があったぐらいです。清会長がまずは『キッズにレスリングを指導してほしい』と声を掛けてくれて。ちょうどジムを開いた頃で、一度顔出そうかなって訪れたら、一緒に練習するようになったんです。今から考えると、そこも清会長の上手さだったなと(笑)。
で、練習をすると自分より強いヤツもいるし、そうなるとのめり込んで練習するようになっていました。高校の時とか、レスリングで結果を出していた時に周囲にいた人たちが皆離れて行って。そういう人たちを見返したいっていう気持ちもありましたし、それにはやっぱり自分には格闘技しかないと思って」
――それも桑原選手から声が掛かり、道場を訪れたからなのですね。
「清さんは本当に格好良いです。男として恰好良い。以前は毎日のようにめちゃくちゃ怒られていました。そのおかげで真っすぐになれて、今があると思います。格闘技半分、哲学半分……人間として成長させてもらいました。だからウチのジムって、生半可の気持ちでやっている人間はいません。
不良が来ても、出ていきます。だから人数は多くないですが、本当に濃い練習ができています。清会長の人望があるから、自分やチームの連中も色々な試合に出せてもらえています。清会長がいるから、僕があります。今日のインタビューも、清会長がいて僕に声が掛かったようなものなので」
――それは違いますよ。グラジエイターという意味を持つ大会に出場する選手たちを見て、中村晃司をKOしたファイターに興味を持ち、その選手がたまたま桑原選手の教え子だったということです。
「それは……、ありがとうございます」
――そんな惚れぬいている桑原選手率いるチーム侍所属選手として、岩田選手はどのようなキャリアを重ねてきたのでしょうか。
「清会長がアンビションというアマチュア格闘技の大会を開いていて、それと旧グラジエイター――今のカイザーですね。あとはSバトルという岡崎の大会に出ていました」
――それは……。
「地下じゃないですよ。Sバトルはキックでトム・サントスもチャンピオンですから。地下にはソルジャーボーイ一樹君に負けた時以来出ていないです。アンビション、グラジエイター、Sバトルのアマ試合では20試合以上やっています。グラジエイターはプロかアマか曖昧な部分もありますが、僕はアマチュアとして出ていました。プロとして活躍するとかでなく、離れていった人間を見返したいという気持ちで戦っていたので」
――岩田選手のなかでプロとしての第1試合はいつになりますか。
「去年の2月のDEEPですね」
――今も人を見返すことを目標に、試合に出ているのでしょうか。
「プロの試合に出た時は『俺なんかが良いのかな?』って感じていたのですが、最近になってロードFCのチャンピオンになりたい、DEEPのベルトが欲しいなと思うようになりました」
<この項続く>
■Gladiator004
<バンタム級/5分2R>
南出剛(日本)
土肥“聖帝”潤(日本)
<GLADIATORフライ級王座決定戦/5分3R>
加マーク納(日本)
NavE(日本)
<GLADIATORバンタム級王座決定戦/5分3R>
渡部修斗(日本)
角田成建(日本)
<ウェルター級日韓対抗戦/5分2R>
レッツ豪太(日本)
イ・ヒョンソク(韓国)
<ライトフライ級(※54.4キロ)/5分2R>
宮城友一(日本)
ふじい☆ペリー(日本)
<フェザー級/5分×2R>
大道翔貴(日本)
岩田啓輔(日本)
<バンタム級日韓対抗戦/5分2R>
竹本啓哉(日本)
ファン・ソンジュ(韓国)
<バンタム級/5分2R>
平田丈二(日本)
林優作(日本)
<バンタム級/5分2R>
辻川力也(日本)
國頭武(日本)
<ウェルター級/5分2R>
別府敬祐(日本)
鈴木智也(日本)
<バンタム級/5分2R>
北崎拓実(日本)
チャッピー盛坪(日本)
<ストロー級/5分2R>
尾崎龍紀(日本)
木村旬志(日本)
<バンタム級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
井口翔太(日本)