【WJJC2017】ルースター級の見所 マルファシーニ&カイオの牙城に橋本が迫る?!
【写真】昨年の決勝はアドバン2‐0でマルファシーニがカイオを下している。今年は……(C)MMAPLANET
6月1日(木・現地時間)から4日(日・現地時間)にかけて、米国カリフォルニア州ロングビーチのカリフォルニア大ロングビーチ校内ピラミッドにて、IBJJF主催のブラジリアン柔術世界選手権が行われる。今年度における各階級、そして無差別級における競技柔術世界一を決定するこの大会。まずはルースター級の見所をお届けしたい。
大本命は現在世界3連覇中、最軽量級の世界の頂点に立つブルーノ・マルファシーニ(アリアンシ)。2007年に世界初制覇して以来10年に渡って世界のトップに君臨しているが、まだ30歳だ。今年のパン大会でもルーカス・ピニェーロ相手にカラードラッグ等を決めて完勝しており、その凄まじき瞬発力とバランスに衰えは見られない。
対抗は、そのマルファシーニの長年のライバルにして、13年に最後に倒しているカイオ・テハ(ブラザCTA)。昨年3年ぶりに出場した世界柔術では、ジョアオ・ミヤオ相手になりふりかまわぬポイントゲームで競り勝ち、執念の決勝進出を果たしてマルファシーニとの頂上決戦を実現させた。その決勝では、下からアキレス腱固めの形で相手の足を掴む得意のパターンから揺さぶりをかけたが、マルファシーニのバランスを崩せず惜敗した。果たしてテハは、ここ数年遅れを取っている宿命のライバルを倒す新しい秘策を用意しているのか。年に一度の最軽量級頂上決戦に、世界の注目が集まる。
そして、この二大巨頭の決戦に割って入ることが期待されるのが、24歳の橋本知之(カルペディェム)だ。昨年、黒帯として初参戦した世界柔術にてジョアオ・ミヤオと互角のモダン柔術戦を繰り広げた橋本は、年末のアジアオープンでは芝本幸司に競り勝ち、日本&アジア最軽量級の頂点に立ってみせた。ジョアオやその天敵のマイキー・ムスメシが上の階級に出場し、そして芝本が負傷欠場している今回、表彰台に上がる可能性がグンと高くなった橋本だが、カイオ・テハ門下と知っても過言ない彼が、二強の壁にどこまで肉薄できるか。
さらに日本からは、昨年上述のピニェーロと互角の攻防を繰り広げたテクニシャン吉岡崇人(アトス)も参戦。こちらも十分に上位進出の可能性を秘めた実力者だ。