【Shooto】3連敗は絶対阻止、斉藤裕の絶対に負けられない王座防衛戦=×宇野薫
【写真】宇野にはラストかという枕詞はつきやすいが、後がないのはチャンピオン斉藤の方かも知れない (C)MMAPLANET
23日(日)に浦安市の舞浜アンフィシアター大会で行われるプロフェッショナル修斗公式戦。メインイベントには修斗世界フェザー級チャンピオンシップとしてチャンピオン斎藤裕×チャレンジャー宇野薫の一戦が組まれている。
宇野が約17年ぶりに修斗の世界戦を戦うことがクローズアップされている今回のチャンピオンシップだが、斎藤にとっては試練の初防衛戦といえる。
昨年1月に中村ジュニアとの王座決定戦を制して王座を手にした斎藤は、続く4月のノンタイトル戦でも韓国のキム・ミンジェからしっかりと一本勝ちを収めてみせた。
この時点で12勝1敗2分という抜群のレコードを誇っていた斎藤だったが、昨年9月のVTJではISAOにスプリットの判定負け。今年1月のノンタイトル戦でもマイク・グランディに敗れて、よもやの2連敗を喫している。
ISAO戦は打撃でイニシアチブを取り、組みの攻防でも互角に渡り合ったが、最終的にはテイクダウン&スクランブルの攻防で遅れを取り、ISAOにポイントを奪われた。グランディ戦ではパワフルなテイクダウンをしのぎ切れずに、最後はマウントを取られるなど大差の判定負けとなった。
ポイントを失った部分をピックアップすればテイクダウンやトップキープを含めた組みの攻防で後れを取ったことになるが、試合展開をトータルで見れば受けに回る時間が多かったことが敗戦を招いたという見方も出来る。
環太平洋王座、そして世界王座をかけた2度の中村ジュニア戦では、アグレッシブに攻める相手をアウトボクシングしつつ、要所要所でポイントを取っていく戦い方が際立った斎藤だが、ここ2戦では相手をコントロールもしくは捌ききれない場面が目立っている。
元来、ポイント空手出身の斎藤はパンチ&テイクダウンのタイミングの良さとスピードを持ち味としており、2014年のインフィニティリーグでもその部分が際立っていた。当然、対戦相手がレベルアップすれば、攻め続けて主導権を握ることは難しくなるが、ISAO戦とグランディ戦からはいかにそういった場面を増やせるかという課題も見えてくる。
しかも今回対戦する宇野はスタンド&グラウンドともに動き続けることでリズムを生み、そこからテイクダウン&スクランブルの攻防に競り勝ってサブミッションでフィニッシュという流れを得意にしているファイターだ。何よりも宇野は劣勢を挽回する粘りがある。
宇野の得意のパターンに巻き込まれないためにも、そして斎藤が過去2戦の敗戦を踏まえて勝利を掴むためにも、自ら攻撃を仕掛ける・アタックして展開を作っていけるかどうかが勝負の鍵を握る。
調印式で斎藤が「全てやってきた試合のなかで最高のベストバウトをお客さんに見せることを約束します」、対戦カード発表時の挨拶で宇野が「宇野薫のMMA、修斗を思い切りぶつけたい」と意気込みを語った。自分のストロングポイントをぶつけることが2人にとって勝利への近道であり、それは同時に好勝負の期待も高まることになる。
■ プロ修斗 対戦カード
<プロ修斗世界フェザー級選手権試合/5分5R>
斎藤裕(日本)
宇野薫(日本)
<フライ級/5分3R>
扇久保博正(日本)
ダニー・マルチネス(米国)
<ストロー級/5分3R>
猿田洋祐(日本)
箕輪ひろば(日本)
<ストロー級/5分3R>
澤田龍人(日本)
木内崇雅(日本)
<ライト級/5分3R>
福本よう一(日本)
小谷直之(日本)
<バンタム級/5分3R>
岡田遼(日本)
トリスタン・グリムズリー(米国)
<バンタム級/5分3R>
金物屋の秀(日本)
一條貴洋(日本)
<インフィニティリーグ2017フェザー級/5分2R>
仲山貴志(日本)
山本健斗デリカット(日本)
<バンタム級/5分2R>
海下“DRAGON”竜太(日本)
榎本明(日本)
<新人王決定T1回戦ライト級/5分2R>
モリシマン(日本)
宍戸航太(日本)