【UFC98】無敗対決はリョートに軍配、王座奪取に成功
■第11試合 UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R
[挑戦者]リョート・マチダ(ブラジル)
Def.2R3分57秒/TKO
[王者]ラシャド・エヴァンス(米国)
【写真】リョートの勝利は、1993年にグレイシー柔術が第一回UFCでその存在を明らかにしたのに並ぶ、カラテの真実を世に訴える歴史的な勝利だ (C)ZUFFA
オクタゴン中央にリョート、左へ左へ回るエヴァンス。エヴァンスは常に状態を揺らし、直立不動のリョートに的を絞らせない。迂闊に前に出られない両者だが、カウンター狙いは焦った方が負けだ。左ジャブを放ったエヴァンスは、リョートの左ハイでバランスを崩す。異様に緊張感の高い立ち上がりとなった。
初期動作がきわめて少ない左ミドルを見せるリョートに、エヴァンスが前に出始めると、左ジャブを見せて右を振ふるう。距離が詰まり、胸を合わせた両者だが、レスリングの攻防にはならうずに距離を取る。
と、リョートの左ミドルの直後の左の突きで、エヴァンスが後方に倒れる。グラウンドでバックを奪ったリョートはエヴァンスが立ち上がると、そのまま距離を取る。息詰まる制空権の奪い合いはリョートが制した1Rとなった。
2R、マチダ・コールが起こる場内。左ミドルから組みついたリョートは、テイクダウンがすぐに奪えないと見るや距離を取る。距離を詰めて初めて連打を見せたリョートに対し、ここではエヴァンスが五分以上の勢いで打ち返す。そのエヴァンスのワンツーには、何もなかったように距離を取り、左を踏みこむリョート。エヴァンスは、ここで右ミドルを放つ。
やや距離が狭くなった両者、エヴァンスは大きく体を揺らすが、ここでリョートの左がヒットし、エヴァンスは前方に崩れる。ヒザをつき、なんとかテイクダウンを狙うエヴァンスにリョートはパンチを続ける。立ち上がりパンチを繰り出すエヴァンスだが、右ストレートで体の軸が大きく乱れる。それでも前に出てくるエヴァンスも、最後はリョートの左を受け、ついに後方にダウン。即座にレフェリーが試合をストップ。新UFC世界ライトヘビー級王者リョート・マチダが誕生した。