【Pancrase】ライト級KOP久米鷹介「ROAD FCに恩返ししたいとも思いましが、やはり……」
【写真】今年も変わらず、某・松場貴志が話題になった時以外は朗らかな久米(C)MMAPLANET
2016年、国内MMA界にあって再注目され、また最も劇的な一戦といっても過言でない×徳留一樹戦で勝利し、KOPライト級王者となった久米鷹介。
ROAD FCが行うライト級トーナメントからのオファーがあった彼が下した選択は。そして、その理由と2017年への抱負を尋ねた。
――2017年もstArtいや、スタートしましたね(笑)。
「アハハハハ、スタートしましたね。スタートに入り浸ったスタートです(笑)」
――なるほど。2016年、キャリア最高の1年になったと思われましたが、改めてタイトル奪取に関してどのように振り返ることができますか。
「一つは今までの経験が生かせた戦いができた年であり、もう一つは巻き返すきっかけにできる1年になったと思います。ジムの仲間たち、マーシャルワールドさん、結果が出ない時も支えてくれた人たちにベルトを巻いた姿を見せることができたので、少しは恩返しになったかという気持ちもあります」
――生涯のベストバウトという内容でチャンピオンになり3カ月が過ぎましが、あの勢いでこのまま突き進んでいけるのかが楽しみな久米選手の2017年です。防衛戦や次の試合については?
「まだ次の試合は決まっていないですね。実はROAD FCのライト級トーナメントからオファーがあり、考える時期というのが僕自身ありました。正直なところ、揺れ動いたといっても良いぐらいでした。
お金の部分もありますが、それ以上にROAD FCというのが大きかったです。ジョン・ムンホン代表も直接声をかけてくれましたし。やはりロードFCでは結果が残せなかった。あれだけ良くしてくれたロードFCの人たち、マネージメントをしてくださったチェ・ヒョジョンさんに韓国で勝ち上がる姿を見てほしいという気持ちがありました。
韓国でも恩返ししたかったですし、かなり考えましたね。その結果、自分の心の底にあるものが見えることになったんです」
――それは?
「UFCです。徳留選手に勝ったことでまたUFCが見えてきたというのもあるし……。やはりUFCを目標にしてMMAを続けてきて、日本大会が今年はあるかもしれない。それならパンクラスで勝ち続けてUFCを目指したいと思ったんです」
――勝ち続けても、出場できるかもしれない――というだけで勝てば契約できるという確定はありません。
「そうなんです。でも、やはりこれが最後のチャンスかもしれないですし。ここでロードFCのトーナメントになると1年掛かりになり、UFC日本大会の時期を逃すことになる。そこを考えると、自分が目指してきたところに一番近いルート、一番近くなる試合をしていこうと思ったんです」
――そこまでUFCは魅力的なのでしょうか? 日本人選手に関して、厳しい面が相当目立ってきていると思いますが。
「繰り返しになりますが、一番の場所だしずっと思ってきたので。UFCと契約できるラストチャンスが今年になると思います。最後に狙いたいです」
――徳留選手に勝ったことで、そこを狙う自信を取り戻したということでしょうか。
「いえ、実力的にはまだまだです。ハッキリ言ってやっていける自信があるわけではない。でも、そこを目指すために強い選手を相手に戦っていきたい。1億円ではなくて、UFCを目指してやりきりたいです」
――そこまでの思いがあるなら、次の試合が早く決まってほしいですね。
「ランキング的に見ても上位にあったアキラ選手のケガやジョン・バチスタさんの計量失敗があったので、なかなか試合を組むのが難しくなったのかもしれないですね」
――レオナルド・マフラを秒殺し、RIZINでダロン・クルックシャンクに劇的な勝利を挙げた選手がいますが……。
「あっ、12月のDEEPの会場でお会いして少し話させてもらいました……。とにかくパンクラスが決めた相手と戦うので、強い選手と戦っていきたいです。本当に僕のなかでは次の対戦相手が誰になるのかは全く分からない状況です」