【SHOMMA】クァーチが逃げ切り成功、判定勝ち
■フェザー級/5分3R>
バオ・クァーチ(米国)
Def.3R終了/判定
ティト・ジョンズ(米国)
【写真】今年1月には、アフリクションのリングで戦極にも参戦したL.C.デイビスに判定負けを喫したバオ・クァーチ。今宵は途中で失速するも、ジョンズに判定勝ち (C) Strikeforce
左ミドルを放ち、リーチ&コンパスで勝るジョンズに対し、クァーチは自分の距離を掴み辛そうに戦う。左へ回りながら左右のローを繰り出すクァーチだが、カウンター狙いか動きの少ないジョンズに対し、フレズノのファンからは容赦ないブーイングが浴びせられる。
1R残り90秒となり、ジョンズがやや距離を詰めショートフックをガードの上から連打する。右ミドルから、続けて放った右フックが空振りに終わったクァーチに、ジョンズの左ボディがヒットしたが、ラウンド終盤に組みついたジョンズのシングルレッグか不発に終わったところで1Rが終了する。
ユライア・フェイバーをセコンドにつけたジョンズ。手数の少なさを修正したいところ。1R同様、インサイドとアウトサイドにローを蹴り分けるクァーチに、ジョンズは飛び込んで右を放つが、スウェイでかわされる。
一瞬のパンチの交錯のあと、距離を取った両者。観客のブーイングが続くが、徐々にクァーチのローの効果が表れてくる。前に出るたびに右足を蹴られてしまうジョンズは、その踏み込みが甘くなってきた。
左に回り続けられ、正面に立てないまま、自らも動くことができないジョンズは、飛びんだところに、右クロスを受けそうになり、展開を打開できないまま試合は最終ラウンドへ。
「アウトに動いてから、テイクダウンを狙え」というユライアのアドバイスに、インサイドから踏み込んだジョンズは、右ストレートから組みついた直後、再び右をヒットさせ、クァーチからダウンを奪う。
バックへ回ったところで立ち上がれたものの、クァーチにはダメージが残っている。スタンドの展開で、今度は右クロスでフラッシュダウンを奪ったジョンズ。クァーチは前に出られなくなり、回るのでなく、下がるようになり、右ハイキックも空振りとバランスを崩す。
左を打ち込むタイミングを計るジョンズは、むやみに攻めこまないが、勝利を確実にするには、ここで攻め続けることが必要だ。
残り1分、左ローを待つジョンズのカウンター攻撃は、ダメージこそ少ないが、ジャッジの心証をよくしているのか。最後の最後にジョンズが、ジャンピングニーを放ったところで15分間のファイトが終わった。
左目の周囲を腫らしたクァーチと、笑顔のジョンズ。最終回、ジョンズがみせた逆襲も10-8というポイントはつかなかったが、序盤2Rの貯金で、クァーチが29-28で判定勝ちを収めた。