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【European Open】細川顕<02>「まず欧州でどこまでいけるか」

Akira Hosokawa

【写真】インタビュー掲載時には、リスボン入りしている細川顕。取材後、出場メンバーが発表されると今年のヨーロピアン黒帯フェザー級は神階級となっていた。細川がどのような手応えを感じることができるのか、楽しみだ。(※追加)──トーナメント枠が発表され――細川の初戦の相手はジャンニ・グリッポ(アリアンシ)に決まった (C)MMAPLANET

23日(木・現地時間)から26日(日・同)にかけて、ポルトガルの首都リスボンはパピリャオン・ド・コンプレッソ・デスポルチーボ・ムニシパル・ド・サカウ・ヴィストソで開催されるIBJJF主催ヨーロピアンオープン柔術選手権。

同トーナメントでフェザー級に初挑戦する細川顕インタビュー第2弾。目指すは世界、その一歩としてヨーロピアンに臨む。

<細川顕インタビュー Part.01はコチラから>

──ダブルガードで動きがない場合、トップを取ってパスを狙う方が勝利に近づけるという思考と技術も必要です。

「ミヤオ兄弟と新美(吉太郎)さんが戦った時、鬼ベースでスイープの2点とかだけで負けたんですよ。僕が見た試合だと、ミヤオ兄弟にダブルガードを挑んだ人間と、ベースを作って挑んだ人間では、ベースを作った人間の方が良い試合をしていた印象があります」

──ガードからの仕掛けの方が、方法論が多くアドバンも入りやすい。スイープが1に対し、パスが5ぐらい評価されないとパスを狙う選手が少なくなるのではないかと。

「パスの方が体力を使う面もあるかもしれないですが、レアンドロ・ロみたいにパスが強い選手もいますし、ミヤオ兄弟だって絶対にパスも強いですよ。メッチャ強いと思います。ワールドプロの時に練習を見ていたんですけど、噛みつきパスとかやってベリンボロの練習はしていなかったんです。全部できた上でのベリンボロだと思います」

──細川選手はベリンボロを知ったうえで、自分のスタイルで戦うということですね。

「知らないのはまずいです。だから一通りは勉強します。技は網羅すれば、頭が元に戻ると思います。そうやって1日、1日と練習を振り返る方が僕は好きです」

──黒帯になって4年が過ぎ、これからの目標はどこに置いていますか。

「そうですね、国内では一通りやってきたし、やっぱり海外でメダルが欲しいです。皆が喜んでくれれば。僕は元々、そんなに強くなかったし、黒帯になれるとも思っていなかったんです」

──全日本で杉江選手と戦って、一本負けを喫したことはどのように捉えていますか。

「何ですかね、ちょっとノスタルジックになってしまいましたね。帰ってきてくれた――みたいになって。でも、杉江さんは容赦なかったですね(笑)」

──あれからは階級をずらすようにしていますね。

「そうですね、また一緒に練習するようになったし。正直、ワールドプロ以降は燃えることができなかったです。ワールドプロでは通常の彼らが見えたので良かった。ATOSっていっても、カラザンスはカラザンスで自分のチームでやっていたり、シセロ・コスタでもミヤオ兄弟とロは別に一緒に練習していなかった。彼らも気の合う仲間と一緒にやっている。それを見て、ここでもやれるじゃないかって思えました。練習自体もスパーリングよりドリル、技練が多くなっているので」

──柔術はワールドプロになると試合時間も6分間、階級もIBJJFとは違う。そういうアジャストが必要なのも、柔術らしさであります。

「あれはあれで別モノですね。決勝戦のマットなんて4面分ぐらいあって(笑)。とんでもない連中と時間を共有できて良かったです。ただし、僕のなかではムンジアルが柔術の頂点だと思っています。そこを目指すのも段階を踏む必要がある。ムンジアルが頂点で、次がパンナム、でワールドプロ。そしてヨーロピアンですね。パンナムとムンジアルって、あまり変わりない印象があります」

──そこで細川選手はまず、ヨーロピアンに。

「フェザー級で頑張ってきます。ヨーロピアンでやってみて、どうするか。そこからワールドプロの予選も出ようと思います」

──仕事の方は大丈夫ですか。

「正直、ワールドプロに出てしまうと、ムンジアルは難しいかもしれないです。前回のワールドプロなんてスケジュールが全然出なくて、航空券が届かない。何日有給を取れば良いのか分からなくて、困りました(笑)。会社が理解してくれているんで、本当に有難いです。柔術はMMAと違い、国内の大会だと特に仕事に支障もでないですし、海外の試合へ行く時は応援してくれる雰囲気があります。これがMMAみたいに国内の試合でも、前日計量があって、その前から仕事ができないってことになると、そういうわけにはいかないと思います」

──フェザー級に落すと、そうも言っていられないのではないですか。

「そうですねぇ……。でも、やり抜くしかないです。ヨーロピアンは面子も良くなってきていますし、そこでどんな風に戦えるのか。年齢的には僕もマスター、世界のトップは僕よりも若いんですよね」

──柔術との付き合い方も、ターニングポイントに差しかかってくる年齢が近づいています。

「最近は自分の日々の練習を振り返ることが多くて、会社でも昼休みは柔術のことをどうしても考えてしまいます。そういう人間ばかりだと思うんです、柔術を続けている者は。30歳というのは、人間として区切りの年でもあるので、まずはヨーロピアンでどこまでいけるか。そこからですね」

──最後に、これは細川選手のキャリアの構築には関係ないジャジャ馬的な興味なのですが、道着を着てスパーをした場合、細川選手と日沖選手はどちらが強いのですか。

「正直……柔術的な展開であれば多分、僕です。スパイラルガードとか(笑)。でも、スクランブル的になると、それは発の方が強いかなぁ。そういう展開に持ち込まれること自体が、僕が甘いということです」

──久米選手とは?

「上を取ると大丈夫です。ただ、アイツは道着だと足がきかないのに、ノーギだったらきくんです。ノーギだと久米からパスを奪うのも、難しいです(笑)」

──なるほど。今日はMMAファンも柔術に興味を持てるような話、ありがとうございました。ヨーロピアン、頑張ってきてください。

「ハイ、ありがとうございます。頑張ってきます!!」

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