【UFC204】極める空手家スタシャク。腕十字で大逆転勝利
<バンタム級/5分3R>
ダミアン・スタシャク(ポーランド)
Def.3R3分56秒by 腕十字
デイビー・グラント(英国)
伝統派空手と柔術を融合させるスタシャク。左右に構えを変えるグラントに組みついたスタシャクがテイクダウンに成功する。担いでパンチを落とすスタシャク、スペースができてグラントが立ち上がる。スタシャクは後ろ回し蹴りのフェイント、グラントはスピニングバックフィストから前蹴りを繰り出す。くみにでたグラントがケージにスタシャクを押し込み、ダブルレッグへ。右を差し返したスタシャクが、グラントの頭の押し込みがよくテイクダウンを奪われる。
ボディロックから立ち上がったスタシャクを再び倒し、マウントを取ったグラント。スタシャクが足を戻して、ケージを利してスタンドに戻る。グラントは左ミドルハイ、スタシャクは踏み込みが甘くなるも遠い位置で後ろ回し蹴りを見せる。スイッチして右手前でダブルに出たグラントのテイクダウンも、スタシャクがスイープでトップを奪取する。ハーフからエルボーを落とすスタシャクだが、初回はグラントのモノとなったか。
2R、スタシャクの後ろ回し蹴りをバックステップでかわしたグラント。テイクダウン狙いも切って右フックを打ち込む。右フックに右ボディを合わせ、右ストレートを当てるなどグラントのリズムで試合が進む。さらにヒザ蹴り、右ボディから右ヒザを決めたグラント。その後もヒザ蹴りでスタシャクを追い込む。
回転バック拳からシングルも切られたスタシャクが、動きが完全に落ちてケージ際でボディ、アッパー、そしてヒザと攻撃を受け続ける。非常にゆっくりとした動きからシングルレッグを決めたスタシャクだが、スクランブルのなかでヒザ蹴り、さらにクリンチの攻防でエルボーとヒザを受ける。それでもダブルレッグを決めて粘るスタシャクだが、グラントは腕関節狙いとエルボーを織り交ぜてガードから攻撃を続ける。スタシャクは残り1分でマウントを奪うが、ケージを蹴ったグラントががぶりからバックに回り込む。RNCを逃げたスタシャクは、シングル&ファイヤーマンキャリーでトップを取り返すも、劣性は挽回できなかった。
最終回、組みを狙うスタシャクを切るグラント。無理せず戦うグラントは、パンチにダブルレッグを合わされ、ケージを背にしたところシングルでテイクダウンを奪われる。一本が必要なスタシャクは、スクランブルのなかで引き込んでしまう。しかし、そのガードから三角絞めを仕掛けたスタシャクが、グラントの左腕を送らず、右足を組み替えて頭を刈り腕十字へ。そのまま背中をつけたスタシャクは体を捩じって逃げようとしたグラントを逃さず、ヒジが逆側に曲がるような形でタップを奪った。
まさに大逆転の一本勝ち、「彼もアグレッシブで、僕もアグレッシブに戦った。スタンドでもグラウンドでも彼は強かったけど、結果はこの通りだよ」と笑顔でスタシャクは語った。