【Invicta07】フェリース・ヘリッグ「インヴィクタがなければ……」
【写真】セックスアピールも抜群のフェリース・ヘリッグ。米国ではトーク番組などにも既に出演している。ムエタイ版リアリティTVショー「Fight Girl」出身で、チャック・ノリス主催のサークル&ロープ無キック=World Combat Leagueにも出場。TVへの露出は少なくない
7日(土・現地時間)、ミズーリ州カンザスシティのアメリスター・カジノ・カンザスシティで行われるInvicta FC07「Honchak vs Smith」。同大会でティーシャ・トーレスと対戦するフェリース・ヘリッグは、キックボクシング出身でMMAキャリア9勝4敗も。しかし、デビュー直後の2連敗を除くと、敗れた相手はバーブ・ホンチャックとカーラ・エスパルザというインヴィクタのチャンピオンクラスのみ。
美貌のデンジャラスのヒジ打ちで注目されるフェリース、サクセス目指し貪欲に強さを求めているファイターがインヴィクタFCへの想いを語った。
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──キックボクシングから格闘技を始めたとのことですが、なぜキック?
「キックは始めたのは17歳の時。私が7歳ぐらいの時から、ダディと義兄がキックを始めたの。だから昔から興味はあったのよね。17歳になって義兄のクラスを見学しに行ったの。うちの家庭は貧しかったから、学生の時にスポーツチームに入れなかったけど、運動神経には自信があったから、機会があったらちゃんと競技をやってみたいと思っていたの。それもあって、義兄のキックの練習を見てすぐにやりたいって思ったの」
──キックやムエタイでの戦績やタイトル歴など教えてもらえますか。
「アマチュアの試合を含めると、33勝3敗1分け。タイトルは4つぐらい穫った記憶があるわ(笑)。WAKOとIKSのバンタム級(120ポンド)のタイトルは穫ったのは覚えている。実は日本のJ-GIRLSでも試合をした事あるのよ(※2007年11月4日、佐々木仁子に判定負け)」
──MMAを始めてから、所属ジムはずっとチーム・カーランだったのですか。
「初めてMMAの練習をしたのは、クレイ・グィダのジムだったわ。その時のチームメイトの1人がチーム・カーランに移籍して、私が初めてベラトールで試合をした時にジェフ・カーランが来ていたから紹介されたの。それで、ちょっと見学にいってみたら、ジェフのプログラムは思っていた以上にしっかりと計画性があったの。
クレイも悪くはなかったんだけど、『はい、今週はこれ』、『来週はこれ』、ってその場、その場で決めている感じで、あまり全体的な計画性がないように思えて……。MMAの練習を始めたときから、ケージに押し込まれることが多かったから、レスリングをもっと強化したいと思っていた時に、ジェフはレスリングだけでなく、BJJもムエタイもって練習メニューに関しての話をしてくれて。彼のチームは全てに関して長期的な視点で選手を強くさせるというのがよく伝わってきたので、ジェフのチームに入ることにしたのよ」
──これまで9勝4敗という戦績ですが、現在PXCで活躍中のパトリシア・ヴィドニックのようなパワーのある選手に2勝しています。グラップラーやレスラーとの対戦で、最も大切している部分はどこですか。
【写真】昨年12月のパトリシア・ヴィドニック戦。あのパワフルなヴィドニックから2度判定勝ちを収めていることで、レスリング+グラップリングへの対応力が上がっていることが伺える。ちなみにコスチュームはチェックのスパルタンスタイルだ(C)KEITH MILLS
「そうね、やっぱりグラップラーやレスリングタイプの選手とやる時はポジショニングにいつも気を掛けているわ。下になっても自分のポジショニングに持っていければ大丈夫だから」
──今回は3勝0敗のティーシャ・トーレスとの対戦です。どのような印象を持っていますか。
「ティーシャはとてもビジーなファイターよね(笑)。よく動くわ。彼女の長所は間違いなく打撃ね。ただし、経験不足。これまでの彼女の試合を観ていると、自分のペース、流れにはまったら強いけど、そのペースを崩された時にどう対処するか、という経験がまだ無いと思うのよ。そういった部分は試合でしか学べないものだけど、今までの彼女の試合では、まだそこを身につけるには至っていないと思う」
──かなり自信があるということですね。
「もちろん自信はあるわ。ティーシャが今まで経験した事のない試合になるわよ」
──インヴィクタのストロー級は、以前敗れているカーラ・エスパルザがチャンピオンです。彼女と試合をした時と今のフェリース、一番変わったところはどこでしょうか。
「2年前の私はまだレスリング力がなくて、カーラとやった試合なんかは、MMAでなくてケージ・レスリングを戦ってっていう印象しか残っていないの(笑)。つまり、レスリングでやられちゃったのよ(笑)でも、今では毎日進化しているから、あの頃とは比べものにならないわよ」
──今回がインヴィクタ初陣ですが、女子のみのイベントとして成長中のインヴィクタの印象を教えてください。
「前からインヴィクタで試合をしたいとずっと思っていたの。シャノン(・ナップ)は女性の選手が活躍できるステージを用意してくれたし、女性の選手が必要な事、例えばヘアスタイリストとか、計量のときに全裸にならないといけない選手のためのカーテンとか、細かい所までのケアが行き届いている。何よりもインヴィクタがなければアトム級、ストロー級、フライ級にファンの注目が集まることは無かったはずよ」
──先日女子バンタム級で行われたTUFシーズン18が終了しました。シーズン中は視聴していましたか。
「ちょうど、今週の試合に向けてキャンプを張っていたので、あんまりTVが視られなかったの。毎晩練習が終わるのは夜の10時や11時過ぎで、それからシャワーを浴びてリラックスしてっていう風に過ごしていたから、あまりTUFはチェックできなかった。でも何試合かは視たわよ。例えばジェサミン・デューク×ラケール・ペニングトンとか。あれは本当に素晴らしい試合だったわ」
──女子版グリフィン×ボナーですね。とはいっても、女子バンタム級のトップと比較すると、TUFに出ていたファイター達のレベルは決して高くなかったです。ストロー級の方が層が厚く、若いファイターが育ってきているという印象もあります。
「インヴィクタがなければ、ストロー級という階級をスタートしようとUFCは考えなかったと思うわ。そういった点でもインヴィクタの功績は大きい。私だって、UFCには当然出たいわよ。世界中のMMAファイターの夢だと思う。だから、私とインヴィクタとの契約も、いつかUFCでストロー級がスタートすると見越して、マネージメント(サッカーパンチ・エンターテイメント)が「UFCからのオファーが入ったらインヴィクタの契約を破棄できる」という項目を交渉してくれて。私はUFCからのオファーが入ったらいつでもUFCに行ける立場ではあるの。だからといって『1試合だけしてインヴィクタからUFCに行っちゃうわけ?』って、シャノンに思われるのも嫌なのよね。将来的にインンヴィクタとUFCの間で何か合意に達せたら理想だと思うけど、とにかく今は土曜日の試合に勝つことに集中しているわ」
【写真】色々とアピールの手段をこうじているフェリース。ジムで見かけた時は、ごくごく爽やか系だった。
■ Invicta FC 07「Honchak vs Smith」対戦カード
<Invicta 女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]バーブ・ホンチャック(米国)
[挑戦者]レスリー・スミス(米国)
<Invicta 女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者]カーラ・エスパルザ(米国)
[挑戦者]クラウディア・カデーリャ(ブラジル)
<Invicta 女子バンタム級王座決定戦/5分5R>
ローレン・テイラー(米国)
ミリアン・ナカモト(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
フェリース・ヘリッグ(米国)
ティーシャ・トーレス(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
ジョアン・カルダーウッド(英国)
カティア・カンカーンパ(フィンランド)
<女子フェザー級/5分3R>
ジュリア・バッド(カナダ)
シャーメイン・ツイーツ(カナダ)
<女子フライ級/5分3R>
ゾイラ・フラウスト・グージェル(米国)
ヴェネッサ・ポルト(ブラジル)
<女子バンタム級/5分3R>
サラ・ダレリオ(米国)
トーニャ・エヴィンガー(米国)
<女子フライ級/5分3R>
ムーナ・ホーランド(米国)
ニーナ・アンサロフ(米国)