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【ONE45】ベン・アスクレンへの挑戦権を賭けて、攻撃力のシヴィリ×キャリア73戦目のサッポ

Sappo vs Sivirid【写真】両者アグレッシブだが、より爆発力がありゴツゴツとしているのがシヴィリか (C)ONE

27日(土・現地時間)、インドネシアはジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンターでONE45「Titles and Titans」が開催される。

2週間前にマカオ、6日後にマレーシア大会を開く過密日程のONEにあって、今大会は前ONE世界ミドル級王者イゴール・シヴィリが、階級を下げてウェルター級タイトル挑戦経験を持つルイス・サッポと対戦する。

表面上、前述したようにシヴィリは階級を下げることになるが、試合の7週間前の体重がファイト時の107パーセント以内で、水分値の検査をすることで水抜きを禁じたONE。各階級揃ってユニファイドの1階級上のリミットが適用されており、シヴィリは通常体重に近い形で、ミドル級で戦ってきたのかもしれない。

実際、過去の試合と計量時の写真を見比べると大胸筋にこそリカバリーの後が窺えるが、腰回りや肩の筋肉などはあまり変化が見られないようにも感じられる。そんなシヴィリはキャリア10勝2敗でフィニッシュが7試合、対してサッポはこの試合でなんと74試合目を迎えることになる。

62の勝ち星のなかでサッポは実に36のKO勝ちと12の一本勝ちを残しているものの、打撃に関してはシヴィリの方が威力がありそうだが、攻撃本能が強すぎるのかガードが疎かになりがちだ。また決してテイクダウンディフェンスに優れているともいえず、MMAの完成度としてはサッポの方が高い。

ただし、ディフェンス面が粗いシヴィリには、それだけ攻撃面で爆発力がある。加えてヴィタリー・ビクダシュに大逆転負けを喫したことで、ディフェンス面で強化してきたことも大いに考えられる。何よりも1階級上のファイターと殴り合い、削りあってきたシヴィリ。そのなかで7割のフィニッシュ率を誇るだけに、サッポの動きにプレッシャーを感じず、一方的に押し切る展開も考えられるが──果たして。そんな両者の戦いは勝者が、余裕を持ち過ぎて鋭利さに欠けてきたきらいのあるベン・アスクレンの持つONE世界ウェルター級王座挑戦権を手にすることが確実視されている。


■ ONE45対戦カード

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ルイス・サッポ(ブラジル)
イゴール・シヴィリ(カザフスタン)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
マルチン・プラチニオ(ポーランド)
ジェイク・バトラー(米国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
エドゥアルド・ケリー(フィリピン)
ヴィンセント・ラトゥール(オランダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
サイー・フセイン・アサリエフ(ロシア)
ラン・ハオ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アンソニー・エンジェレン(オランダ)
サミ・アミン(エジプト)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ツー・ノット(インドネシア)
ヨハン・ムリア・レゴウオ(インドネシア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ケイシー・シュール(米国)
シエ・ビン(中国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ジャミコ・ワルヨ(メキシコ)
イスラム・サイード(エジプト)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
マリオ・ウィラワン(インドネシア)
バーナード・ソリアーノ(フィリピン)

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