【M-1】4/29ディファ有明にサンパウロ柔術界の雄、登場
4月29日(水)、東京のディファ有明において開催される「DEEP M-1CHALLENGE 3rd Edition in JAPAN」。日本×英国、スペイン×フランス、米国西部×韓国というラインナップのなかで米国西部チームから、MMAPLANET的にも気になる存在が出場する。
【写真】ミスター・アームバーこと、ジヴァニウド・サンタナは、ミドル級マッチでホ・ミンソクと対戦する (C) ProElite
かつてはティト・オーティスやランペイジ・ジャクソンの指導者として名高いコリン・オーヤマ氏率いるチーム・オーヤマ所属のジヴァニウド・サンタナは、MMAキャリア12戦11勝、腕十字で一本勝ちが10試合に及ぶ、ブラジリアン柔術元ワールドカップ王者だ。ブラジル人ながら米国西部チームからの出場となる彼にインタビューを試みた。
Text by Manabu Takashima, Special Thank to Kengo Watanabe
――ブラジリアン柔術家として名をなしたジヴァウニウド・サンタナ選手ですが、もともと柔術を始めたきっかけは何だったのでしょうか。
「1991年、軍にいたときに、自由時間はサッカーをしたり、ウェイトトレーニングをするぐらいしかやることがなかったんだ。そんなとき、アルラン・マイアという当時、既に柔術の黒帯を巻いていた友人に、トレーニングすることを勧められた。それまで柔術なんて知らなかったんだ。サンパウロでは知られた格闘技ではなかったからね。一度練習を見学して以来、もう18年も続けることになってしまったよ(笑)」
――では、そのアルラン・マイアという人物がジヴァの最初の柔術のコーチということですね。
「そうだね、彼はリオデジャネイロから入隊してきて、彼と部隊が分かれたときにロータス・クラブのマスター、モイセス・ムラジに柔術を、そしてラウル・ヴィエイラにバーリトゥードを習うようになったんだ」
――つまり柔術を始めたころから、MMAに興味を持っていたということですか?
「柔術で黒帯を巻くまで、私のゴールはムンジアルとパンナムでチャンピオンになることだけだった。ただし、コパドムンドで優勝し、パンナムで何度となく表彰台に上がると、新しいモチベーションが必要になってきた。そして、05年に韓国で行われたWXF主催のX-Impactという大会のヘビー級GPに出場機会を得て、そこで優勝した。それが私のMMAデビューになったんだ」
――当時はもう米国に移り住むようになっていたのですか。
「そうだね。以前はトーナメントに出るために米国を訪れていたけど、05年のパンナムのあとにジュリアーノ・プラドがコーチを務めるノーリミッツで、彼のアシスタントをするようになったんだ。このとき、コリン・オーヤマに初めて会った。彼は『MMAに興味があるなら、手伝うよ』と言ってくれて、彼の指導を受け、私自身はチームで柔術を指導するようになった。今もチーム・オーヤマMMAジムで一緒にやっているよ。オーヤマのおかげで、私の立ち技は見られるようになったと思う」
――昨年9月のShoXCでにジェイミー・ヤラに敗れるまで、MMAでは11連勝で実に10試合連続で腕十字による一本勝ちを続けていました。
「ヤラ戦の判定負けは、自分では納得いっていない。ただ、もう試合結果を覆すことはできないからね。あの試合で、コンディショニング・トーレニングの重要性を改めて感じたことや、判定になった場合は、どのように戦うことが必要かなどを学んだよ」
――MMAのおける柔術といえば、今、デミアン・マイアが非常に注目を集めています。ただ、ジヴァはデミアンに柔術で勝利したこともありますね。
「デミアンは素晴らしい試合を続けている。確かに柔術の技術を使いこなしているけど、立ち技の成長も大したものだと思う」
【写真】2005年4月のパンナム柔術選手権、黒帯メイオペサード級でジヴァニウド・サンタナは、デミアン・マイアを破り優勝している (C) MMAPLANET
――MMAデビュー戦が韓国でしたが、ここ日本でその韓国チームと戦うM-1チャレンジがジヴァの日本デビュー戦となります。
「なぜ韓国で戦ったか、それは日本で戦う機会を得るチャンスになると思ったからだよ。ミスター・イノキがあの大会を観戦していたし、あの時はPRIDEで戦いたいって思っていた。日本で戦うことは、格闘技の母国で戦うことを意味するから、他とはやはり違う。またファンも立ち技でも寝技でも、どちらも応援してくれるから、そういう部分では日本は特別だと思う」
――エリートXCで戦うチャンスもあったジヴァですが、ストライクフォースが彼らの後を継いている今、M-1で戦うことの意味はどこにありますか。
「素晴らしい機会だよ。エリートとの契約は完了していたし、新しいステップを日本で踏み出せることは素晴らしいこと。もちろん、ストライクフォースだろうと、どのプロモーションでもチャンスをくれるなら戦いたいと思っている。それは戦極とDREAMも同じだ。とにかく、今は29日の大会でチームを勝利に導くことを第一に考えている。それが成れば、またビッグプロモーションで戦えるよう動きだすよ。家族のためにも、次の世代のファイターたちのためにもね」
――ではM-1チャレンジ出場に関して、日本のMMAファンにメッセージをお願いします。
「きっと日本のファンは、まだ私のことを知らないと思うけど、私は全力を尽くして一本を奪いたい。そして大会の成功に役立てればと思う」