【Pancrase279】KOPフライ級王座を安永勇希と賭けて争う神酒龍一<02>「技を知っていることは大切」
【写真】廣田瑞人がチャチャについに、笑いを堪えなくなった神酒。ひたすら、何事にも真面目な姿勢がインタビューの受け答えからも感じられる(C)MMAPLANET
24日(日)、東京都江東区のディファ有明で開催されるPancrase 279で安永有希とKOPフライ級王座決定戦を戦う神酒龍一インタビュー後編。
独特のステップ、サークリングを駆使する安永のファイトを変則的ではないと語った──その真意と、自らの完成度について神酒に訊いた。
<インタビュー前編はコチラ>
──おおッ。
「結局、安永選手の狙いはテイクダウン。踊ったまま入って来るんじゃなくて、踊って踊って、最後は構えてから入ってくるので。あれだと、普通のMMAです。あの踊りに焦らされて前に出てしまうと、良いタイミングで入る感性は持っていると思います。その感性はあるけど踊りと攻めが別々のように僕には見えます。そういう意味では変則的ではないんです」
──テイクダウンとステップが連動していないと?
「そういう風に僕には見えます。踊るっていうのは相手との距離を狂わせたい、タイミングをズラさせたいということなのでしょうが、踊らなくても自分もやっているので。それを極端にやっているのが、安永選手のスタイルだと思います」
──踊っているのを眺めているだけだと、そこからパンチやテイクダウンを仕掛ける安永選手にポイントがつく場合があります。
「組まれるのも嫌じゃないんで、僕の動きに反応して組んできてもらえれば。それで構わないです。ダンスがなくて組まれても大丈夫なのだから、ダンスがあっても普通に戦えば大丈夫です。
組まれるのを嫌がってバランスを崩すと、相手のペースになってしまうので普段通りにやるだけです」
──神酒選手はこのところ、特に清水選手との戦いなど本当につなぎ目が無くなったように感じられました。特にバックから足をフックしていく展開は、このような入り方があるのかと唸らされてしまいました。
「そこに関してはTEAM OTOKOGIで植松(直哉)さんに指導してもらっていることが、チョコっと出せるようになってきたかと思います。知っているのと、知らないのはこんなに違うんだって実感できるようになってきました。
正直いえばTEAM OTOKOGIでの練習だと、皆が知っているからあんまり掛からないんですよ。技を知っているということは大切だと、試合を通して学べました。あんなにコントロールをできたのは初めてなので」
──あのような動きを王座決定戦でもできる自信は?
「そうですね……、展開にもよりますが、相手が組み疲れしたり、打撃を嫌がって組んで来たら十分に考えられます」
──打撃が嫌がるような展開に持ち込むだけ、精度が上がったという自信はありますか。
「一つ一つの武器としての精度というのではなく、戦術としての精度は上がってきたと思います。何となく戦うのではなく、何をしていくのかを明確にしてくと自分が戦いやすくなるので。そこは新井(誠介)さん、植松さんと話し合いながら明確にしていきたいです」
──パンクラスのベルトを巻く、それはその後ステップと捉えていますか。
「今思っていることはベルトを取ったら、防衛したいということです。修斗のベルトは防衛ができなかったので、選手として一つの試練じゃないですけど、成長の確認として王座防衛で勝つというのはあります。UFCファイトパスで世界に向けて発信されているので、海外も狙っていますが、防衛できる強さ、安定感がないと海外で戦うだけで終わってしまう。海外で強い選手に勝てるというところまでいきたいです。それが目標です」
■Pancrase279対戦カード
<バンタム級/3分3R>
清水悠生(日本)
平岡将英(日本)
<バンタム級/3分3R>
井関遼(日本)
宮川峻(日本)
<フライ級/3分3R>
川原玲郁(日本)
島袋力(日本)
<バンタム級K.O.P.T./5分5R>
[王者] 石渡伸太郎(日本)
[挑戦者] ジョナサン・ブルッキンズ(米国)
<フライ級王者決定戦/5分5R>
安永有希(日本)
神酒龍一(日本)
<ウェルター級/5分3R>
鈴木槙吾(日本)
岡見勇信(日本)
<バンタム級/5分3R>
上田将勝(日本)
ハファエル・シウバ(日本)
<フライ級/5分3R>
中井りん(日本)
ライカ(日本)
<フライ級/3分3R>
コンボイ升水(日本)
獅庵(日本)
<ライト級/5分3R>
アキラ(日本)
長岡弘樹(日本)
<ストロー級/5分3R>
朱里(日本)
ニコーレ・カレアーリ(ブラジル)
<ウェルター級/3分3R>
有己空(日本)
高鍋明大(日本)
<ウェルター級/3分3R>
高木健太(日本)
手塚裕之(日本)
<ライト級/3分3R>
冨樫健一郎(日本)
ジョン・バチスタ・ヨシムラ(ブラジル)
<フェザー級/3分3R>
ガイ・デルモ(米国)
稲葉聡(日本)
<バンタム級/3分3R>
ハルク大城(日本)
佐久間健太(日本)
<フライ級/3分3R>
井島裕彰(日本)
上嶋佑紀(日本)