【WSOF05】パティシュノック、WSOFのグレイシー・ハンターに
<ウェルター級/5分3R>
リチャード・パティシュノック(米国)
Def.3-0:30-27, 29-28, 29-28
グレゴー・グレイシー(ブラジル)
サウスポーに構えたグレゴーにパティシュノックが、右ハイを見せる。ワンツーからダブルレッグ&小外掛けを決めたグレゴーが、パティシュノックの起き上がりにギロチンを仕掛ける。首を抜いたパティシュノックがヒザ蹴りをボディに突き上げると、グレゴーは低い姿勢からダブルレッグを仕掛けるが、ここは呼吸を整えたようだ。体を起こしテイクダウンを仕掛けるグレゴーに再び、パティシュノックのヒザが蹴り上げられる。距離を取った両者、ここでパティシュノックの右ローが急所を直撃し、グレゴーは悶絶状態でマットに横たわる。
4分30秒のインターバルを置き、試合が再開。左ミドルを蹴り込んだグレゴーが、右フックから組みついて小外刈りでテイクダウンへ。耐えるパティシュノックのバックに回ったグレゴー、胸を合わされるとヒザ蹴りが今度はパティシュノックの急所に。故意ではないと判断されたが……、報復ともとれる一発だった。
再々開始後、パティシュノックの左ローに、グレゴーが左のカウンターを打ち込む。残り1分、左ストレートで前に出たグレゴーにパティシュノックの右がヒット。もんどり打って倒れたグレゴーはガードを取り、パティシュノックはスタンドへ戻る。ハイキックからパンチと攻め込むパティシュノックだったが、ハイキックでパティシュノックがバランスを崩し、グレゴーが組みついて難を逃れた。
2R開始直後に、右を打ち込むパティシュノック。グレゴーも左を返すが、ダメージは残っているか。パティシュノックが右ミドルを蹴り、スッと距離を取る。グレゴーはピポットを踏んで外から左フック、カウンターを受けないように工夫を施す。勢い増すパティシュノック、攻撃が直線的かつ打撃のみだが、ローでグレゴーのバランスを崩す。グレゴーも左ハイを見せ、打撃戦に応じる構えだ。さらに左ミドルを入れたグレゴーに、パティシュノックが右ミドルを返す。まっすぐ前にでるパティシュノック、まっすぐ後ろに下がるグレゴー。と、グレゴーの左ハイがヒットし、ダブルレッグでテイクダウンへ。パウンドを落しながらマウントを狙うも、パティシュノックが押し返しスタンドに戻る。
ケージに押し込まれたグレゴーは、首相撲の態勢に入るが、逆にパティシュノックが首相撲からヒザ、さらに右アッパーを打ち込む。残り1分、ケージ際の攻防が続き、パティシュノックが右フックからヒザを突き刺す。ケージ中央に戻ると、パティシュノックのシングルレッグをグレゴーが切ったところで2Rが終わった。
最終回、左の前蹴りを見せたグレゴー。パティシュノックはやや慎重に距離を取ると、大振りのワンツーで前に出る。いきなりのグレゴーのダブルレッグは簡単に切られ、試合はスタンドが続く。と、グレゴーの左ミドルがヒットする。続く左ミドルでバランスを下したグレゴーが、すぐに立ち上がる。右ローから右ストレートと、パティシュノックの攻撃はここまで右側からばかりだ。
左フックを入れたグレゴーは、右フックの連打をケージ際に背中を向けながら移動して避ける。残り2分、パティシュノックがワンツーで前進し、グレゴーがかわす。続くダブルレッグは受け止められたグレゴーは、距離を取り直して左前蹴りへ。1Rのダウンがあってから、なかなか左ストレートを出せない。右フックで前に出たグレゴー、続くテイクダウンから滑り込み足関節は察知される。と、グレゴーが左ハイを繰り出す。パティシュノックのミドルに、左ストレートを伸ばしたグレゴー、決定的な攻撃が見られないままタイムアップとなった。
ジャッジの裁定はジャッジ1人が30-27、残り2人が29-28でパティシュノックが判定勝ち。イーゴー・グレイシーに続き、グレゴーを倒し、やや小粒ながらWSOFにグレイシーハンターが誕生した。