【UFN85】中井りん、2Rは攻勢もリーチの差を埋めきれずオクタゴン2連敗──残念な敗北
<女子バンタム級/5分3R>
レスリー・スミス(米国)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
中井りん(米国)
非常に厳しい表情でケージに向かった中井。セコンドとハグすることなくワセリンを塗られ、オクタゴンに。長身のスミスに対し、低い姿勢で構える中井はワンツー、そして左を受ける。中井の左にスミスは左ボディフックを返す。フックを打ち合った両者、リーチに優るスミスが手数&精度とも中井を上回る。中盤、左を中井が入れるとスミスがワンツー。左ジャブから右フックを放ったスミスに対し、中井は首相撲からヒザ、ケージに押し込むとダーティボクシングへ。
テイクダウンやがぶりでグラウンドに持ち込めなかったが、これで動きも柔らかくなるか。しかし、スミスは蹴り足をキャッチしてパンチを入れると、左ジャブから右を振るっていく。スミスの右フックからアッパー、左フックとコンビネーションを被弾した中井はラウンド終了間際にダブルレッグを決めたが、背中を着かせた時にホーンは鳴りやんでいた。
2R、さらに低い姿勢を見せる中井に合わせ、しゃがむような構えから左を伸ばすスミス。初回と同じぐらいの重心になるとスミスのジャブで、中井が目を気にする。直後に右フックを入れたスミスにシングルを決めた中井がハーフへ。やや乗り過ぎの抑えで絞めをまず狙うも、足が残っておりバックには回ることはできない。それでも上を取り切った中井だが、スミスはケージウォークから三角へ。これを潰した中井がケージを背にしたスミスに肩固め。
そのままマットで抑えて絞めていく。ケージを蹴って耐えるスミス。残り90秒残っていたが、ケージを蹴ってバックに回りスタンドに戻ったスミスが右アッパー&左ハイを決める。中井はここで踏ん張り、テイクダウンに持ち込み再びハーフで抑える。パスを狙いつつパウンド落とした中井、ラウンドを取り返した可能性も十分にある。
最終回、中井はスミスの攻撃を待ち受ける形でパンチを伸ばす。自ら前に出た中井はパンチから怒涛の寄りを見せて右腕を差し上げるが、テイクダウンは取れない。スミスは左ジャブから右アッパー、中井のテイクダウン狙いのフェイクに大きく反応する。まっすぐ飛び込みクリンチに持ち込んだ中井はダーティボクシングでアッパーを打ち込む。離れたスミスは左フック、左ボディ、右ストレートから右ボディを入れる。鋭い左を被弾した中井はシングルレグからダブルに移行してケージにスミスを押し込むも、すぐに間合いを取られる。
中井は直後にシングルからダブル、右を差して大腰のように腰に乗せてテイクダウン。スミスを寝技の内股のような形で抑え、立ち上がって内股を狙う。このままの形でタイムアップを迎えると、中井は判定負けも少し笑顔を……。細かい点の修正がない、ポテンシャルを生かせていない残念な黒星だ。