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【Glory28】強すぎるフェザー級王者アダムチャック、あのアムラーニが何もできず2度ダウンし完敗

<GLORY世界フェザー級選手権試合/3分5R>
セルゲイ・アダムチャック(ウクライナ)
Def.3-0:49-44.49-44.49-44
モサブ・アムラーニ(モロッコ/1位)

サウスポーのアダムチャックが左フックを振るうと、アムラーニのオーソから右手前にスイッチして左ローから右ヒザを繰り出す。さらに右ローを入れて飛び込むようにパンチを振るうが、アダムチャックは左に回ってかわすと、左ローをキャッチして左ストレートで尻餅をつかせる。スリップと判断したレフェリー、アムラーニはオーソに戻し右ローも左フックを受けそうになる。振りの大きなアムラーニに対して、手数は少ないがアダムチャックはコンパクトかつ精度の高い攻撃を見せた。

2R、王者が右ジャブから左ボディフック、さらにアムラーニの蹴り足をキャッチしてパンチを当てて崩す。コーナーにアダムチェックを追い込んだアムラーニはフックを振るうが、どうにも荒い。バランスを崩してロープの間からエブロンに転がるなど、チャレンジャーは力が入っているか。対してアダムチャックは左ヒザをボディに入れ、右スピニングバックフィストを顔面に打ち込む。一瞬動きが止まったアムラーニは、それでも前進を続けチャンピオンはクリンチを注意される。頭を胸につけてパンチを振り回すアムラーニも、投げを見せて注意を受ける。終了間際、アダムチャックが前蹴りの着地とともに放った後ろ回し蹴りがアムラーニの顔面を掠めた。

3R、アダムチャックが右ジャブから左ストレート、投げられた直後に右ミドルを決める。さらに左ボディを入れた王者のペースで試合は進む。左ヒザを受けたアムラーニは反則の投げを繰り返しレフェリーが再三注意を与える。両者に組むなという指示が与えられた直後にクリンチ、投げが繰り返され、そこから離れるやアダムチャックが右フック、左ストレート、さらに左ヒザでアムラーニが後退。ラウンド終了20秒前に右フック、左フックを入れたアダムチャックはベルの直前に左フックでダウンを奪った。

4R、ダメージが心配されるアムラーニは右ハイ、左ロー、さらに後ろ回し蹴りと序盤から猛攻を受ける。右ヒザは僅かに届かなかったが、アムラーニの前進を左に回って交わすとショートでワンツーを入れて動きを止める。右ローを2度に打ち下ろしたアダムチャックは、左右のボディから顔面へショートの連打、続いてヒザ蹴りでアムラーニをコーナーに詰める。そこにパンチを伸ばし、ブレイク後には右回し蹴りは空振りとなったが、左から連打を決め、アムラーニは完全にグロッキー状態に。左フック、右アッパー、ボディといいように殴れる挑戦者。昨年12月の挑戦者決定戦での強さが嘘のように攻め続けられた。

最終回、逆転を掛けて前に出るアムラーニだが、左を空振りしてパンチを受けるとすぐに体が揺れ始める。ローを蹴っても、蹴り足を払われ大きく尻餅をつくなど、アダムチャックに翻弄され続ける。対してアダムチャックは余裕を持って後ろ回し蹴り、パンチを纏めて飛びヒザとやや遊び始めたようにまで感じられる。チャンピオンはヒザ蹴りから、コーナーにアムラーニを詰めてショートを連打。クリンチでブレイクに持ち込むのが精一杯のアムラーニは左フックから右アッパー、右ボディから左ヒザを受けてダウン。

立ち上がったが、レフェリーに何度も強要されないと腕を上げないアムラーニ。ようやく試合再開に応じた挑戦者に対して、アダムチャックは両手をマットについてサマーソルトから蹴りを見せるという動きを見せて圧倒的に強さを見せた初防衛戦を締めくくった。

判定結果は当然、三者揃ってアダムチャックを支持。アムラーニを相手にここまで力の差を見せるとは、恐るべき65キロ級の世界王者だ。

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