【REAL03】新天地で挑むトーナメント、岡野裕城<01>「生物的に強い選手が理想」
【写真】北岡戦の敗北から4カ月、ベストウェイトカテゴリーで岡野はどのような動きを見せるのか、楽しみだ (C)GONGKAKUTOGI
12月5日(土)に横浜市中区横浜文化体育館で開催されるREAL03。同大会の優勝賞金200万を賭けたスーパーライト級(74.2キロ以下)トーナメントに出場する岡野裕城。
これまでDEEPウェルター級で試合を続けてきたが、今年からライト級に転向。7月には北岡悟の持つ王座にも挑戦を果たした。あれから約4カ月、REALを新たな戦いの場に選び、トーナメントではイタリアのカルロ・ペデルソリと対戦する。
スーパーライトという岡野にとってのベストウエイトでの試合、そして希望する外国人との対戦など、REALに新たな可能性を求める岡野に話を訊いた。
――スーパーライト級トーナメントへの出場が決まった岡野選手です。7月のDEEP大田区大会で北岡悟選手とのライト級タイトルマッチがあり、2Rに一本負けという結果に終わりました。あの敗戦は岡野選手にとってどんな一戦でしたか。
「悔しかったです。(しばらく考えて)単純に悔しかったというだけですね。でも改めて自分のことを見つめ直して、あのままじゃダメだと思ったので、練習方法も変えたんですね。そうしたら結構大きい怪我をしちゃって…(苦笑)。自分を変える必要はあるけど、無理はしちゃいけないなと」
――かなり無茶な練習をやったのですか。
「そうですね。今思えば無茶してました。北岡選手に負けて自暴自棄じゃないけど、ひたすら今まで以上の練習をやるしかないと思っていたんで。でもある意味、今まで自分がやってきたことが自分の身体で出来る限界だし、今まで以上のことをやろうとすると身体が壊れてしまう。
今の練習方法でも強くなっている実感はあったわけだから、怪我が治ってからは今までの練習方法を続けています。同じ練習を続けつつも、その中で自分を変える意識を持って取り組む。そういうイメージです」
――とは言え岡野選手はマッハ道場での練習をベースに、茨城勢との練習やパラエストラ松戸での出稽古など、練習パートナーや環境には恵まれていますよね。
「はい。それこそ格闘技をやっていて強くなっていると思えなくなったら格闘技を辞めようと思っているし、去年の自分と今の自分だったら間違いなく今の自分の方が強い。そういう意味で今の練習が間違っていないと思うし、だからこそ結果にこだわらないといけないと思っています」
――例えば岡野選手が考える理想のファイトスタイルや理想のファイター像はどういうものですか。
「本当の理想で言うと漫画みたいな選手です。触ってだけで相手が金網まで吹っ飛んで失神するみたいな(笑)」
――確かにそれは理想形ですが…もう少し現実的なところでお願いします(笑)。
「同い年で一緒に練習もしている大尊(伸光)は理想ですね。ああやって剛腕で殴り倒して誰が見ても”強い”と思わせるみたいな。選手というよりも生物的に強い選手が理想です。でも自分自身、そういうスタイルじゃないのは分かっているし、自分の戦い方を貫くよりも相手に合わせて戦ったり、色んなことをやって勝つスタイルということは自覚しています」
――岡野選手はフィジカル&野性系のファイターに見られがちだと思うのですが、そこは違うわけですね。
「はい。フィジカルとパワーだけじゃ勝てないことは重々分かっています。一発で殴り倒すのが強さの象徴だけど、ボクシングするにしても僕に合っているのはリーチを生かしたアウトボクシングだし、同じ倒せる武器を持っている選手でもタイプによって戦い方が違うと思うんですね。自分の場合はそういう緻密さや工夫が必要なんだと思います」
<この項、続く>
■REAL03対戦決定カードと出場選手
<REALウェルター級選手権試合>
マルキーニョス・ソウザ(ブラジル)
藤井章太(日本)
<フェザー級>
飯嶋貴幸(日本)
アムリジリガラ(中国)
<スーパーライト級T1回戦>
ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
上山龍紀(日本)
<スーパーライト級T1回戦>
マーチン・ピオンケ(ポーランド)
星野大介(日本)
<スーパーライト級T1回戦>
金子優太(日本)
ZUZU(北マリアナ諸島)
<スーパーライト級T1回戦>
カルロ・ペデルソリ(イタリア)
岡野裕城(日本)
<ヘビー級T1回戦>
桜木裕司(日本)
ユン・ガンチョル(韓国)
(組み合わせ調整中)
アミル・アリアックバリ(イラン)
クリスチャン・コロンボ(デンマーク)
ラドゥ・スピンゲル(米国)
トム・ササキ(ブラジル)
川口雄介(日本)
ジャック・ゴジラ・チェジェンスキー(ポーランド)