【OFC09】ビビアーノ、岡嵜を圧倒し暫定王座獲得も弱点も露呈??
【写真】1Rからリアネイキドチョークでよもやという場面に追い込まれた岡嵜。その後もビビアーノはテイクダウンからポジションを取り続けたが、岡嵜の粘りで打撃とテイクダウンの際の部分など、これまで見せなかった弱点も露呈した(C)MMAPLANET
<OFC暫定世界バンタム級選手権試合/5分5R>
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
Def.3-0
岡嵜康悦(日本)
1R、じりじりとプレッシャーをかけるビビアーノが右ミドルを2発。岡嵜のジャブに合わせて組みつくと、ケージに押し込んでテイクダウンを奪う。ハーフガードで上になったビビアーノは、立ち上がろうとする岡嵜をしっかりと寝かせて、パスガードする。
さらに体をまたぐようにマウントに移行し、岡嵜の動きに合わせてバックに回り込む、そしてパンチを打ちながらチョークへ。がっちり極まったかに見えたが、岡嵜は必死に腕のクラッチをはがす。その後もビビアーノがバックポジションをキープし続けた。
2R、ビビアーノがタックルで押し込み、首相撲からヒザ蹴り。これがローブローとなる。再開後、ジャブを突くビビアーノに、岡嵜はヒザ蹴りと右のボディストレート。ビビアーノは岡嵜のヒザ蹴りをキャッチしてテイクダウンを狙うと、後ろを向いて切ろうとする岡嵜の背中に飛び乗る。一旦、ビビアーノが降りると、岡嵜も正対。スタンドの展開になると、岡嵜は顔面とボディにパンチを振って右ローを蹴る。
細かくジャブを当てる岡嵜。ビビアーノも右フックをかぶせて、ボディを打とうと接近した岡嵜に右を当てる。前に出るビビアーノがテイクダウンを奪い、最後はビビアーノが立ち上がり、岡嵜が下から蹴り上げを狙ってラウンド終了となった。
3R、距離を取ってジャブを打つ岡嵜。ビビアーノはじりじりと前に出ていく。岡嵜がジャブから右ボディストレートを打つと、そこにビビアーノが組みついてテイクダウンを奪う。一気にマウントポジションを取ったビビアーノはパンチとヒジ打ちを入れながら、岡嵜の動きに合わせてバックにつく。
顔のガードを固める岡嵜。ビビアーノは腿への踵、ガードしている腕にヒジ打ちを落とす。残り1分で岡嵜が反転してインサイドガードへ。ビビアーノは顔面蹴り上げから腕十字・オモプラッタを仕掛ける。
4R、岡嵜がジャブを突きながら右ストレート。ビビアーノはローを返し、ケージ際で組みついてテイクダウンを奪う。ここでもビビアーノはパスガード→マウント→バックとポジショニングで圧倒し、細かくパンチを当て続ける。
岡嵜の動きに合わせて腕十字を狙ったビビアーノだが、岡嵜もすぐに反応して脱出。トップポジションを取ると勢いよくパンチを落とし、ビビアーノの立ち際にサッカーボールキックを蹴る。試合がスタンドに戻ると足を使って距離を取る岡嵜。ビビアーノは右ストレートを当てて前に出る。
最終回、距離を取ってジャブとヒザ蹴りを狙う岡嵜。ビビアーノは右を振るいながら距離を詰めると、シングルレッグへ。岡嵜のギロチンをスラムのような形で叩きつけ、首を引抜くと蹴り上げを警戒しながら、パウンドを落としていく。岡嵜は外掛けでビビアーノの左足を捉えるも、体を捻り足を捌かれてマウントを許してしまう。背中を預け、仰向けになった岡嵜はここでも胸を合せてトップを奪い返す。ケージを使って立ち上がろうとしたビビアーノにヒザ蹴りを後方から狙った岡嵜。
再び打撃の間合いになると、岡嵜が右ストレートを伸ばす。ケージ際の打撃戦で差し上げテイクダウンを狙ったビビアーノだが、岡嵜が耐え再度パンチを交換したところでタイムアップとなった。ケージ中央で腕立て伏せを余力があるところをアピールしたビビアーノが、判定をモノにOFC暫定バンタム級王座に就いた。何度もバックマウントを取られても、その度にリアネイキドチョークを凌ぎ切った岡嵜。攻勢点を握るまでには至らなかったが、初めての海外、ルール、そしてビビアーノ相手に5Rを戦い抜いた試合は、今後の糧となるに違いない。