【Dynamite 01】ポイント上は接戦もカバラーリがムウェカッサに快勝、GLORY LH級世界王者に
【写真】ブロックを通り越し、側頭部にハイキックをいれてなおスリップと判定されたが、カバラーリが判定勝ちしGLORY世界ライトヘビー級王者に就いた(C)JAMES LAW/GLORY SPORTS INTERNATIONAL
<Glory世界ライトヘビー級王座決定戦/3分5R>
サウロ・カバラーリ(ブラジル)
Def.2-0:48-46.48-46.47-47
ザック・ムウェカッサ(コンゴ)
カシアス・クレイの異名を取るWAKO南米王者のカバラーリ、対するはオランダ在住コンゴ人のムウェカッサ。まずカバラーリが前蹴りから右ハイを繰り出す。さらに左ローを入れて離れるカバラーリに対し、ムウェカッサは左ボディフック。右ストレートは僅かに届かなかったが、ヘビーハンズ振りを発揮するムウェカッサはボディへのショートの連打、カバラーリはローで前足を削りに。
左ジャブを伸ばすムウェカッサがガードの上から右フックを打ち込む。ミドルを蹴ってガードを固めるカバラーリに、ムウェカッサが右フック。蹴り×パンチという分かりやすい構図のファイト、サンノゼのファンはやはり豪快なフックに声援を送った。
2R、左右のハイから前蹴りを顔面に放ったカバラーリ、ならばとムウェカッサが左右のフックで前に出て左ボディフックを打ち込む。カバラーリは右クロス、接近戦でヒザを見せる。カバラーリの右ハイでムウェカッサが尻餅をつくが、なんとレフェリーはスリップと判断。明らかにダメージのあるムウェカッサの前進にを受け止めたカバラーリにホールディングで減点が告げられる。
再開後、前蹴りを顔面に入れるカバラーリにムウェカッサが右ボディフックを入れる。カバラーリはボディへのヒザ、右フックを入れる。距離を取るカバラーリ、ハイキックでダウンを奪えず、減点まで受け厳しいラウンドとなった。
3R、左ハイから右ストレートを見せるカバラーリ。ムウェカッサはボディフックを2発入れる。カバラーリの左ローを連続で受け手、ムウェカッサがバランスを崩す。さらに右のローを入れたカバラーリが左ハイからワンツーを見せる。接近戦ではついクリンチの態勢に入るカバラーリにコーションが告げられる。右ハイキックを受けそうになったムウェカッサが、効いていないとアピールした。
4R、ワンツーから右ローと対角線コンビネーションを入れたカバラーリ。ムウェカッサはパンチのスピードが落ち、ガードが下がる場面が多くなってきた。そして左ローをよろけたムウェカッサだが、すぐに前に出てパンチを見せる。ムウェカッサのボディを受けても動じず、右ハイを狙ったカバラーリ。これは距離が合わずにバランスを崩す。立ち上がったカバラーリは右フックから左ハイ。さらに右ローを続けたカバラーリが、右ストレートもヒットさせる。
ミドルからローを受け崩れたムウェカッサ。ダッチムエタイがルーツらしく、スリップとみなされるが、最後の蹴り合いでもカバラーリがムウェカッサを圧倒した。
最終回、右前蹴りをボディに入れたカバラーリが、フックの打ち合いでも優勢に。パンチを振り回すムウェカッサの前進を左フックで止める。ワンツー&ローを被弾するムウェカッサは、疲れが目立つ。ついにカバラーリのフックにマウスピースを吐き出したムウェカッサ。レフェリーは拾ってカバラーリの口に入れようとする!! 再開後、右ストレートを入れたムウェカッサだったが、続く前進を右で制されて動きが止まってしまう。カバラーリは空中で軸足を変えるトルネードキックを見せる。最後も右ハイから右ストレートを入れたカバラーリは試合終了と同時に両手を高く上げて勝利をアピール。同様にムウェカッサもコーナーに上って自らの勝利を訴えた。
結果、2-0 のマジョリティ・デシジョンをモノにしたカバラーリがGLORY世界ライトヘビー級チャピオンのベルトを腰に巻き、「ボディ? 効かなかったよ。問題なかった」と語り、インタビュアーにグルカン・サキへのメッセージを促されると、「偉大なファイターだけど、ビッグマウスだ」と言葉を続けた。