【UFC191】ヒザ蹴りを入れても、ポイント得れず。フェルダーがピアソンに敗れる
<ライト級/5分3R>
ロス・ピアソン(英国)
Def.2-1:30-27,29-28,28-29
ポール・フェルダー(米国)
ピアソンの右にヒザを合わせようとしたフェルダー。引き続きピアソンの前進に組んでヒザをボディに突き上げる。ケージにフェルダーを押し込んだピアソンだが、ここでもボディにヒザを受けると態勢を入れ替えられる。ケージにピアソンを押し込みヒザとエルボーを放ったフェルダーがまずは序盤でペースを握る。
ボディへのヒザ蹴りからダブルに仕掛け、距離を取り直したフェルダーだったが、左ハイをキャッチされテイクダウンを許してしまう。足を効かせてパウンドを防ぐフェルダーがガードからエルボーを繰り出す。ピアソンが起き上がると、そのスペースをついてスタンドに戻ったフェルダーはヒジとヒザでピアソンを攻めたてる。終了間際にスピニングバックフィストを空振りし、ガードを強いられたもののフェルダーが初回を取った。
2R、左ローから左フックを放つフェルダー。さらに重い右ローを蹴り込む。ピアソンも右ローを返し、間合いを掴もうとするが直後にボディに飛びヒザを受けて動きが落ちる。間合いの測る慎重な展開のなかでピアソンが左フックを顔面に伸ばす。またも左ヒザをボディに決めたフェルダーは踏み込んで左右のフック、続いてスピニングバックキックをボディに決める。左ヒザから右ローを決められ流れを変えることができないピアソンは、残り20秒で左フックを入れ、フェルダーの後ろ回し蹴りを防ぎ試合は最終回に。
離れて回転系のパンチと蹴り、接近戦でヒジとヒザがあるフェルダーを切り崩せないピアソン。左ジャブから右を振るってもフェルダーがかわす。ならばとボディフックを放つが、左フックを顔面に被弾する。ピアソンは左ジャブを連打で入れると右アッパーを見せる。距離を詰めたピアソンが組んでケージにフェルダーを押し込む。離れて中間の距離の打撃戦は、両者の防御の巧さが際立つ。フェルダーはスウェイとバックステップを駆使しており、ピアソンはテイクダウンを狙うなどリズムを変える必要がある。
後ろ回し蹴りを放ったフェルダー、残り30秒を切ってもこれまで通りヒザを入れる。ピアソンはようやく左ジャブを決めたが、最後まで自分のペースで戦うことはできなかった。が、ジャッジは割れてピアソンがスプリット判定勝ちを収めることとなった。
ローやミドルと同様に、ボディへのヒザ蹴りも空振りのパンチには勝てない──そんな北米流ジャッジを再確認することとなった。