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【TUF17】1カ月半のインターバルでユライア、ヨルゲンセン戦へ

Urijah Faber

【写真】2月のアイヴァン・メンジヴァー戦から1カ月半でオクタゴンへ戻るユライア・フェイバー。フェザー級以下では唯一のスーパースターの称号が相応しいパイオニアだ(C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのマンダレイベイ・イベンツセンターで開催される「The Ultimate Fighter: Team Jones vs Team Sonnen Finale」=TUF17 Finale。メインイベントではユライア・フェイバー×スコット・ヨルゲンセンのバンタム級マッチが行われる。

当初、今大会のメインとして予定されていたUFC世界フライ級選手権試合は王者デメトリウス・ジョンソンが負傷欠場。ジョー・モラガとの防衛戦は延期され、ユライアとヨルゲンセンの一戦がメインに据えられた。

2月のUFC157アイヴァン・メンジヴァーに一本勝ちしているユライア。UFCではドミニク・クルーズへナン・ベラォンとの王座戦に敗れているが、それ以外の相手には確実に勝利を収めており、安定した強さを見せ続けている。

基本的にユライアはじっくりと腰を落としてプレッシャーをかけつつ、打撃とテイクダウンを織り交ぜるスタイル。それを軸にスタンドのKO、パウンドアウト、ギロチンもしくはバックチョークで試合をフィニッシュする。両手をやや前に出して下げ気味にする構えは、パンチとタックルどちらにも対応することが可能で、構えそのものがリラックスしていて動きも柔軟。絶え間なく様々なフェイントを出し続けることが出来る。

またユライアはほとんど体が上下することはなく、同じ上体からパンチとタックルを繰り出すため、ユライアを目の前にした相手は、ユライアの動きに翻ろうされ、混乱している印象を受ける。リーチを生かして距離をコントロールするドミニクやべラォンには、その持ち味を消されたが、自分の距離でプレッシャーをかける展開に持ち込んだ時のユライアは抜群に強い。

一方のヨルゲンセンはドミニクやべラォンのようにリーチが長く、距離をコントロールするタイプではない。サブミッションに関してはギロチンチョークという武器はあるが、手数とスタミナをフルに活かしたスピード感ある動きでペースを掴むタイプで、そのためには相手とコンタクトする時間を長くする必要がある。

ユライアとヨルゲンセンは公式プロフィールでは身長がほぼ同じで、リーチも変わらない。ヨルゲンセンが自分の勝ちパターンを作るのであれば、それは自ずと距離を詰めることになり、それはユライアにとってもプレッシャーをかけやすい距離になる。ヨルゲンセンがペースを掴むためには、ユライアが抜群の強さを発揮する展開をクリアしなければならず、当然、ユライア有利で試合が進むことが予想される。

しかし、ヨルゲンセンはジョー・ウォーレンのトレーニングパートナーで、これまで試合前になるとユライア率いるチーム・アルファメールで練習を積むこともあった。そこを踏まえた上でヨルゲンセンが正面突破でユライアの強さを上回ろうとするのか。それともドミニクやべラォンを参考にした距離を意識した作戦を×ユライア用に立ててくるのか。

練習とは言え、ユライアと肌を合わせていることはヨルゲンセンにとって大きなアドバンテージとなる。また約2カ月というインターバルで連戦するユライアのコンディションがどれだけ万全なのかも気になるところ。この試合を終えると、フライ級転向という噂がどこからともなく聞かれるユライアが相手だからこそ、ヨルゲンセンが番狂わせを起こす可能性も秘めた一戦だ。

■TUF 「Team Jones vs. Team Sonnen Finale」対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ユライア・フェイバー(米国)
スコット・ヨルゲンセン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ユライア・ホール(米国)
ケルヴィン・ガステラム(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ミーシャ・テイト(米国)
キャット・ジンガーノ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
トラヴィス・ブラウン(米国)
ガブリエル・ナパォン(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ロバート・マクダニエル(米国)
ギルバート・スミス(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジョシュ・サマン(米国)
ケビン・ケイシー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ルーク・バーネット(英国)
コリン・ハート(米国)

<ミドル級/5分3R>
ディラン・アンドリュース(ニュージーランド)
ジミー・クィンラン(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリントン・ヘスター(米国)
ブリストル・マルンデ(米国)

<フェザー級/5分3R>
コール・ミラー(米国)
バート・パラゼウスキー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジャスティン・ローレンス(米国)
ダニエル・ピネダ(米国)

<フェザー級/5分3R>
サム・シチリア(米国)
マキシモ・ブランコ(米国)

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