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【RFC24】メインでミドル級王座決定戦に出場する福田力 「ちゃんとした形でベルトを取りたい」

Riki Fukuda【写真】ダーティボクシング、ヒザ、テイクダウンからのトップキープ&パウンドと福田の成長が見られることを期待したい (C)MMAPLANET

25日(土)に東京都江東区の有明コロシアムで開催されるRoad FC24のメインでミドル級王座決定戦に福田力が出場、ジョン・オジンと対戦する。

アジアでも苦戦が続く日本勢にあって、UFC後にRFCと契約した福田はキム・フィスン戦ユン・ドンシク戦と連勝し、最初のイ・ドルヒ戦はノーコンテントに終わったもの再戦で勝利、3勝の全てがTKO勝ちと結果を残してきた。

2013年のUFC JAPAN以来の日本での試合、王座決定戦出場前の福田に話を訊いた。

──日本大会でミドル級王座決定戦に出場します。ROAD FCで戦ってきた福田選手としては、日本大会が開かれることについてはどのような気持ちでいますか。

「韓国で戦ってきて、このチャンスを貰い、知人にライブで見てもらえることは本当に嬉しいです。イベント自体は日本に馴染みのあったチェ・ホンマン、チェ・ムベ、ユン・ドンシクという3選手を登用して、盛り上げようとしていますよね」

──対戦相手のジョン・オジン、日本のファンにはなじみのないファイターですが、福田選手の目にはどう映っているのでしょうか。

「自分も試合をした3月の大会に出ていて、あともう1試合映像を見つけたのですが、2試合ほどしかチェックはできていないです。その中での印象といえば、やっぱり体が凄く強いなと。テイクダウンはされるんじゃないでしょうか?」

──エッ、福田選手がそんな風に予想しているのですか。

「背は高くないのですが、しっかり詰まっている感じで。ドンと来そうです。ただ、そこからはリーチが長いというわけでもなく、トップコントロールをされるとも思っていないです。背中をつけてもスクランブルにもちこんでドンドンと立っていこうと思っています。

打撃に関しては右のオーバーハンドとか、左フックに気をつけないといけないですね。体がガッチリしているので、どの試合でも一発や二発は打撃を被弾するモノですが、やはり注意は必要です。足が残っていても、腕を振り回してくる感じですね」

──いわゆる中量級の韓国人ファイターらしい打撃ということですね。

「あとは実際に組んでみないと分からないのですが、どれだけ組み力があるのか。映像では対戦相手も組むという展開が頭にないような戦い方なので、そういうなかでジョン・オンジンがテイクダウンに行っている。だから組み合いに関しては試合になってみないと……という感じです」

──攻撃面もそうですが、福田選手のテイクダウンへの防御も未知数なジョン・オジンということですね。

「ハイ、テイクダウンを狙われているというシーンは自分がチェックした試合映像にはなかったです。だから、彼のテイクダウンも打撃戦を制して虚をつくというものでなく、相手がテイクダウンは頭にないようなパンチの打ち合いをしていると、テイクダウンへ切り変えていました。

自分としては打撃に付き合うことなくテイクダウンを狙うというのではなくて、打撃戦で作ってチャンスがあれば倒していこうと思っています」

【写真】3月のパク・ジョンギョ戦では殴り合いのなかでテイクダウンを取り、バックを制すという戦い方で判定勝ちを収めているジョン・オジン(C)MMAPLANET

【写真】3月のパク・ジョンギョ戦では殴り合いのなかでテイクダウンを取り、バックを制すという戦い方で判定勝ちを収めているジョン・オジン(C)MMAPLANET

──テイクダウンを頭にいれている福田選手なら、倒されることはないのではないですか。

「それは分からないです。どれだけ力があるのか。テイクダウンされないのが一番です。でも、テイクダウンされても構わないという気持ちで戦います。自分としては寝かされて、グラウンドコントロールが上手い選手の方が嫌で。立たせてもらえないとか、バックが異常に強いとか。そういうタイプの方が全然、嫌なんで。油断するわけじゃないですけど、そこはそれほど器用には感じられなかったので。まぁ、それも相手が倒されると、すぐに亀になる試合しか見られていないので、何ともいえないんですけど」

──日本のファンからすれば、相手は3勝2敗。どう考えても福田選手が有利だと思っているはずです。

「それは韓国人選手にはあまり当てはまらないです。勝負はやってみないと分からないし、自分が抜けているわけでもないですから。これは謙遜でも何でもなく、本当に思っていることです」

──今回の試合に向けて、ジョン・オジン対策は行ったのでしょうか。

「特にはやっていません。映像を見て、注意点を頭にインプットしただけで。いつも通り、慧舟會東京道場とゴールドジム大塚、GRABAKAで調整している形で。GRABAKAでは週一で純粋なグラップリングもやっています。小さなグローブをつけてのMMAトレーニングも間合いとグラップリングのようなものなのですが、自分はずっとグラップリングで柔術的な動きをする人とのスパーも続けてきたんです。パスを狙ったり、ハーフガードもMMAで使えると思うんです。

まぁ、下になるとしたら潜ってから立ったり、バックを狙おうかと思っています。まだまだ、その部分に関してはノビシロは残っているはずです。試合前以外だと週に2度ほそVISCAブラジリアン柔術にも通っていたのですが、本当に知らないことばかりで。いや、分かっているつもりでも分かっていなかったことが多かった。そういう部分を反復して、練り込んでいます」

──なるほど。では、打撃面では練習中に高瀬大樹選手の〇〇〇〇を壊した、〇〇〇〇に期待しています。

「いや、あれは……(苦笑)。申し訳ないと思っていますけど……、高瀬さんは強いです。自分はユンさんと戦いましたが、実力がでれば高瀬さんが普通に勝つと思います」

──実力が出せないのが、高瀬選手の課題という見方もできます。

「結構、試合になると見ちゃいますが、もっとガンガンいっても本当に強いんですよ。ユンさんもガツガツ来る選手ではないので、伝わりづらい試合になるかもしれないですが、やってくれると思います」

──つまり福田選手はガツガツとした試合を日本のファンに見せたいということですね。

「こういう大きなチャンスをもらって感謝しています。韓国で4試合やって、日本だと応援に来てくれる人たちも多いですし。ちゃんとした形でベルトを取りたいです。勝負を決めて。

そんなに確固たるモノがあるわけじゃないですが、勝負を決めるという意識は強く持っています。今はこの試合の先のことは考えていないですし、一試合、一試合、結果を出し続けること。それだけを考えています」

──では2年5カ月振りの国内でのファイト、ファンにここを見てほしいというアピールをお願いします。

「打撃も寝技も成長していると思います。でも、何よりも攻める姿勢、必ず試合を終わらせるのでそういう部分を見てほしいです」

■ ROAD FC 24 対戦カード

<RFCミドル級王座決定戦/5分3R+Ex>
福田力(日本)
ジョン・オジン(韓国)

<無差別級/5分3R>
カルロス・トヨタ(日本)
チェ・ホンマン(韓国)

<ヘビー級/5分3R>
川口雄介(日本)
チェ・ムベ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
ミノワマン(日本)
キム・デソン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
中原太陽(日本)
キム・スーチョル(韓国)

<88キロ級契約/5分3R>
高瀬大樹(日本)
ユン・ドンシク(韓国)

<女子アトム級/5分2R>
しなしさとこ(日本)
イ・イェジ(韓国)

<ライト級/5分2R>
大原樹里(日本)
イ・グァンヒ(韓国)

■ YOUNG GUNS 23 対戦カード

<フェザー級/5分2R>
今野寛和(日本)
ホン・ヨンギ(韓国)

<バンタム級/5分2R>
佐藤将光(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<フェザー級/5分2R>
原井徹(日本)
キム・ホジュン(韓国)

<フライ級/5分2R>
南出剛(日本)
キム・ヒョリョン(韓国)

<フェザー級/5分2R>
榎本明(日本)
ベク・スンミン(韓国)

<ミドル級/5分2R>
尾崎広樹(日本)
中村勇太(日本)

<フェザー級/5分2R>
鷹島大樹(日本)
杉山和史(日本)

<フェザー/5分2R>
小金翔(日本)
沢井隼人(日本)

<バンタム級/5分2R>
大場翔(日本)
金井卓也(日本)

<ウェルター級/5分2R>
鈴木友希(日本)
田辺丈人(日本)

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