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【RFC24】日本大会でユン・ドンシクと禊の一戦、高瀬大樹「体重を落とせなかったのは……」

Daiju Takase【写真】本来は他の選手の取材予定日だったが都合がつかなくなり、急な取材依頼にも関わらず──雨の日でも大きな荷物を持って足を運んでくれた高瀬。本当はイィ奴なところも多い(C)MMAPLANET

7月25日(土)に東京都江東区の有明コロシアムで開催されるRoad FC24。韓国ナンバーワンMMAイベントの日本大会第一弾でユン・ドンシクと禊の一戦に臨む高瀬大樹。

もともと、この両者は3月21日のRFC22で対戦予定だったが高瀬の体重オーバーで試合が不成立となってしまった。大会前日、高瀬の身に何が起こり、そしてどのような経緯で試合がキャンセルされたのか。日本大会出場を前にして、偽らざる心境を語ってもらった。

──Road FC日本大会でユン・ドンシクと、改めて戦うことが決まった高瀬選手です。MMAPLANETでは高瀬選手が体重を落とせなかった情報のPV数は相当高かったのですよ。

「いや、ホントに広告料の一部とか謝礼で俺に払ってくださいよ(笑)」

──勘弁してください。謝礼ができる状況なら結果を残した選手を第一に考えます。

「それはそうですよね(苦笑)」

──それにしても、まさか体重を落とせなかったとは……。煽りインタビューでは問題ないとあれだけ言っていたのに。

「それは……本当に理由はあるんです。ただ、何を言っても言い訳になるし、それは話すべきことじゃないと思います」

──そこを……何とか、お願いします。

「う~ん、とにかくどんな理由があろうが、俺が体重を落とせなくて、試合をしなかったのは事実ですし、RFCには本当に迷惑をかけたと思っています。体重を落とせなかったことに関してユン・ドンシク選手にも同様に申し訳なかったという気持ちでいます。それを踏まえて、その理由というのは……俺は基本的に1人でないと眠ることができないんですよ」

──ハッ?

「ホテルの部屋とか、いつもはシングルにしてもらっているんです。でも、あの時は手違いか、ツインになって。そうなると、俺、夜がちゃんと眠れなくなるんです。で、計量の前日にソウルに入ったじゃないですか、翌朝まで一睡もできなくて……」

──う~ん、そのような理由だとファンも『高瀬は何を寝言を言っているんだ?』となってしまいそうです……。

「何と思われようがしょうがないのですが、それは事実で、本当に冗談抜きで眠ることができなくなるんです。耳栓、ウォークマン、ありとあらゆる手を尽くして寝ようと思っても一睡も、一分、一秒もできなくて。そのまま(福田)力から『サウナ行きましょう』っていう連絡があった時間を迎えたんです。

その時点で『ちょっとヤバいな』と思っていたんです。本来、自分は代謝が凄く良いから、サウナに入ると汗がドバッて出るのに、それが一向に汗がでない。一滴もでない」

──福田選手の話を計量後に伺った時に高瀬選手が全く汗が出ていなかったと聞かされました。で、その話を聞いて普段から水抜きまでのプロセスだとか減量の仕方が理解できていなかったのかと思っていたんです。

「そんなことは……。これまではタイとかでも、落とせていますし。新陳代謝が本当に良いから、Tシャツがビシャビシャになるので、いつも着替えを3枚とか用意しているんです。ただ、あの時はサウナに入っていると、呼吸とかも苦しくなってきて。睡眠がとれていないと、自律神経に変調をきたしますし。

これまで3キロを落とせないなんてなかったんです。普通に水抜きで4・5キロとか落としていますから。だから、3キロが落ちないなんて……。最初の1キロの時点で『これはヤバい、体が変だ』って思うようになりました。サウナじゃ落ちないから、着込んでミット打ちとかして」

──最後に体を動かして体重を落とすというのは、もうコンディション的には最悪ですね。公開計量では450グラムのオーバーでした。

「それから下からの蹴り上げとか、普段はやらないミットまでやったのですが、なんとか300グラムまでは持っていったんです。で、最初の計量の時に向こうは『(その時点より)落としていたら戦う』と言っていたので、ファイトマネーも全額没収でも試合はやれると思っていたんです。そうしたらエージェントが部屋にやってきて、通夜みたいな顔をして『キャンセルになりました』って。ビックリしてバック転しそうになりましたよ、俺」

──でも、落とせなかった事実は変わりないですからね。

「まぁ、そういわれるのもしょうがないのですけど……。でも3キロ・オーバーとかでも戦う選手はいるし、やるっていっていたから試合はあるって思っていたんですよ。韓国の人って、男か男じゃないかってところを重要視するから、3キロ・オーバーでも試合をするし。まぁ、自分が言える立場にないことは分かっていますが、フェイスブックで関係者もユン・ドンシクが男らしくないっていう風に書き込んでくれたし、男らしいか男らしくないかという部分でいえば、『俺なら3キロ・オーバーでも戦う』って向こうの取材で応えたんです」

──う~ん、男らしい云々よりもその前に契約体重があるわけですからね……。

「もちろん、ああなったことは自分が一番悪いです。そこが大前提になっていて、体重が少なくなっていれば試合をする──と言っていながら、その言葉を覆したという事実は存在するということなんです」

──何を言っても、説得力には欠けてしまいます(笑)。

「でっ、つるし上げですか(苦笑)。そこは人の価値観であって、もう絶対にダメという人がいれば、ユン・ドンシクが男らしくないという人もいる。落とせなかったことに関しては、本当に自分に非があります。次に落とせないようなことがあったら、もう終わりです」

──縁起の悪いことは口に出さないでおきましょう(笑)。

「でも、もう3回目はないです」

──再戦のオファーがあったのは?

「オファー自体はすぐにあったんです。でも、自分もちょっとケガをしていて、なら万全の体調で戦いたいと思っていたので、少し間を置いてもらおうと。向こうも『手術した』とか何だかんだって言っていたので。もう少し早い時期に再戦が組まれる予定でしたけど、日本大会が開催されるので、『なら日本で』となったようです」

<この項、続く>

■ ROAD FC 24 対戦カード

<RFCミドル級王座決定戦/5分3R+Ex>
福田力(日本)
ジョン・オジン(韓国)

<無差別級/5分3R>
カルロス・トヨタ(日本)
チェ・ホンマン(韓国)

<ヘビー級/5分3R>
川口雄介(日本)
チェ・ムベ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
ミノワマン(日本)
キム・デソン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
中原太陽(日本)
キム・スーチョル(韓国)

<88キロ級契約/5分3R>
高瀬大樹(日本)
ユン・ドンシク(韓国)

<女子アトム級/5分2R>
しなしさとこ(日本)
パク・ジヘ(韓国)

<ライト級/5分2R>
大原樹里(日本)
イ・グァンヒ(韓国)

■ YOUNG GUNS 23 対戦カード

<フェザー級/5分2R>
今野寛和(日本)
ホン・ヨンギ(韓国)

<バンタム級/5分2R>
佐藤将光(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<フェザー級/5分2R>
原井徹(日本)
キム・ホジュン(韓国)

<フライ級/5分2R>
南出剛(日本)
キム・ヒョリョン(韓国)

<フェザー級/5分2R>
榎本明(日本)
ベク・スンミン(韓国)

<ミドル級/5分2R>
尾崎広樹(日本)
中村勇太(日本)

<フェザー級/5分2R>
鷹島大樹(日本)
杉山和史(日本)

<フェザー/5分2R>
小金翔(日本)
沢井隼人(日本)

<バンタム級/5分2R>
大場翔(日本)
金井卓也(日本)

<ウェルター級/5分2R>
鈴木友希(日本)
田辺丈人(日本)

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