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【RFC24】ユン・ドンシクと禊の一戦、高瀬大樹<02>「踊りますよ!!」

Daiju Takase【写真】本人なりの筋の通し方をROAD FCに対し抱いているのだが、全ての人に受け入れられないことは理解している様子の高瀬だ 。不器用さは変わらず(C)MMAPLANET

7月25日(土)に東京都江東区の有明コロシアムで開催されるRoad FC24。韓国ナンバーワンMMAイベントの日本大会第一弾でユン・ドンシクと禊の一戦に臨む高瀬大樹インタビュー第2弾。

韓国での計量失敗から4カ月を経て日本で組まれることとなった一戦に対し、高瀬はどのような想いでいるのか。そこに強いROAD FCとの絆が存在した。

<高瀬大樹インタビューPART.01はコチラから>

──高瀬選手がROAD FCで、ユン・ドンシクと戦う。日本のファンはやはり『高瀬、体重落とせるのか?』という見方がまず来ると思います。

「日本なんで、眠れなくなることはないと思うんで。大丈夫だと思います」

──眠れないと体重が落ちないというのは医学的、あるいは科学的に根拠のあることなのでしょうか。

「でもね、俺も誰かに言ったんですけど、『一睡もしていなくて、いつものように運動してみ?』って。絶対きついから、汗かかないよって。(福田)力も朝に飲んだ飲み物が悪かったんじゃないかって気にしていましたけど、ね。アイツはもうガンガンと汗が出ていて。俺もそんな風になると思っていたから『おかしいなぁ』って。呼吸も浅かったです。でも、日本ではそんなことにはならないはずです」

──ではRFCの日本大会に出場する意義というのは? 韓国だからROADに出たいという選手もいるかと思います。

「基本的に俺は日本がホームだと思っていないんで。日本人ですけど、ROAD FCのファイターが日本で戦うということです。チケットを買って下さる方もいてくれますが、やっぱり俺って嫌われ者じゃないですか?」

──ハイ。

「いや、『ハイ』って食い気味で……(苦笑)。でも良い気も悪い気も人気だという認識でいます。誰も知らないヤツより、不人気の者の俺の方がRFCの役に立てるだろうし、立ちたいと思っています。だから、韓国の人たちが喜んでくれれば──っていう気持ちが正直、大きいです。3月の計量の夜も、ジョン代表は温情を持ってくれて、違う相手と戦わないかと言ってくれたりしたんですよ。

俺はそれでも受けたかったですけど、スタッフが反対したみたいなんです。もう、ファイトマネーもホントにいらなかったし、戦いたかったです。ホントは会場でファンに謝罪すべきだったと思いもあったのですが、俺としてはジョン代表に試合を見てもらって、ケジメをつけ恩返しをしようという気持ちになっていました。それがファイターのあり方だろうと」

──なるほど。ところでRFCのスタッフの間では昨年7月のPSYのカンナムスタイル風の入場が大受けで、今回も踊ってほしいという希望が大きいようですね。

「もう、それがガンガン来ています。次は何の曲で踊る?って」

──しかし、アレは韓国だったから受けたのであって、有明コロシアムでやるとなると……。

【写真】韓国では大受けだった高瀬のカンナムスタイル(C)MMAPLANET

【写真】韓国では大受けだった高瀬のカンナムスタイル(C)MMAPLANET

「そうなんですよ(苦笑)。いつも、全てにダメ出しをするエージェントもそこは俺に同情的でした(笑)。でも、結論は『踊れ』ってことなんです」

──結局、踊るのですね。

「踊らないといけないんです……。ライブでスーパーアクションが韓国全土で中継しますし、もうその視聴者の人達のことだけを考えて踊ります。会場にいる人たちは寝ていてください(笑)。アイマスクを配るんで、スマホで何か他の歌でも聞いていてもらっても結構です」

──なるほど、エマニュエル・ヤーブロー戦後のマイクのようなモノですね(笑)。

「(手を叩きながら)アッハハハハ。でも、あの韓国のスーパーアクションのカメラマンさんは、まるでリハーサルしたみたいにしっかりと撮ってくれましたからね。めちゃくちゃ息が合っていました。あのカメラの人に来てほしいですね。あの人だけを見て、他は一切目に入れないで踊りますよ」

──ある意味、高瀬選手は最強ですね。ではこの88キロというユン・ドンシク×高瀬大樹仕様の一戦を終えると、今後はRFCでどのようなキャリアの構築を考えているのですか。

「次はもうチェ・ムベさんですよ」

──そこですか。ヘビー級ですね。

「まあ、ヘビー級というかチェさんですね。盛り上がるじゃないですか。PRIDEに出ていた者同士ですし。チェ・ホンマンさんとも戦ってみたいですけど、盛り上げるという意味では……。本来はライトヘビー級で戦いたいという気持ちでいました。でも、相手がいないですから」

──ウィ・スンベ戦の左ワンパンKO劇。ああいう、高瀬選手の普段の努力が見られる──そんな試合に期待したいです。

「カルロス・トヨダ戦で見せる機会はあったんですけどね(苦笑)。ダンスができる強さが、あの試合で出ていれば……。それはしょうがないです」

──今度は自虐ネタですね。本当に急遽、取材を受けてくれた上でしっかりと話題を提供していただき、感謝しています。

「いや……そういうわけではなくて。何か遊ばれていませんか?」

──いえいえ、本当に読者の知りたいところを応えてくれて助かっています。ところで現在の練習の方は?

「いや、実はこないだ力に思い切りやられたところがあって、ちょっと練習できていなかったんですよ。凄く疲れているところで、アイツに持たれかかったみたいにしていたら、思い切り入れられて。俺もムカついて、やり返しちゃって(笑)。で、アイツはもう満足して、俺は具合が悪くなるわ、練習のペースを落とす必要はあるわ……。

でも、もう大丈夫です。今日も練習してきましたし。相手は腐ってもユン・ドンシクさんですから。しっかりとここから調子を上げていきます。復帰して力戦から、次の元UFCファイターのルイス・ラモス戦と確実に調子を戻し、強くなっていましたからね。ちゃんと戦える選手です」

<この項、続く>

■ ROAD FC 24 対戦カード

<RFCミドル級王座決定戦/5分3R+Ex>
福田力(日本)
ジョン・オジン(韓国)

<無差別級/5分3R>
カルロス・トヨタ(日本)
チェ・ホンマン(韓国)

<ヘビー級/5分3R>
川口雄介(日本)
チェ・ムベ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
ミノワマン(日本)
キム・デソン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
中原太陽(日本)
キム・スーチョル(韓国)

<88キロ級契約/5分3R>
高瀬大樹(日本)
ユン・ドンシク(韓国)

<女子アトム級/5分2R>
しなしさとこ(日本)
パク・ジヘ(韓国)

<ライト級/5分2R>
大原樹里(日本)
イ・グァンヒ(韓国)

■ YOUNG GUNS 23 対戦カード

<フェザー級/5分2R>
今野寛和(日本)
ホン・ヨンギ(韓国)

<バンタム級/5分2R>
佐藤将光(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<フェザー級/5分2R>
原井徹(日本)
キム・ホジュン(韓国)

<フライ級/5分2R>
南出剛(日本)
キム・ヒョリョン(韓国)

<フェザー級/5分2R>
榎本明(日本)
ベク・スンミン(韓国)

<ミドル級/5分2R>
尾崎広樹(日本)
中村勇太(日本)

<フェザー級/5分2R>
鷹島大樹(日本)
杉山和史(日本)

<フェザー/5分2R>
小金翔(日本)
沢井隼人(日本)

<バンタム級/5分2R>
大場翔(日本)
金井卓也(日本)

<ウェルター級/5分2R>
鈴木友希(日本)
田辺丈人(日本)

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