この星の格闘技を追いかける

【Oktagon】ペトロシアン、新旧K-1MAX王者対決で無難に勝利。城戸はペトロシアン弟に実力負け……

Petrosyan vs Kehl【写真】新旧K-1MAX王者対決と制したとはいえ、本調子に戻っているのか、まだまだ見極められないジョルジオ・ペトロシアンだった(C)OKTAGON

11日(土・現地時間)、イタリア・ミラノ郊外アッサーゴのメディオラヌム・フォーラムでOKTAGON 2015が開催された。ジョルジオ&アルメンのペトロシアン兄弟が揃い踏みし、日本の城戸康裕も参戦した今大会。メインイベントはジョルジオ・ペトロシアンがエンリコ・ケールとの新旧K-1 WORLD MAX世界王者対決に臨んだ。

今年1月に約1年2カ月ぶりの復帰戦を勝利で飾ったペトロシアン。この試合ではムエタイスタイルのケールを相手にジャブを起点としたパンチ主体の戦い方でプレッシャーをかけていく。ペトロシアンの圧力を受けるケールも積極的にパンチを返すが、ペトロシアンはバックステップとスウェーを駆使して空振りさせ、ワンツー・左ストレートをヒットさせる。

2R、ペトロシアンはジャブ・右フックと前手のパンチでけん制しながら、左のテンカオで前進。ケールのパンチをしっかりとディフェンスし、蹴り足をキャッチしては豪快にマットに転倒させる。3Rに入るとケールが反撃。ペトロシアンのジャブ・テンカオをもらっても前に出てパンチを振る。ここまでのラウンドでポイントを取っていると判断してか、ペトロシアンは無理に攻めることなくクリンチ&蹴り足キャッチでケールの追撃を阻止した。

結果、マジョリティ・デシジョンでペトロシアンが勝利。圧倒的な強さを見せるとはいかなかったものの、きっちりケールとの新旧K-1 WORLD MAX世界王者を制し、70キロ・トップ戦線への返り咲きのステップアップとした。

【写真】アウェイ判定などでなく、実力負けを喫してしまった城戸。日本と世界の70キロの差は広がる一方なのか(C)OKTAGON

【写真】アウェイ判定などでなく、実力負けを喫してしまった城戸。日本と世界の70キロの差は広がる一方なのか(C)OKTAGON

またアルメンの保持するISKA世界スーパーウェルター級王座に挑戦した城戸だったが、1Rからアルメンの圧力と右ストレートに苦しい展開が続く。サウスポーからの左ミドル&奥足ローでアルメンの前進を止めようとするも、下がらないアルメンが2&3Rに城戸をロープやコーナーに詰めて右ストレートを叩き込む。

5R、城戸も左ストレートと奥足ローで反撃に転じたが、完全に逃げ切りモードのアルメンは前蹴りとクリンチで城戸に決定打を許さず。こちらはユナニマス・デシジョンでアルメンが城戸に勝利し、王座防衛に成功している。

復帰後、2連勝を飾ったペトロシアンだが、決して70キロのトップ10に入るようなファイターとの対戦ではなく、かつての強さ取り戻したとは判断しがたい。再び70キロ世界最強の座に就くためにはロビン・ファン・ロスマーレン、アンディ・リスティ、ダビッド・キリアといったGLORY王者クラスに勝利することが求められるだろう。

またアルメンに挑んだ城戸は想像以上の苦戦を強いられた。これまで試合巧者の印象が強かったアルメンだが、この試合では右ストレート主体でプレッシャーをかける場面が多く、城戸もそれに押されて自分の攻撃を出せない時間が続いた。敵地イタリアに乗り込んだ試合だったとはいえ、日本トップの実力者である城戸が結果・内容でもアルメンに敗れたことは、世界の70キロ級の急速なレベルアップを改めて感じさせられた。

■OKTAGON 2015 主な試合結果

<70キロ契約/K-1ルール/3分3R延長1R>
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
Def.2-0
エンリコ・ケール(ドイツ)

<ISKA世界スーパーウェルター級/3分5R>
アルメン・ペトロシアン(イタリア)
Def.3-0
城戸康裕(日本)

PR
PR

関連記事

Movie