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【Bellator135】LC・デイビス戦に向けて、所英男<02>「最後のチャレンジになる」

Hideo Tokoro【写真】金原正徳の愛のムチ『有酸素トレ』発言に発奮する?!所英男(C)MMAPLANET

27日(金・現地時間)にオクラホマ州タッカービルのウィンスター・ワールドカジノで開催されるBelaltor135でLC・デイビスと対戦する所英男インタビュー後編。

Bellator参戦がいよいよ迫った所はこの試合に向けてOTOKOGIでのチームトレーニング、金原正徳や中原太陽との練習を重ね、最後のチャレンジに挑む。
<所英男インタビューPart.01はコチラから>

――OTOKOGIでは誰とスパーリングすることが多く、またスパーリングして印象に残った選手はいますか。

「肌を合わせて驚いたのは廣田(瑞人)さんですね。試合では打撃のイメージが強いですが、レスリングも寝技もむちゃくちゃ強いんですよ。あんなに組み技の技術があると思っていなかったので、ものすごく驚きました」

――OTOKOGIでは色々な刺激を受けているようですが、その練習はベラトール参戦に関係なくやってみたかったものですか。

「はい。自分自身、選手として何かを変えなければ結果を出せないと思ったんです。実際にカンプザーノとビクターに負けて連敗しているわけですし。OTOKOGIに行くことは勝村さんにも相談して、勝村さんからも『行った方がいいと思う』と言われました」

――またベラトール参戦に向けては金原正徳選手や中原太陽選手とも練習されたそうですね。

「金原さんとはグランドスラムで一緒になるのですが、今回は試合に向けて何度か金原さんのジム(リバーサルジム立川ALPHA)で、スパーリング相手になってもらいました。ただ金原さんとあまりに差がありすぎて『僕が相手で練習になっているのかな?』と思うくらいやられています。金原さんからは『所さんとやるのは有酸素スパーだ』と言われたり、非常に悔しいのですが、確かに反論は出来ません…」

――それは手厳しい表現ですね。ただ所選手のために時間を割いてスパーリングして、アドバイスするのは金原選手が所選手のことを思っているからでしょう。

「そこは金原さんならではの愛のムチだと信じています(笑)。金原さんが戦極でチャンピオンになった時、僕はDREAMでチャンピオンになれませんでした。そして今回も金原さんは苦労してUFC出場にチャンスを掴んだのに、僕はUFCには行けなかった。僕にとって金原さんはずっと目標にしている選手で、僕とは次元が違いますけど、自分もああなりたいと思わせる存在です」

――中原選手とはどういった経緯で練習することになったのですか。

「フィジカルを見てもらっている和田(良覚)さんから『絶対に太陽はいい練習パートナーになるよ』と薦められて、それで練習させてもらうことになりました。中原君もジムのリニューアルで忙しい時期にも関わらず、時間を割いてもらっているので本当にありがたいです」

――中原選手とはどんな練習をしているのですか。

「金原さんとはスパーリング中心で、中原君には打撃の打ち込み、トータル的なアドバイスをしてもらって、中原君が考案したサーキットトレーニングをやっています。ただのサーキットではなく、ハンマーでタイヤを叩いて、ジャンプして、サンドバックを殴って…など、MMAの動きも取り入れたサーキットですね」

――こうしてお話を聞いていても、新しい練習も取り入れたり、やれることはすべてやっているという印象です。

「はい。変わらず野木(丈司)さんにも練習を見てもらっていますし、後悔がないように練習を続けています。これだけ色んな人に協力してもらって知恵を借りているので、ここでちゃんとやらなかったら嘘ですよね」

――対戦相手のデイビスにはどんな印象を持っていますか。

「サウスポーでリーチが長い。黒人選手特有のバネがありますよね。試合的にはあまりリスキーなことはしないタイプかなと思います。だからこそ植松さんに教わっている細かい技術を活かして崩していきたいです」

――ここ最近の所選手はスコアリングを意識した試合運びをすることがありました。今回はどういった試合をしようと考えていますか。

「周りからは『昔のように思い切って戦った方がいい』と言われています。それは誰に聞いても同じで、僕自身、それが勝つための最良の方法なんだと思います。VTJでカンプザーノに判定負けした試合、グランドスラムでビクターにKO負けした試合、どちらも勝てなかったことは本当に悔しいです。

でもあそこで今までとは違う意識を持ってMMAに取り組んで、それは間違いなく僕にとってプラスだったと思います。だからこそベラトールでは、この2試合を経験して得たものを出して、その上で自分らしい思いきりのいい試合をして勝ちたいと思います」

――これからしばらくはベラトールでの試合が続いていくことになりますが、その緒戦でどんな試合を見せたいですか。

「3試合契約なのですが、とにかく一発目が全てだと思います。ここでインパクトある勝ち方をして、アメリカのファンの方たちに認めてもらえるような試合をしたいですね。大会終了後にファンに囲まれてサイン攻めに合うような」

――所選手は日本でも様々なプロモーションでファンを沸かせる試合をしてきました。アメリカのファンも沸かせたいですか。

「はい。何が何でも結果を残すという気持ちもありますが、余力を残して中途半端に終わるような試合はしたくないです。おそらくこれは僕にとって最後のチャレンジになると思うので…自分が持っているものをすべて出し切ってきたいです」

■ Bellator135対戦カード

<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョー・ウォーレン(米国)
[挑戦者] マルコ・ロウロ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
LC・デイビス(米国)
所英男(日本)

<ライトヘビー級/5分3R>
フランソワ・カルモン(フランス)
ギルヘルミ・ヴィアナ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ダコタ・コクラン(米国)
ライアン・クートゥア(米国)

<フェザー級/5分3R>
アレハンドロ・ヴィジャロボス(コスタリカ)
エマニュエル・サンチェス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
オーランド・コールター(米国)
エレミヤ・オニール(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ショーン・ホールデン(米国)
ティム・ロマン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ニール・ユーイング(米国)
ローガン・ネイル(米国)

<フェザー級/5分3R>
スティーブン・バナザク(米国)
ブラッド・ミッチェル(米国)

<フライ級/5分3R>
クレイトン・マイ(米国)
ゼイヴィア・シラー(米国)

<フライ級/5分3R>
JP・コール(米国)
ジョージ・パクラリオ(ルーマニア)

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