【UFN60】スタンド劣勢もテイクダウンから柔術、RNCでヘンダーソンがウェルター級戦を制す
<ウェルター級/5分5R>
ベンソン・ヘンダーソン(米国/ライト級5位)
Def.4R3分58秒by RNC
ブランドン・ザッチ(米国)
まずは右ローを見せたヘンダーソン。ザッチは右ミドル、スイッチを織り交ぜプレッシャーを与えていく。ヘンダーソンは右ジャブを伸ばし、右回りのステップから右ボディフックを繰り出す。左を伸ばしたヘンダーソン、ザッチは至近距離から左を振るい、距離を取ったヘンダーソンに左ミドルを蹴り込む。ヘンダーソンもローからミドルを繰り出すと再び右ボディフックを打ち込む。ザッチは右ミドルから、右ボディフックを返す。ザッチは素早い右ローを蹴ったが、ヘンダーソンの前蹴りで尻餅をつかされた。
すぐに立ち上がったザッチは、ヘンダーソンの右フックを受けそうになり、ジャブをかわすも引き続き、右ボディフックは被弾する。さらにボディを伸ばすヘンダーソンだが、ザッチも右ミドルを2度蹴り込む。右ヒザから前に出て、右ハイを放ったザッチ。ヘンダーソンはブロックするが、ケージを背負うシーンが増える。右ボディを引き続き打ち込むヘンダーソン、ザッチは落ち着いて捌き初回を戦い抜いた。
2R、構えを変えて左右のジャブを見せるザッチは、組み合いのなかでヒザを狙う。間一髪これを避けたヘンダーソンだが、やはりケージを背負ってしまう。ヘンダーソンは足を使って間合いをはかる。ザッチは追いかけてロー、右ハイから後ろ回し蹴り。ヘンダーソンはケージからなかなか離れられない。左ジャブを打ち込むザッチは、右ストレートをヒット。ヘンダーソンもボディを返すが、アッパーでバランスを崩し、ボディを被弾する。表情が険しくなったヘンダーソンが左を見せるも、ザッチは落ち着いてヒザ蹴りから左ストレート、スピニングバックフィストを空振りするも、大外刈りでテイクダウン奪うとパウンドを落とす。
立ち上がったヘンダーソンを足払いで倒し、即パウンドを入れるザッチ。スタンドでヘンダーソンを待ち受け、後ろ回し蹴り。これは距離が合わなかったが、ザッチが完全にこのラウンドを取った。
3R、ザッチの右ストレートがヘンダーソンの顔面を捉える。右ハイを見せたヘンダーソン、構わず前に出たザッチは頭を振りながら、左右の拳を伸ばす。右ハイで姿勢を崩し、右を伸ばすザッチ。ヘンダーソンのジャブは当たらず、テイクダウンを切られる。足払いを耐えて、レスリング勝負に出たヘンダーソンがザッチをケージに押し込む。ついにダブルレッグでテイクダウンを奪ったヘンダーソンがバックマウントを奪取する。
右手を掴んでRNCを防ぐザッチは、腹ばいになるがヘンダーソンは背中に張り付いて離れない。パンチ&エルボーを後方から入れるヘンダーソンのバックマウントキープが続く。残り30秒で腕十字に切り替えたヘンダーソン、ザッチは体を捻ってスタンドへ。そのままラウンドが終了、サバイブしたザッチだがラウンドを失ったことは間違いない。
4R、ザッチは右ストレート、左ジャブ、右フックを出して前に出る。回るヘンダーソンが左フック、右ボディを決める。ザッチは華麗なヘッドムーブでヘンダーソンのジャブをよけ、テイクダウン狙いを切るとヒザ蹴りを突き上げる。さらにワンツーを入れたザッチだったが、完璧なタイミングでダブルレッグを決められてしまう。パスからサイド、バックに回ったヘンダーソン。ここは両足をフックすることはできなかったが、正座状態のザッチにパンチ、ヒザを入れ今度は両足をフックする。
気持ちが切れかかったか、苦しげな表情を浮かべ無防備に上半身を起こしたザッチをヘンダーソンがRNCに捉える。RNCクラッチから手の甲を抱えるクラッチに切り替えたヘンダーソン、ここでザッチは力なくタップ。無謀な勝負と思われたヘンダーソンが、打撃のプレッシャーを跳ね返し、テイクダウンから柔術でザッチを下した。なお今後、ライト級かウェルター級で戦うかを問われ、言明は避けている実名は出さなかったが、ローリー・マクドナルド─戦を所望した。