【UFN59】ヘンダーソン、『?』な判定負け。「俺だって来週末に戦える!」と怒りのコメント
<ライト級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国/3位)
Def.3-0:29-28,29-28,29-28
ベンソン・ヘンダーソン(米国/5位)
15日前にマイルズ・ジュリーを倒し、エディ・アルバレスの代役としてベンソン・ヘンダーソンと戦うドナルド・セラーニ。WEC時代から数えて3度目の対戦はセラーニの左ジャブがまずヘンダーソンの顔面を捉える。ヘンダーソンは右腿を右手でタッチ、さらにサイドキックを見せる。左ストレートをボディに伸ばしたヘンダーソン、続いて飛び込んで右フックをヒットする。
まだローを出さないセラーニ、右前蹴りから2分を経過したところで、ようやく左ローを見せる。続いて右ストレートを伸ばしたセラーニに対し、ヘンダーソンはボディストレートを繰り出す。左ミドルを決めたヘンダーソンが、右ストレートを見せ、ワンツーへ。ヘンダーソンの攻撃を見てワンツーで前に出たセラーニだが、手数はヘンダーソンの方が多い。左ボディから右フックを狙ったヘンダーソン、これは空振りに。セラーニは右ミドルをブロックの上から蹴っていく。ここで初回が終わった。
2R、組み合いのなかでヒザを見せたヘンダーソン。セラーニは重い右ミドル、ヘンダーソンもミドルからサイドキックをヒザ上に放つ。ヘンダーソンは思い切り右を振るうと、右回りで間合いを外す。ボディショットを多用するヘンダーソンは、左ミドルから左ローへ。細かいサイドキックを続け、セラーニのお株を奪うような左ローを入れる。セラーニは右ハイから左フック、ヘンダーソンが引き続きボディを放ったが、左腕を差し上げてセラーニがテイクダウンに成功する。寝技に拘らなかったセラーニは、ヘンダーソンをスタンドに逃す。飛びヒザを見せたヘンダーソン、手数はこの回も上回った。
最終回、ヘンダーソンは引き続きサイドキックを見せてから、右フックで前に出る。セラーニはローを受けつつワンツーを伸ばす。構えを変えて、右フックを遠距離から振るい、ローにつなげるヘンダーソン。セラーニは左ハイを返す。さらに左ストレートをヒットさせたセラーニ、右ハイは空振りに。ヘンダーソンも左ハイを返し顔面に受けたセラーニの動きがやや止まる。セラーニはテイクダウンを狙うもカットされ、ヒザ蹴りを危うく受けそうになる。
残り2分30秒、右ハイから左ローを繰り出したセラーニは、ハイキック直後のセラーニのバックを取り前方に崩す。すぐにスタンドに戻った両者、ヘンダーソンは左ストレート。これを掻い潜ったセラーニが組みつくが、テイクダウンは取れない。セラーニはワンツーから右ロー、ヘンダーソンがワイルドなパンチからフライングニーを腹に。右ストレートを入れ、セラーニのハイをスウェイでかわす。飛び上がってパンチを入れたセラーニだが、最後までダメージを与えることができる攻撃は見られなかった。
と、ジャッジは3者とも29-28でセラーニに。マサチューセッツでは試合をしたくない──そんな反応がファイターからあってもおかしくない理解不能な裁定だった。これで連敗となったヘンダーソンは、「ここで立ち止まったことで、もっと強くなる。セラーニが2週間で試合を受けた? 皆、そのことばかり話して。ダナ・ホワイト、俺だって来週末に試合をするぞ」とかなり感情的な表情で語った。