【UFC182】勝因は我慢?! ロンバード快勝もスッキリ感はないファイトに
<ウェルター級/5分3R>
ヘクター・ロンバード(豪州/6位)
Def.3-0:30-27,30-27,29-28
ジョシュ・バークマン(米国)
WSOFからUFCに復帰を果たしたバークマン。対するはロンバード。スイッチを駆使して左へ回るバークマンは、接近戦フックの応酬のなかで右をヒットさせる。ロンバードはゆっくりと前に出てプレッシャーを与えるも、バークマンは遠い距離からフックを打ち込む。ロンバードのショートフックは、バークマンを捉えることができない。ここでバークマンは右ミドルを蹴り込む。2発目をキャッチされてテイクダウンを奪わるが、すぐに立ち上がって接近戦のフックの打ち合いでも後れを取らない。ロンバードは左ローからジリジリと距離を詰めて右アッパーを放つが、構えを変えるバークマンとの距離を把握し切れていないようだ。
残り2分、間合いを外すバークマンに対し、ロンバードが前に出て左ミドル見せる。回りながら戦うバークマンに野次が飛ぶ。ケージを蹴ってスーパーマンパンチを見せるバークマンは右ボディフック。回りながらのファイトに消耗しつつあるのか、口が開いてくる。序盤はバークマン、後半はロンバード。判断の難しいラウンドとなった。
2R、いきなり右フックを見せたバークマンが右ミドルを2発入れる。思い切って前に出たロンバードの左フックがバークマンを捉える。フックを返すバークマンだが、勢いで優るロンバードの右フックを受けてふらつく。ロンバードは首相撲から離れて、ショートを連続で決める。鼻血を気にするバークマンは、大きく息をして間合いを取り直す。
左フックを2発入れたロンバードにバークマンが右フックを返すが、勢いはない。ミドルを蹴って離れるバークマンを追い詰めるロンバードも振りが大きい。棒立ち、ノーガードのバークマンに対して、思い切り攻めることができないロンバード。残り1分となり左フックを伸ばすが、ノーガードのバークマンを捉えることができない。ガードをあげてパンチを出すようになったバークマンもまたクリーンヒットはなく、最後にロンバードがワンツーを放ち、2Rも終了した。
最終回、打撃戦でなく開始早々に組んでテイクダウンに成功したロンバードが、ハーフから左エルボーを落す。残った右足を抜きつつ、パンチを入れてパスに成功する。サイドから抑え込むロンバードはスクランブルのなかでバックコントロール、バークマンが胸を合せて距離を取り直す。左ローから右フックを放ったロンバード、右フックで動きを止めて左フックを連打する。バークマンは駆け足で間合いを取り直し、続くフックの応酬では右を2発振り回してロンバードのラッシュを止める。残り1分を切っても回りながら戦うバークマンをロンバードが追いかけ、捉えきることができないままラスト10秒間の打ち合いを経てタイムアップに。結果は3-0でロンバードに凱歌が挙がった。ジョー・ローガンの「最も印象に残ったのは、我慢」という言葉が皮肉にならないほど、中途半端な印象を残した試合となった。