【Bellator128】激闘&バックを制したウォーレンが、ダンタス破りバンタム級王座奪取。二階級制覇達成
<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
ジョー・ウォーレン(米国)
Def.3-0:48-47,48-47,48-47
ドゥドゥ・ダンタス(ブラジル)
頭を振っていきなり組み付いたウォーレンが両脇を差してダンタスをケージに押し込んでいく。左右のヒザをダンタスの太腿に入れるウォーレンが懸命に正規王者を金網に押し付ける。シングルに切り替えたウォーレン、ダンタスは尻をずらして防御する。低くもぐりこんだウォーレンだが、ここもテイクダウン奪えず試合は打撃の間合いへ。と、ウォーレンが飛びヒザからカポエイラキックを見せる。
続くテイクダウン狙いを切ったダンタスが逆にケージにウォーレンを押し込もうとするも、ヒザをボディに受ける。再び距離を取り直した両者、ウォーレンの飛びヒザを余裕をもってかわしたダンタスは、スイッチを織り交ぜて戦う。ケージ中央での組み合いを制したウォーレンがボディロックからテイクダウン、そしてバックへ。振り落とされず、しっかりとスタンドでバックコントロールにし揺さぶりをかける。ヒザを臀部に突き上げるウォーレンの左腕をダンタスがキムラに捉えようとしたところで初回が終了した。
2R、右ヒザを見せたダンタスだが当たりは浅い。そのダンタスの右ローにウォーレンがテイクダウンを合わせる。すぐに立ちあがったダンタスだが、ここでもウォーレンがバックコントロールへ。胸を合わせたダンタスが離れる。ダンタスがケージにウォーレンを押し込み、ボディロック&小外刈りでテイクダウンを奪う。ケージを背にして座った状態のウォーレンからマウントを狙うダンタスがパンチを入れる。手首を引っ張り、背中をマットにつかせようとするチャンピオン、暫定王者が懸命に耐える。立ち上がったウォーレンはシングルレッグでテイクダウンを奪いにかかる。ヒザを入れて離れたウォーレンが右ストレート、ダンタスは右ストレートから左フックをヒットさせた。
組みついたウォーレンがまたもバックを制するも、やや疲れが出てきたか。胸を合わせて離れたダンタスがスピニングバックフィストからワンツーを打ち込む。ケージに押し込んでも、そのポジションを維持できないウォーレンがボディにヒザ蹴りを受ける。残り30秒でテイクダウン狙いから両ヒザをマットにつけさせたウォーレンが、尻餅をつかせるまで持ち込むも、起き上がって頭を押したダンタスがバックに回り込む。ダンタスが挽回したラウンドが終わった。
3R、ダンタスのローで体が回るウォーレンを左ボディフックが襲う。サウスポーに構えたダンタスは左ハイ、ウォーレンは必死に踏み込みボディロックからテイクダウンに成功する。ハイガードのダンタスにエルボーを落とすウォーレン。腕十字も防がれたダンタスがケージ際に移動して立ち上がる。ウォーレンのバックコントロールをキムラの仕掛けで逃れたダンタスは、右アッパー。ウォーレンも右アッパーを返すも右ストレートを顔面に受ける。
ダンタスのスピニングバックフィストをブロックしたウォーレンが組み付いて、またもバックへ。そのままグラウンドへ持ち込むと、ウォーレンがニアマウントへ。起き上がれないダンタスは、ハーフでエルボーを落とされる。シャオリン・スイープを潰したウォーレンが、そのままトップをキープし3Rをモノにした。
4R、間合いを取った両者、ダンタスが右ローを入れる。右ストレートにテイクダウンを合わせたウォーレンが、バックに回り込む。スクランブルから同体で立ち上がった両者が、距離を取り直す。ダンタスは左ジャブを伸ばすも、ウォーレンの指が目に入り試合は一時中断に。再開後、すぐに組みに行ったウォーレンに対し、離れたダンタスが右フックを打ち込む。組み一辺倒になったウォーレンがここでもバックへ。ダンタスは小外掛けからテイクダウンへ。スタンドに戻ったウォーレンにパンチを入れるも、すぐにバックを許してしまう。残り30秒で離れたダンタスが後ろ回し蹴り、ヒザを効かせて後ろへ下がったウォーレンに右フックを入れる。スピニングバックフィストは空振りとなった、終盤の打撃の攻勢でダンタスがラウンドを取ったか。
改めてタッチグローブした両者が最後の5分間へ。ダンタスは右フックからアッパー、ウォーレンも左を伸ばす。ヒザ蹴りにテイクダウンを合わせたウォーレンにダンタスが三角絞めを仕掛ける。これを防いだウォーレンがエルボーを連打する。手首を取ったダンタスが再び三角へ。思い切り体を引き抜いたウォーレンが、スクランブルのなかでケージを背にした状態でバックを制し、両者の頭部がマットについて、足が空にあるという珍しい状態に。ここでウォーレンがいわゆるレスリング流のアームバーを左右の腕に仕掛ける。するとウォーレンが左足を振り下げ(!!)、ダンタスの顔面に蹴りを入れる。
これは明らかにグラウンドでの蹴り、反則だ。レフェリーがブレイクを命じ、試合はスタンドで再開となるもペナルティはなし。再びダンタスのヒザにテイクダウンを合わせたウォーレンが、バックから大きくダンタスを抱え上げてテイクダウン。バックを制するが、振り落としたダンタスが逆にバックへ。思い切り振り返り、トップを奪い返したウォーレン。ダンタスがスイッチから離れる。残り1分、ヒザ蹴りからウォーレンが組み付きケージに押し込む。ケージ中央にポジションを移してなお、組み合いを制したウォーレンがバックへ。ダンタスはケージを背にしたまま試合はタイムアップを迎え、徹底してテイクダウンを仕掛け続け、バックを制したウォーレンのラウンドとなった。
結果はジャッジ3者が48-47をつけ暫定王者ジョー・ウォーレンが王座奪取。フェザー級に続き、ベラトール史上初の2階級制覇を成し遂げた。