【RFC18】判定覆り、伊禮の勝利。その経緯は──
【写真】下から関節という展開が多かったジャン・ドクヨン。キャッチ的な極めもなく、凌いだ伊禮がパウンドを落す場面も多く――裁定が覆ることに(C)ROAD FC
8月30日(土・現地時間)に韓国ソウルのグランドヒルトン・コンベンションセンターで開催されたROAD FC18。第2試合でジャン・ドクヨンRFC審判部長の引退試合が行われ、日本の伊禮宣仁に判定勝ちしたが、この裁定結果が覆ることとなったので、その経緯を説明しておきたい。
2R制で行われた試合は伊禮はスタンドで優勢に立ち、テイクダウンから引き込むジャン・ドクヨンの足関節や腕十字などを凌ぎ、パウンドを落すという展開が続いた。にも関わらず、審判部長の下で普段は競技運営を行うジャッジは、2-1でジャン・ドクヨンの判定勝ちという結果を下した。この判定が下った後、伊禮サイドだけでなく韓国国内では関係者、ファンからも結果に対して疑問の声や、抗議の声が挙がった。
そしてジョン・ムンホンRFC代表もこの試合後に席を離れ、Facebookに「ジャン・ドクヨン選手が一生懸命戦ったことは認めるが、本当に理解の出来ない判定だ。最悪だ。このような判定は一生懸命戦った相手選手も虚しく思わせ、この判定はジャン・ドクヨン選手、RFC、そして韓国格闘技界、誰のためにもならない」と書き込んでいる。
最終的にRFC審判陣内部からも、判定結果に対する疑問の声も出てきたことで、審判団では長時間の会議を行い、再審が決定。そしてビデオ判定の後、判定結果が覆ることとなった。大会翌日、判定結果の変更、伊禮宣仁、ジャン・ドクヨンへの謝罪をRFC及び、活動が開始されたばかりの米国でいうステート・アスレチック・コミッションのような役割を果たすこととなった大韓スポーツ格闘協会が公式発表。同時に今後は、大会終了後48時間以内に選手サイドより判定結果に対する抗議があった場合、審判団は3日以内にビデオ判定による再審を行うという新しいレギュレーションが設けられたことも、併せて発表されている。