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【It’s Showtime56】パルパーリャン、変則テイトを下し王座防衛

<It’s Showtime85キロ級選手権試合/3分5R>
シャーク・パルパーリャン(ベルギー)
Def.判定5-0
アンドリュー・テイト(米国)

パルパーリャンの頭が、目の高さという長身のテイトは、米国人ファイターらしくサイドキックを連打し、左ジャブを繰り出す。サイドキック中心のスタイルは、蹴り足がキャッチできないルールでは想像以上に有効か。

右フックから左ジャブを伸ばすテイトだが、パルパーリャンが思い切り右を返す。続くパルパーリャンの右はダッキングで避けたテイトは、ショートフックを放っていく。左ボディフックから右ミドルにつなげたテイトは、パルパーリャンの右フックはブロックし、再びショートフックから右ミドルを決め初回が終了した。

2R、いきなり左ジャブを伸ばしたテイトは、続いて左フックから右ミドルにつなげる。パルパーリャンの左ハイはブロックしたテイト、左前蹴りから左ボディフック、左右のミドルをコツコツかつ、リズミカルに決める。対する王者の攻撃はパワフルだが、空振りやブロックされることが多く、クリーンヒットがない。距離を詰めて右フックを振るったパルパーリャン、コーナーにテイトを詰めて左右のフックをようやく打ち込む。

直後にサイドキックで距離を取ったテイトだが、1Rと比べると圧倒的に手数が少ない。パルパーリャンの右を受けたところで、2R終了のゴングが鳴り、テイトはややスタミナを切らしているようだ。

3R、低いガードから左ハイ、右ミドルと米国プロ空手スタイルの蹴りを見せるも、スピードに欠けると威力はガタ落ちになる。パルパーリャンはコーナーにテイトと詰めて、左右のボディフックを打ち込む。テイトもヒザ蹴りから、ショートのボディを連打する。右フック、左ハイを決めたテイトだが、パルパーリャンのボディが効いたか、自らクリンチを仕掛けレフェリーの注意を受ける。パルパーリャンの右ストレートをかわしたテイト、プレッシャーを掛けられ下がるシーンが目立ってきた。テイトが小さな構えからフックを繰り出すが、パルパーリャンは右を返し、最後はワンツーをヒットさせ3Rを戦い終えた。

王者が2R、3Rと盛り返した世界戦。4Rはテイトが左ジャブ、サイドキックを見せて始まった。軽いテイトの攻撃に比べ、重いパンチ、ローを見せる王者が右フックをヒットさせる。テイトも右ボディ、左ミドルをコンビネーションで返すも、左フックを受ける。リング中央でもパンチを受けるようになってきた挑戦者、パルパーリャンは左から右を振るうも、やや荒いか。

ついにパンチをかわし、胴タックルのようにクリンチにいく仕種を見せるようになったテイト、離れ際に右フックを受ける。低い構えに右ストレートを受けてなお、懸命に左ミドルで距離を取るテイトだが、勢いを失っていく一方だ。

最終回、左ミドルから前蹴り、ボディフックで前に出るテイト。パルパーリャンの左フックをかわし、細かいパンチを打ち込む。パルパーリャンはボディへヒザを返し、右フックをヒットさせる。一瞬動きが止まったテイトだが、打ち返していく。前に出ようとするだけ、パルパーリャンのパンチを喰うようになったテイトは、左ミドルに右フックを合わされる。

パルパーリャンの振り回すフックを受けるテイトは、低いガードのまま決定打を受けず戦い続けるが、ロープに詰められ右フックをヒットされる。残り20秒を切り、左右のフックを受け体がよれるテイト、タイムアップと同時に両手を挙げたパルパーリャンは、勝利を確信したような表情でコーナーに戻った。

結果、5人のジャッジはパルパーリャンを勝者とし、満面の笑みを浮かべるサイモン・ルッツから再び、世界のベルトがその腰に巻かれた。

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